街中の秘湯とでもいえそうなその場所はなかなか見つけにくく通り過ぎてウロウロしてしまった。入り口を見つけた時にはオイオイいいじゃないかこの雰囲気。諏訪地方には何か所か温泉銭湯があるが、その中でも気になっていたのがこの「大和温泉」だ。狭い通路を抜けると右の母屋が受付になっていて料金500円を払うと、お兄さんが当温泉の入浴心得を説明してくれた。まぁ常識的なことではあるけれど中には常識という言葉とは無縁な方もおられるのでしょう。一応写真撮影の許可を頂いていざ入浴。
ちょうど昼近くだったせいか誰もおらず貸し切り状態。きれいに掃除されている脱衣所は浴槽のキャパに対してロッカーの数が多いけれど、二か所使わないと冬の衣服は収納できない。浴槽は1メートル×3.6メートルくらいだろうか?5人がやっと入れるくらいで、カランは無く洗うのは別の小さな湯槽から湯を汲んで洗うということだ。もちろんボディーシャンプーなどはない。少し硫化水素臭のする湯の温度は41度くらいだろうか、ちょうど良い湯加減で蛇口からはちょろちょろ湯が流れているので源泉かけ流しだろう。思わず極楽極楽という言葉が口をつく。
この辺りは湯小路と名付けられているだけあって温泉が集中していてなかなか雰囲気のある一角だ。すぐ近くのレトロな建物は組合員限定の平温泉で一般は入れない。その裏にも一軒あるがそこも組合員限定だ。
帰り際受付のお兄さんに礼を言うと母屋の中には竹内まりやの「駅」が流れていた。
平温泉