「ピンピンとくるパワー」「男の逞しさを」
「こんな方に、オススメ!
●朝も夜も、元気が欲しい。●逞しさに自信が無い。
●まだまだ頑張りたい。 ●その気になれない。」
体験談も載っています。
「68歳 彼女もホレボレ!41歳年下の彼女もビックリ・・・」
「65歳 翌朝に奮い立つちからを実感。元気な姿に妻も喜んでいます・・・」
これが何に効くものか、ここまで読めばお分かりのことと思います。勉強や仕事がよくできるようになるものと考える人はまあいないでしょう。体験談の左隅にごく小さな字で「・・・体験談はご愛用者様の感想であり、実感には個人差があります」と但し書きがされています。
これは9月22日付朝日新聞夕刊(大阪版)に載った全面広告です。これが一流新聞に載る広告なのかと、わが目を疑いました。どうしても載せたいのなら、朝日の社員らがまずお試しになり、ピンピンとくるのを確認されてからにしてはどうでしょうか。効果を確認してこそ信用が得られるというものです。(この会社のホームページには16もの効能が書かれていますが、不思議なことに性的能力に関する記述はありません。広告会社の知恵なのでしょうか)
翌日の朝刊にも「あのスッポンの約8倍」という全面広告があります。体験談として「・・・なんと言っても、現役バリバリ感!・・・死ぬまで男!って思っています」。何に効くかはお分かりですね。体験談には例によって細くて小さな字で「個人の感想です」と但し書きがあります。体験談は有効性を示す根拠がない場合によく使われる手です。視力の弱い高齢者向けの広告に小さな字を使うのは見過ごされることを期待しているのでしょう。
以前、朝日新聞は部数では読売に及ばずとも広告収入では読売を上回っていたと聞きます。つまり朝日は広告単価が高かったわけで、これは朝日にそれだけの信用があったことを意味します。読者は朝日に載った広告だから間違いないと信用したわけです。恐らく広告の掲載基準も厳しく、怪しげな商品の広告は拒否して信用を保ったのでしょう。また掲載する広告を選ぶことができるほどの売り手市場でもあったのだと思われます。
しかし上記の広告を見ると、時代が変わったという印象を受けます。朝日が載せた広告だから信用できるという話は遠い過去のものになったようです。紙面を見ると広告の量は変わらなくても、一流会社の広告は少なく、根拠が怪しい広告が目立ちます。それは過去の信用を食い潰しているようなものです。
広告需要が減少したため、極論すれば金さえ払えば何でも載せてやるという状態なのでしょう。しかし当面の広告収入は得られても新聞社の信用は低下していきます。武士は食わねど高楊枝、といった「やせ我慢」が少しはあってもよいと思うのですが、どうやら目先の収益の方が大切のようです。
朝日は慰安婦問題の吉田証言や原発の吉田調書の虚偽報道のため大きく信用を落としました。これは編集部門の問題ですが、広告部門もなかなか頑張っているようです。数十年間かかって築き上げた信用を両者が一致協力して壊している感があります。信用は最大の財産であり、まことに惜しいことです。
「こんな方に、オススメ!
●朝も夜も、元気が欲しい。●逞しさに自信が無い。
●まだまだ頑張りたい。 ●その気になれない。」
体験談も載っています。
「68歳 彼女もホレボレ!41歳年下の彼女もビックリ・・・」
「65歳 翌朝に奮い立つちからを実感。元気な姿に妻も喜んでいます・・・」
これが何に効くものか、ここまで読めばお分かりのことと思います。勉強や仕事がよくできるようになるものと考える人はまあいないでしょう。体験談の左隅にごく小さな字で「・・・体験談はご愛用者様の感想であり、実感には個人差があります」と但し書きがされています。
これは9月22日付朝日新聞夕刊(大阪版)に載った全面広告です。これが一流新聞に載る広告なのかと、わが目を疑いました。どうしても載せたいのなら、朝日の社員らがまずお試しになり、ピンピンとくるのを確認されてからにしてはどうでしょうか。効果を確認してこそ信用が得られるというものです。(この会社のホームページには16もの効能が書かれていますが、不思議なことに性的能力に関する記述はありません。広告会社の知恵なのでしょうか)
翌日の朝刊にも「あのスッポンの約8倍」という全面広告があります。体験談として「・・・なんと言っても、現役バリバリ感!・・・死ぬまで男!って思っています」。何に効くかはお分かりですね。体験談には例によって細くて小さな字で「個人の感想です」と但し書きがあります。体験談は有効性を示す根拠がない場合によく使われる手です。視力の弱い高齢者向けの広告に小さな字を使うのは見過ごされることを期待しているのでしょう。
以前、朝日新聞は部数では読売に及ばずとも広告収入では読売を上回っていたと聞きます。つまり朝日は広告単価が高かったわけで、これは朝日にそれだけの信用があったことを意味します。読者は朝日に載った広告だから間違いないと信用したわけです。恐らく広告の掲載基準も厳しく、怪しげな商品の広告は拒否して信用を保ったのでしょう。また掲載する広告を選ぶことができるほどの売り手市場でもあったのだと思われます。
しかし上記の広告を見ると、時代が変わったという印象を受けます。朝日が載せた広告だから信用できるという話は遠い過去のものになったようです。紙面を見ると広告の量は変わらなくても、一流会社の広告は少なく、根拠が怪しい広告が目立ちます。それは過去の信用を食い潰しているようなものです。
広告需要が減少したため、極論すれば金さえ払えば何でも載せてやるという状態なのでしょう。しかし当面の広告収入は得られても新聞社の信用は低下していきます。武士は食わねど高楊枝、といった「やせ我慢」が少しはあってもよいと思うのですが、どうやら目先の収益の方が大切のようです。
朝日は慰安婦問題の吉田証言や原発の吉田調書の虚偽報道のため大きく信用を落としました。これは編集部門の問題ですが、広告部門もなかなか頑張っているようです。数十年間かかって築き上げた信用を両者が一致協力して壊している感があります。信用は最大の財産であり、まことに惜しいことです。