Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

愚連隊が飲み干す

2006-09-01 | アウトドーア・環境
真面目に朝起きをすると、気温計はプラス摂氏5度を指している。朝食のパンの進み方などを観察していると、各々の当日の活躍が推測出来る。夕食などでも小柄な者は、どうしても食が細そうで、大丈夫かと思うのだが、やはり強さに欠ける。

前日と同じ岩峰ながら、本日は初心者訓練を兼ねて本格的に壁を登攀する。そうなるとどうしても経験がものを言って、岩壁の弱点を見つけていかないと難しい。当然のことながら下部ではより多くの可能性があっても、それらは上がるにつれて同じルートへと収斂して行く事となる。

そして、ドロミテの特徴としてどうしても壁から凹部へとルートが繋がり、其処からまた壁へと抜ける。壁が地層のように重なるバンド状の部分がない限り、その凹部に最も足場があるので、どうしても其処を基点として登攀は続けられる。頂上からは、前日の経験を踏まえて60メートルザイルを連結して狭い凹部へと懸垂下降する。前日は、氷柱を見つけた場所もあったが、其処は乾いていて温度も前日より大分高い。

またもや小屋のテラスでより時間を掛けて昼食を摂る。食後は、内四人はクレッターシュタイグで430メートル上部の山を目指し、残りは他のクレッターガルテンで夏の日差しとなった岩肌に興じる。この地域の岩峰の大きさは小さめで、日本の剣岳を大きくしたようなものかも知れないが、石灰の岩質だけでなく節理が違う。岩壁でのルートの取り方や足場の取り方は既に述べたが、傾斜を緩める事のない垂壁が場合によっては数百メートルも続くので慣れる必要がある。

汗を掻いた後のビールは流石に旨い。ドイツの不味いエアディンガー・ヴァイツェンビーアに係わらず昼飯時にがぶ飲みする仲間の御蔭で、小屋からヴァイツェンビーアが消えた。よって女将に愚連隊と呼ばれることになる。クレッターシュタイグ行の仲間が時刻に遅れずに戻ってくるのを待って夕食とする。本格的にリッター白ワインを次から次へと空ける。

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4 コメント

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お気遣い感謝です (shamon)
2006-09-05 19:19:10
こんばんは。夏ばては大分よくなりましたが、東京は台風の影響もあるのか残暑の戻りで暑いです。



クライミングお疲れ様でした。よい汗をかかれたようで何よりです^^。
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水よりも何よりワイン (pfaelzerwein)
2006-09-06 04:23:54
こちらもここに来て暖かくなりました。窓を空けて就寝出来る気持ちの良い日々です。



程々の汗で、水よりも何よりワインが美味いです。
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山岳モノ、大好きなんです (BUBU)
2006-09-06 09:01:13
わたしは山に登らないのですが、昔から山に関する記述には大いにそそられます。一時期は新田次郎をはじめとする山岳小説にのめり込んだこともあります。

魅力を感じる世界だけど、踏み込む勇気もない。ということで、疑似体験のようなモノを求めている気がします。

そこにPfaelzerweinさんのテイストであるお酒のくだりがあるわけですから、たまりません(笑)
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新腹長彦のチロル我が愛 (pfaelzerwein)
2006-09-06 14:15:14
登山の読み物のことは忘れてました。それでも何処の国でもある種の符丁と言うような登山用語があって、それをどのように説明しているかなと関心は持ちました。



新田次郎の文章は、記憶によるとその辺りの描写は美味くごまかしていたような気がします。富士山や強力や加藤文太郎の世界に比べると登攀の描写は迫真感に欠ける筈です。



酒のくだりと言うか、どうしても毎晩最低3時間の宴会モードは無視出来ないですね。



藤原親子の向こうをはって、新腹長彦の名でチロル我が愛を語っております。
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