今年は、2009年産の出来上がりが遅めで、その健康な葡萄からの品質とは裏腹に酸が少ないなどで糖を抑えたとか、天然酵母のみで醸造したとかで、新たな課題が試飲愛好家には課せられた。その出来上がりの様子は2007年産に近く、また2007年産が今出来上がっていることからその評価にも夏以後は興味が移った。しかし、ここに来て2009年産のリースリングの全貌が少しづつ見えて来たことから、2007年産を土台に2009年産の将来性についても年の終わりに一考しておきたい。
その前に2010年産については、未知ながら、既にピノブランを飲んだ感じでは葡萄に痛みが無いので、選りすぐったものに関しては品質も悪くは無いと想像される。同時に2008年産の荒い酸は必ずしもその年だけのものではなく、2007年産の優れたリースリングであるイエズイーテンガルテンなどにも感じるものであり、上質の2008年産グランクリュに関しては先十年ほどは大きな浮き沈みの中で気が抜けない代物となろう。
それは逆に、酸などが最初から荒っぽいと感じる限り熟成しても同じで、酸の決め細やかさは最初から最後まで変わらないリースリングの質に係わるものである。その意味からも2009年産で、酸とミネラルと共に肌理が細かいグランクリュ・リースリングは、まだまだこれから評価が上がるに違いない。ピノノワールに関しても大変期待されていて、2007年以上であることは確かだろう。
先ずは、今年飲んで印象に残ったワインから書き上げて行こう。
最も良く飲んだ2009年産ワイン
ゲオルク・モスバッハ醸造所 モイズヘーレ リースリング辛口カビネット
最も美味かった九ユーロ以上の2009年産リースリング
レープホルツ醸造所 ナテューウァシュプルング 辛口カビネット
夏までは最も美味かった2009年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ゴールトベッヒャル
夏までに愉しんだ2009年産リースリング
ゲオルク・モスバッハ醸造所 ヘアゴットザッカー 辛口カビネット
最も美味かった九ユーロ以下2009年産リースリング
レープホルツ醸造所 フォム・ブントザントシュタイン 辛口カビネット
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 キーゼルベルク 辛口カビネット
例年よりも飲み頃が遅かった2009年産リースリング
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 キーゼルベルク 辛口カビネット
酸が落ちた分、糖も落としてますます薄くなった2009年産リースリング
フォン・ブール醸造所 ヘアゴットザッカー カビネット
ブルゴーニュの仲間に評判の良かった2009年産リースリング
ゲオルク・モスバッハー ヘアゴットザッカー カビネット
今年初登場となったリースリング
レープホルツ醸造所 ナテューウァシュプルング 辛口カビネット
八ユーロ以下で最も美味かった2009年産ワイン
シェーンレーバー醸造所 グーツリースリング
最も美味かったスレート土壌の2009年産リースリング
シュロース・ザールシュタイン醸造所 グラウシーファー 辛口カビネット
予想外に飲み頃が遅れている2009年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 カルクオーフェン グローセス・ゲヴェックス
予想以上に試飲して素晴らしかった2009年産リースリング
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 カルクオーフェン グローセス・ゲヴェックス
売り切れで追加購入ならなかった2009年産リースリング
レープホルツ醸造所 ナテューウァシュプルング 辛口カビネット
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 ウンゲホイヤーS 辛口
今最も飲み頃の2009年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 レッヒベッヒャル ピュリミエクリュ
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 キーゼルベルク 辛口カビネット
これからの飲み頃が待ち遠しい2009年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ランゲンモルゲン ピュリミエクリュ
四年後にもっとも期待できる2009年リースリング
レープホルツ醸造所 ガンツホルン グローセス・ゲヴェックス
八年後に最も期待できる2009年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ペッヒシュタイン グローセスゲヴェックス
購入したもっとも高価なリースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 2009年 ホーヘンモルゲン グローセスゲヴェックス
購入した最も高価なワイン
A・クリストマン醸造所 2007年 イーディック シュペートブルグンダー
今年購入した最も古いワイン
レープホルツ醸造所 2005年 シュペートブルグンダー
今年購入した最も熟成の進んだワイン
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 2004年 ペッヒシュタイン グローセスゲヴェックス
2007年産特集
失望させてくれたラインガウワー
ゲオルク・ブロイヤー醸造所 テラ リースリングキュヴェー
最初から良くならなかったなかったリースリング
シュロース・ザールシュタイン醸造所 半辛口 カビネット
熟成が進んでもその価値はあまり無いリースリング
シュロース・ザールシュタイン醸造所 アルテレーベン
熟成が進んでもその価値が変わらなかったリースリング
フォン・ジムメルン醸造所 バイケン シュペートレーゼ
既に熟成を完了したリースリング
フォン・シューベルト醸造所 アブツベルク カビネット
素晴らしく熟成した甘口
JJプリュム醸造所 グーツリースリング
予想通りの熟成をみたリースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ランゲンモルゲン ピュリミエクリュ
予想以上の熟成をみたリースリング
レープホルツ醸造所 雑食砂岩S
予想通り冴えなかったリースリング
A・クリストマン醸造所 ケーニッヒスベルク SC
予想通り美味く熟成しないグランクリュ
ヴァルナー醸造所 ドムデカナイ グローセスゲヴェックス
奇麗な熟成を見せこれで十分と思わせたグランクリュ
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 イエズイーテンガルテン
熟成が旨みと重さへと徐々に転換するグランクリュ
ゲオルク・モスバッハー醸造所 フロインドシュトュック
トロッコに乗っているような鉱山臭さを放つ熟成
ロベルト・ヴァイル醸造所 グレーフェンベルク グローセスゲヴェックス
小またの切れあがる熟成と薄さも見せたグランクリュ
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ガイスボェール グローセスゲヴェックス
角が立ってまだ新鮮で将来を覗かせたグランクリュ
ロベルト・ヴァイル醸造所 グレーフェンベルク グローセスゲヴェックス
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ガイスボェール グローセスゲヴェックス
美味いと再認識した2004年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ペッヒシュタイン グローセスゲヴェックス
美味いと再認識した1998年産ボルドー
サン・ジョルジュ醸造所 シャトー・サン・ジョウルジュ
試飲して意外に飲めた2003年産ピュリミエクリュ
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ゲリュンペル
試飲して再認識したグランクリュ
ロベルト・ヴァイル醸造所 2009年 グレーフェンベルク グローセスゲヴェックス
試飲した最も高価なグランクリュ
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 2009年 キルヘンシュトュック
樽試飲したグランクリュ
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所
最初に購入した2010年産ワイン
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 ヴァイスブルグンダー
今年初めて訪問した醸造所
ゼーガー醸造所
今年初めて飲んだワイン・醸造所
ヴェールハイム醸造所
ヴィットマン醸造所 グーツリースリング、
ヴィットマン醸造所 モールシュタイン グローセスゲヴェクス
今年個人的に奨励した醸造家
ベティーナ・ビュルクリン フォン グラーツェ婦人
ハンス・イェルク・レープホルツ夫妻
フリッツ・クノール親方
ウルリッヒ・メル親方
思わぬところで出会った醸造家
ヴィルヘルム・ヴァイル
マルティン・クリストマン
今年進展を見せた醸造所
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所
ロベルト・ヴァイル醸造所
レープホルツ醸造所
シュロース・ザールシュタイン醸造所
ゲオルク・モスバッハー醸造所
今年のキーワード
天然酵母醸造
酸化醸造法
古いワインから振り返れば、酸が強かったあまり良年ではなかった1998年のボルドーが可也良さそうと分かり、その新鮮な味覚はサンテミリオン、メドックと共にまだまだ楽しめそうでこれは嬉しい誤算であった。1993年や1994年よりも良く、若しかすると1995年よりも良いかもしれない。1996年は開けずに大切に置いてある。同じ誤算では2004年産のリースリングが素晴らしいと分かり少々焦った。2003年の暑い夏に続く陽の乏しかった年であったが、良く出来た葡萄からはそのシャープな味筋と薬草風味がとても漂ってくることがはっきりしてきた。しかし、生産量も限られていて今後入手可能の2004年グランクリュはそれ程多くはない。その2003年もマグナム瓶などに保管してあったもので清潔なワインは決して捨てたものではないが、熟成香がでないものは殆ど無いであろう。2002年も改めて試飲出来たが、燻製の魚などにはこれ以上のものは無いだろうが、例えば同じペッヒシュタインでも2004年の方が広く料理にあわせやすく、熟成度も明らかに小さく若々しい。2005年は引き続き塩漬けが良いように思われる。2001年の健在ぶりは甚だしく、比較対照である2007年がかげ薄く思われるほどである。2006年は葡萄の熟成度が高かったので瓶でも早飲みが良かった。赤などにはまだ飲み頃のものがあるだろう。2008年産で出来上がりが良くなったものもある一方、既に新鮮さからは程遠いので、ただひたすら高品質のワインの熟成を待ちたい。品質の悪いものは今後ともチャンスは無く、さらに酷くなる。2009年は、葡萄の健康度が高いので、2006年産と対照的になかなか瓶の中でも熟れてこない為、飲み頃が遅くなる傾向が顕著であった。酸が確りしていればまだこれから大きな期待が出来る。風味などでは2007年産よりも良いかもしれない。続く。
その前に2010年産については、未知ながら、既にピノブランを飲んだ感じでは葡萄に痛みが無いので、選りすぐったものに関しては品質も悪くは無いと想像される。同時に2008年産の荒い酸は必ずしもその年だけのものではなく、2007年産の優れたリースリングであるイエズイーテンガルテンなどにも感じるものであり、上質の2008年産グランクリュに関しては先十年ほどは大きな浮き沈みの中で気が抜けない代物となろう。
それは逆に、酸などが最初から荒っぽいと感じる限り熟成しても同じで、酸の決め細やかさは最初から最後まで変わらないリースリングの質に係わるものである。その意味からも2009年産で、酸とミネラルと共に肌理が細かいグランクリュ・リースリングは、まだまだこれから評価が上がるに違いない。ピノノワールに関しても大変期待されていて、2007年以上であることは確かだろう。
先ずは、今年飲んで印象に残ったワインから書き上げて行こう。
最も良く飲んだ2009年産ワイン
ゲオルク・モスバッハ醸造所 モイズヘーレ リースリング辛口カビネット
最も美味かった九ユーロ以上の2009年産リースリング
レープホルツ醸造所 ナテューウァシュプルング 辛口カビネット
夏までは最も美味かった2009年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ゴールトベッヒャル
夏までに愉しんだ2009年産リースリング
ゲオルク・モスバッハ醸造所 ヘアゴットザッカー 辛口カビネット
最も美味かった九ユーロ以下2009年産リースリング
レープホルツ醸造所 フォム・ブントザントシュタイン 辛口カビネット
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 キーゼルベルク 辛口カビネット
例年よりも飲み頃が遅かった2009年産リースリング
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 キーゼルベルク 辛口カビネット
酸が落ちた分、糖も落としてますます薄くなった2009年産リースリング
フォン・ブール醸造所 ヘアゴットザッカー カビネット
ブルゴーニュの仲間に評判の良かった2009年産リースリング
ゲオルク・モスバッハー ヘアゴットザッカー カビネット
今年初登場となったリースリング
レープホルツ醸造所 ナテューウァシュプルング 辛口カビネット
八ユーロ以下で最も美味かった2009年産ワイン
シェーンレーバー醸造所 グーツリースリング
最も美味かったスレート土壌の2009年産リースリング
シュロース・ザールシュタイン醸造所 グラウシーファー 辛口カビネット
予想外に飲み頃が遅れている2009年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 カルクオーフェン グローセス・ゲヴェックス
予想以上に試飲して素晴らしかった2009年産リースリング
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 カルクオーフェン グローセス・ゲヴェックス
売り切れで追加購入ならなかった2009年産リースリング
レープホルツ醸造所 ナテューウァシュプルング 辛口カビネット
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 ウンゲホイヤーS 辛口
今最も飲み頃の2009年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 レッヒベッヒャル ピュリミエクリュ
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 キーゼルベルク 辛口カビネット
これからの飲み頃が待ち遠しい2009年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ランゲンモルゲン ピュリミエクリュ
四年後にもっとも期待できる2009年リースリング
レープホルツ醸造所 ガンツホルン グローセス・ゲヴェックス
八年後に最も期待できる2009年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ペッヒシュタイン グローセスゲヴェックス
購入したもっとも高価なリースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 2009年 ホーヘンモルゲン グローセスゲヴェックス
購入した最も高価なワイン
A・クリストマン醸造所 2007年 イーディック シュペートブルグンダー
今年購入した最も古いワイン
レープホルツ醸造所 2005年 シュペートブルグンダー
今年購入した最も熟成の進んだワイン
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 2004年 ペッヒシュタイン グローセスゲヴェックス
2007年産特集
失望させてくれたラインガウワー
ゲオルク・ブロイヤー醸造所 テラ リースリングキュヴェー
最初から良くならなかったなかったリースリング
シュロース・ザールシュタイン醸造所 半辛口 カビネット
熟成が進んでもその価値はあまり無いリースリング
シュロース・ザールシュタイン醸造所 アルテレーベン
熟成が進んでもその価値が変わらなかったリースリング
フォン・ジムメルン醸造所 バイケン シュペートレーゼ
既に熟成を完了したリースリング
フォン・シューベルト醸造所 アブツベルク カビネット
素晴らしく熟成した甘口
JJプリュム醸造所 グーツリースリング
予想通りの熟成をみたリースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ランゲンモルゲン ピュリミエクリュ
予想以上の熟成をみたリースリング
レープホルツ醸造所 雑食砂岩S
予想通り冴えなかったリースリング
A・クリストマン醸造所 ケーニッヒスベルク SC
予想通り美味く熟成しないグランクリュ
ヴァルナー醸造所 ドムデカナイ グローセスゲヴェックス
奇麗な熟成を見せこれで十分と思わせたグランクリュ
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 イエズイーテンガルテン
熟成が旨みと重さへと徐々に転換するグランクリュ
ゲオルク・モスバッハー醸造所 フロインドシュトュック
トロッコに乗っているような鉱山臭さを放つ熟成
ロベルト・ヴァイル醸造所 グレーフェンベルク グローセスゲヴェックス
小またの切れあがる熟成と薄さも見せたグランクリュ
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ガイスボェール グローセスゲヴェックス
角が立ってまだ新鮮で将来を覗かせたグランクリュ
ロベルト・ヴァイル醸造所 グレーフェンベルク グローセスゲヴェックス
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ガイスボェール グローセスゲヴェックス
美味いと再認識した2004年産リースリング
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ペッヒシュタイン グローセスゲヴェックス
美味いと再認識した1998年産ボルドー
サン・ジョルジュ醸造所 シャトー・サン・ジョウルジュ
試飲して意外に飲めた2003年産ピュリミエクリュ
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 ゲリュンペル
試飲して再認識したグランクリュ
ロベルト・ヴァイル醸造所 2009年 グレーフェンベルク グローセスゲヴェックス
試飲した最も高価なグランクリュ
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所 2009年 キルヘンシュトュック
樽試飲したグランクリュ
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所
最初に購入した2010年産ワイン
フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所 ヴァイスブルグンダー
今年初めて訪問した醸造所
ゼーガー醸造所
今年初めて飲んだワイン・醸造所
ヴェールハイム醸造所
ヴィットマン醸造所 グーツリースリング、
ヴィットマン醸造所 モールシュタイン グローセスゲヴェクス
今年個人的に奨励した醸造家
ベティーナ・ビュルクリン フォン グラーツェ婦人
ハンス・イェルク・レープホルツ夫妻
フリッツ・クノール親方
ウルリッヒ・メル親方
思わぬところで出会った醸造家
ヴィルヘルム・ヴァイル
マルティン・クリストマン
今年進展を見せた醸造所
ビュルクリン・ヴォルフ醸造所
ロベルト・ヴァイル醸造所
レープホルツ醸造所
シュロース・ザールシュタイン醸造所
ゲオルク・モスバッハー醸造所
今年のキーワード
天然酵母醸造
酸化醸造法
古いワインから振り返れば、酸が強かったあまり良年ではなかった1998年のボルドーが可也良さそうと分かり、その新鮮な味覚はサンテミリオン、メドックと共にまだまだ楽しめそうでこれは嬉しい誤算であった。1993年や1994年よりも良く、若しかすると1995年よりも良いかもしれない。1996年は開けずに大切に置いてある。同じ誤算では2004年産のリースリングが素晴らしいと分かり少々焦った。2003年の暑い夏に続く陽の乏しかった年であったが、良く出来た葡萄からはそのシャープな味筋と薬草風味がとても漂ってくることがはっきりしてきた。しかし、生産量も限られていて今後入手可能の2004年グランクリュはそれ程多くはない。その2003年もマグナム瓶などに保管してあったもので清潔なワインは決して捨てたものではないが、熟成香がでないものは殆ど無いであろう。2002年も改めて試飲出来たが、燻製の魚などにはこれ以上のものは無いだろうが、例えば同じペッヒシュタインでも2004年の方が広く料理にあわせやすく、熟成度も明らかに小さく若々しい。2005年は引き続き塩漬けが良いように思われる。2001年の健在ぶりは甚だしく、比較対照である2007年がかげ薄く思われるほどである。2006年は葡萄の熟成度が高かったので瓶でも早飲みが良かった。赤などにはまだ飲み頃のものがあるだろう。2008年産で出来上がりが良くなったものもある一方、既に新鮮さからは程遠いので、ただひたすら高品質のワインの熟成を待ちたい。品質の悪いものは今後ともチャンスは無く、さらに酷くなる。2009年は、葡萄の健康度が高いので、2006年産と対照的になかなか瓶の中でも熟れてこない為、飲み頃が遅くなる傾向が顕著であった。酸が確りしていればまだこれから大きな期待が出来る。風味などでは2007年産よりも良いかもしれない。続く。