ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

こうやくん

2012年05月28日 | インポート

Kouyakunn 5月26日(土)、日付が戻りますが、おととい、徳島市の東新町商店街で出会ったユルキャラの「こうやくん」の写真を紹介します。子どもたちに大人気で、一緒に写真を撮ってもらっていました。

26日・27日と、徳島市の中心商店街のアーケードに高野山のお坊さんが多数来られました。黒い袈裟を来た坊主頭の方がたくさん歩いておられたので、普段とは違う不思議な空間でした。

この所、毎月の最終週の土日は、徳島市の中心部で「徳島マルシェ」と「わくわく日曜市」が開かれて、上質の商品が安く売られていて、多くの市民や観光客が来ています。町に活気が戻ってきています。

これに合わせて他団体もイベントを組んでコラボするケースが増えています。4月のLEDフェスタも同様の催しです。とてもいいことだと思います。

空海(弘法大師)という人は、日本の書道にとっても重要な人物ですが、真言宗という宗派のもつ、「極めてインド的な包容力」というのをこのユルキャラを見て感じました。他の宗派にもあるのでしょうか? 奈良の「せんとくん」が一時、大仏に鹿の角を生やすとはケシカランと物議をかもしたことがありましが、あれが却って宣伝になって、今でも印象深く覚えています。

空海が高野山のような都から離れた山岳に本拠地を置いたのは、仏教の修行のためということの他に、そこが水銀鉱石の産出する場所で、古代においてはそれが高価に取り引きされたので、それだけで経済的な基盤を持つことにつながったからだということを読んだことがあります。空海は、常に「現実」を意識しながら生きていく人間だったと思います。彼が書道で名を成したのも、実用技術である書道に芸術性を溶かし込んで、それを布教に活用するという、当時としては極めて新しい種類のキャンペーンを組んだからだと思います。

現在は宗派の拠点であると共に、そこには多くの真言宗寺院があり、山全体が町となっています。そこを観光的に宣伝するためのキャンペーンを各地で組むという発想が面白いし、そこにユルキャラを登場させたり、御詠歌コンサート、こうやくん人形劇、坊さんファッションショーなどを含めて民衆に近寄っていくというのがいいです。子供たちは親しみを感じるでしょうね。

仏教が権威を振りかざす葬式・墓地産業ではなく、民衆の生活によりそう「宗教」であるためには、やはり民衆に近寄って、民衆の悩みを解決して、民衆の生活を向上させるために貢献するものでなくてはならないし、それは近年の大学の学問にとっても似たようなことがいえるのかもしれないと思いました。


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