やっと今年1冊目の本を読み終えました。
1か月に1冊は読みたいと思っているので、今月もう1冊、頑張りたいと思います。
荻原浩氏の小説は「あの日にドライブ」に続き2冊目です。面白かったです。
わけあって集ってしまった掃き溜めみたいなところで、もがきながらも、やがて自分の存在を確認し、成長して踏み出していくところや、悪者をぎゃふんと言わせるどんでん返しの爽快感は、両方の作品に共通していました。
調べてみると、「神様からひと言」のほうが何年も先に書かれているものらしいです。
あとがきに書評家の藤田香織という人が書いてあるように、この作者、本当にユーモアあります。
それでいて、主人公に哀愁があるし、一見不真面目でくだらないような登場人物にも、真剣なところがあって一目おいてしまったり、隠された能力があったりして、作者はやっぱり人間が好きなんだなと思います。
最後には「正義は勝つ」「頑張れば報われる」「まごころは通じる」って思えるところがいいです。
組織の中の自分、個人的な自分、その両輪で人間は歩んでいくんでしょうね。
なんだかわけのわからないことを書いていますが、まだ読み終わったばかりで考えがまとまりません。
ただ、この作者は私にとってかなりいい出会いだったと思えます。
世の中に数え切れないほどある本の中から自分の求めるものに出会える確率は本当に少ないそうです。だから、出会いたい本に出会うためには、いっぱい無駄な読書をしなくちゃいけないということです。(これは、放送大学の教科書に書いてあったことです。なるほどと思いました。)
この人の作品は、これからもっと読んでいきたいなと思っています。
そういえば、この「神様からひと言」は、読んでいると映像化した場面が浮かんできて、ドラマにしたらさぞかし面白いだろうな~と、さんざん思いましたが、実はすでに映画になっていたのですね。全然知りませんでした。
伊藤淳史さんが主演しているようです。自分の描いたイメージとは違うかもしれませんが、映画も見てみたいと思います。