プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

ウルソー

2020-09-12 16:12:32 | 日記

2000年

 

1点リードした九回2死。山崎慎が四球を出したところで、マウンドにウルソーが上がった。松井にストレートの四球を与え、高橋由には2-3まで追い詰められた。しかし最後は、空振り三振を奪いゲームセット。高橋由に投じたのは、すべて外角のスライダーだった。「高橋はいいバッターだけど抑える自信はあった。ストライクはヒットされそうなだから。外角だけを攻めたんだ」とウルソー。「最後は目をつぶって真ん中にスライダーを投げさせた」と振り返った捕手の西山ほど動揺はしていなかったとうそぶき、「左打者を抑えるのが仕事。チームに貢献できてうれしいよ」と、来日初セーブに胸を張った。ならば、松井、高橋由が打席に入る八回からウルソーを投入する手もあったはず。しかし、達川監督が選んだのは山崎慎だった。「左には左、と言うけど山崎慎は回の頭からの方がいいと思ったしね。継投が間違いだとは思ってない」故障者続出のチーム状態に、「調子の良い者から使っていく」と話している達川監督は、投手起用にも同じ方針を貫いた。セオリーだけにとらわれない継投で勝ち星を拾った広島は、追いすがる巨人を振り切って今季初の4連勝。「しのいで勝つ」という首位らしい戦いぶりが、板についてきた。

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デラクルーズ

2020-09-12 15:16:48 | 日記

1999年

 

新外国人投手のデラクルーズが打撃投手として来日初登板した。最速150キロを超すといわれる右の本格派だが、課題は制球難。打席に立った武藤が右ひじと右足首にプロテクターをつける用心ぶりだったが、チェンジアップ、スライダーを織り交ぜた50球の投球では、懸念された制球難はうかがえなかった。「きょうはコントロール重視でいったよ」と涼しい顔で話す右腕に、佐々木監督は「なんといっても速さが魅力。他球団にとって怖い存在になりそうだ」と秘密兵器に期待を寄せている。

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嶋田章弘

2020-09-12 09:53:04 | 日記

1984年

 

今年の箕島の売り物は投の二本柱である。速球は140㌔だが、カーブの制球力が抜群の嶋田(1㍍80、70㌔)と、145㌔の速球を誇る杉本(三年、1㍍87、80㌔)の両投手である。今大会は交代で先発完投し、嶋田は三試合、杉本は二試合でともに1失点。

 

1985年

 

ルーキーの嶋田章弘投手が、8月26日に行われた対ヤクルト19回戦でプロ入り初先発した。息の詰まる3強首位争いのなか、よくもまあ抜てきしたものと、もっぱらトラ番記者の間では吉田監督を評価していたものだが「今年は土台づくりのシーズンですかな」と。冷静な顔をされてトラ番記者は二度ビックリ。先発投手が底をついており、窮余の一策?という観もあったが、その新顔右腕が4回を被安打3の2失点に抑え、先に楽しみを残した。ところで弟が先発とくれば捕手は兄の宗彦?-と誰もが兄弟バッテリーの先発を楽しみにしたが、あけてガックリ、捕手は月山だった。「兄弟だと変に意識させたり、負担をかけるので」とは土井ヘッドコーチの説明だったが、まあ、なんと芸の細かい首脳陣ではある。され、初体験をすませた嶋田弟。3回、高野から右前打しプロ初安打も記録して、試合には負けたがゲーム後、どっとトラ番記者に取り囲まれた。開口一番「まずまずでしたでしょ?」大した度胸の持ち主である。

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シグペン

2020-09-12 09:36:02 | 日記

1994年

 

直球、シュート気味ー。シグペンの外角球を見逃す鈴木に、球の軌跡が鮮明になった。それよりやや甘い2球目、外角の球をバットは逃さない。八回、この左翼線二塁打で、二塁からパグリアルーロがかえり決勝点。「たぶん直球」鈴木はいった。でも思った通り投球は、わずかにシュートしていた。シグペンは、六月初めに来日した。ホワイトソックス時代の90年、57セーブの大リーグ記録を樹立した191㌢、100㌔の男だ。優勝争いするダイエーが抑えの切り札として入団させた。実力通り、日本では3回を投げ、一人も走者を出していない。しかし、組織の西武はそれを砕く。十一日の初対戦、打者三人のうち二人が三振した日に、すでにビデオを見て研究していた。講師役はシグペンが活躍した当時ヤンキースにいて、何度も対戦したことのあるパグリアルーロだ。「シュート気味の直球、落ちる球、それにスライダー」パグリアルーロはミーティングで、彼の武器をあげた。選手は、名をはせた救援投手の特徴を、頭にたたきこんでいた。八回は一死から、そのパグリアルーロが中前安打して手本を見せた。鈴木はミーティングを思い出す。外角、シュート。逆らわない流し打ちだった。終盤2本の本塁打と、ダイエーも持ち味を発揮した。それを上回る力で相手を突き落とした森監督は「野球は、みんなのつながりだよ」と、つぶやいた。

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ぺルドモ

2020-09-12 09:12:42 | 日記

1997年

 

カリブ海に浮かぶ、ベースボールプレーヤーの宝庫・ドミニカ共和国。野球を志す者なら、まずはエースという言葉にあこがれる選手が多い日本とは違い、センスある選手はこぞって内野手、特にショートを希望するお国柄。メジャーリーグにも好投手を輩出しているが、それだけにとどまらず、現在野球をやっている選手の中にも隠れ好投手が多数埋没しているらしい。そういえば、元広島、今季からレッドソックスに移籍した、あのチェコも「本当はカンセコみたいな、偉大なバッターになりたかったんだけど」と、自分の打撃の非力さを嘆いていた。昨年、一時は首位独走態勢を作りながら、投手のコマ不足から最終的に優勝を逃した広島。だからこのキャンプ、三村監督は若手投手の育成に躍起になっている。その心境は「誰が先発、中継ぎ、抑えとかじゃなく、そういう役割分担は先の話。とにかく、ゲームで投げられるだけのレベルに達した投手に一人でも多く出てきてほしい」の言葉から伝わってくる。で、強肩、好打の内野手、ぺルドモにも白羽の矢がたった。このぺルドモ、昨年のキャンプからブルペンに立ち首脳陣の熱視線を浴びたが、今キャンプから投手専従に、「自主トレから投手の練習しかやってないよ」と言うほど本人も乗り気で「投手の方がチャンスがあるし頑張る」と、キャンプでも意欲的な姿勢が目を引く。さすがに周囲のこの道一筋の投手たちと比べるとテークバックが小さく、まだまだらしくないけれど、その右肩から放たれるストレートは速い、速い。2月7日の初の紅白戦でもマウンドに立つと、いきなり146㌔のストレートを披露した。ただ、その試合の結果は2回を投げ6安打6失点。当然ながら、最初から三村監督の言う「ゲームで投げられるだけのレベル」は無理だった。初めての実戦登板を振り返った川端投手コーチは「まあ、最初はこんなもんでしょう。いい球を投げてはいるんだけど、配球面とかを、これから考えてあげなきゃいけないね」と長い目で見て行く方針。本人も流暢な日本語で「まあまあだね。でも、打たれちゃったんだからダメ、かな」と、新境地への挑戦に、ゆっくりと歩を進める心づもりの様子。2回目の紅白戦登板の力投も空しく、2月9日はとりあえず二軍落ちとなったけど、なんとか実現してもらいたい「野手→投手」転向の夢。さあ、チームのスローガンにもある、スペイン語「REARIZAR SUENO」(夢の実現)の意気込みで!

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デビッド

2020-09-12 08:34:44 | 日記

1991年

名は体を表すー新外国人のデビッドは、この日本のことわざを知っていたのだろうか。フルネームは「スコット・デビッド・サービス」本来ならサービスの名前で登録するはずだが、球団側がサービスだと勝ちを相手にサービスするでゲンが悪いと判断して、登録名はデビッドに決めたという。しかし、球団の配慮を無にするかのように、デビッドの初登板は本名かサービスであることを思い出させてしまう散々のデキだった。初登板となった9月7日のヤクルト戦、3対2と1点リードした7回からリリーフしたものの、3安打を浴び1失点。サヨナラ負けの伏線を作る無残なデビューに、星野監督も「デビッドは使えん」と中継ぎとして1イニングすら抑えられない新助っ人を切り捨てた。コントロールがいいとの評判もまったくの期待外れ、デビッド本人も「変化球が思うように曲らなかった」と肩を落とした。9月に入って1勝4敗(9日現在)とVロードに乗り切れない星野中日、優勝の切り札として7月に来日したデビッドは、逆にチームを迷走へと導いてしまうことに…。球団の危惧を初登板で現実のものとしてしまったデビッド。今度は、日本でも有名な大リーガー・マイク・スコットにあやかって「スコット」に変えようなんて話がでると、この新外国人、話題提供だけはサービス満点になるのだが…。

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