プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

田中章

2011-12-05 23:43:21 | 日記
フォーム・・オーバースロー 球種・・シュート、カーブ

防御率首位が今年のねらい

今年の太平洋は打高投低だといわれている。打線強化の代償に、若手投手の柳田、河原、中継ぎの三輪を放出したからだ。それにいま一つ、信頼をおけるエース不在もある。その中で首脳陣が一番頼りにしている男がいる。
プロ入り七年目の田中章、三十歳だ。170㌢、64㌔の体で、青白い顔。頼もしさといえば、濃く太いマユゲくらいだ。だが、過去三年連続して防御率ベスト3に顔を出している。また昨年は12勝のうち日本一のロッテから6勝と、さんざん苦しめたヒーローでもある。といって格別スピードがあるわけでもない。無類の制球力と度胸のよさがあるだけだ。
江田ヘッドコーチの構想は、加藤初、東尾に、二年目の浜浦を一本立ちさせ、逃げ切りに田中と木原(前広島)を使うことだ。同コーチは「この投手陣で勝負できるのは前期だけ。それも継投策しか活路はない」と見ている。
だから田中の出来が大きなポイント。
田中はそんな期待を十分感じ取っており「今年は防御率のタイトルをとりたい」とはっきりいう。その目安は130イニング投げて自責点30(防御率2・08)。そのためにキャンプでは「いかにしてボールを打たせるのか」のテーマに取り組んでいる。
現段階は体力づくりが主で、ピッチングはキャッチボールよりやや進んだ程度。だが昨年は滑り出し1勝3敗とエンジンのかかりが遅かったことを心得ており。「下半身さえ鍛えておけば、本格的なピッチングにすぐ移れる。開幕からフル回転する」と淡々と走っている。


1972年の資料「7月8日現在」
・いまパリーグで話題になっている選手に西鉄の田中投手がいる。0勝2敗と一度も勝っていないのに防御率が1・48で第一位。
二位の佐藤道「南海」が2,28だから断然トップである。しかも最近になってますます調子を上げてきて、ここ10試合での防御率は
1,29にしかならない。すっかり西鉄の救援の切り札となった感じで6月15日以来の16試合に10試合に登板しているほどなのだ。白星はないが、セーブがすでに5試合。7月6日からは連続3試合にセーブを記録し「稲尾・西鉄」初の4連勝の立役者となっている。
・最近10試合の田中投手
6月15日・・阪急戦・・2回・・・自責1・・・負け
6月16日・・東映戦・・2回・・・自責0
6月20日・・ロッテ戦・・3回・・・自責0・・セーブ
6月21日・・ロッテ戦・・2回・・・自責0
6月24日・・阪急戦・・5回・・・自責2
6月29日・・ロッテ戦・・6回・・・自責1
7月5日・・・阪急戦・・・4回・・・自責0
7月6日・・・阪急戦・・・2回・・・自責0・・セーブ
7月7日・・・東映戦・・・1回・・・自責0・・セーブ
7月8日・・・東映戦・・・1回・・・自責0・・セーブ

田中投手1972年・初白星
・「地方球場はどうも苦手だ」と先の青森遠征でkOを食って防御率一位の座をずっこけた田中が、こんどは地方球場の新南陽球場
「徳山市」で今季初の1勝をマークするや、大の地方球場好きと急変し「現金なヤツだ」と首脳陣を苦笑いさせている。それもそのはず、田中にとっては、この新南陽球場での対ロッテ戦は、先の青森での対東映戦とは全く反対の結果になったのだから、これでまだ地方球場をけなしていたらバチが当たるというのだろうか。この1勝をマークする前は「地方球場はマウンドが柔らかいので踏み込みが思うようにいかないのだ。デーゲームの悪条件のうえ、不備な設備の球場でプレーするのは考えものだよ」なんてグチっていた言葉もどこふく風。相手投手・野村が「マウンドが柔らかくて、すぐスパイクの穴だらけで投げづらい」とkOされたのをぼやいたのに、こちらは「工夫すれば、なんとかなる。ピッチングの出来、不出来をマウンドのせいにしたくない」と涼しい顔である。さらには、プロ野球・初お見えの
新南陽市のファンに対しても一言。「雨模様のうえ、山口県知事の選挙投票日っていうじゃない。これなのに、こんなに「観衆6千5百人」見に来てくれる。地方進出もたまにはいいのじゃないかなァ」「帰りの駅で田中は、奥さんと息子のお土産にウイロウを買い求めては河村コーチにまで薦める調子のよさ。人口3万3千の新産業都市での初白星と、防御率のタイトル獲得を有利とした3回3分の1無失点の好投は、やる気をかきたてるのに十分過ぎる出来事だったらしく「もう今季は地方へ出ることはないのかなぁ」と徳山から福岡への帰りの汽車の中でナインを大笑いさせていた。

1974年の資料

・太平洋の8時半の男といわれる田中だが、意外と実績をあらわす記録に縁がない。去る5月29日、仙台でのロッテ戦でおしくも
有藤の一発で勝利を逸したが、9回完投・引き分けとなった時、田中は好機に報われなかったことを悔やんでだろうか「よく9回まで投げられたものだ。途中でバテるかと必死だった」マウンドで試合終了と同時に小躍りしたのには打てなかったバックの方がビックリ。
その理由は田中が説明してくれた。「ようやく規定投球回数に到達し、防御率で新聞に名前が載るようになりました」名火消しとおだてられても、やはり陽のあたる場所の魅力は捨てがたいようだ。

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福井保夫

2011-12-05 22:49:35 | 日記
投球フォーム・・・右スリークォーター「体格には恵まれていたが体の硬さが大きな欠点だった」

球種・・・外角への速球、スライダーには見るべきものがあった。他にシュート、フォーク

1975年の資料
・ドラフト「イの一番投手」福井がベンチ入りしたその日のロッテ7回戦に登板、初めてファンの前にお見目えした。松下電器からプロ入りしたとき「同僚の山口さんには絶対に負けたくない」と豪語した投手だが、開幕以来、球威不足で二軍暮らし。やっと一軍に登用されはしたが、山口には大きく水を開けられている。ロッテ戦は救援だったが、強力な打線に打ち込まれていいとこなし。ロッテベンチから「まるでアマチュア」「へなちょこピッチャー」とヤジられていたが、スリークォーターから投げ込む外角のストレートには威力があった。杉浦ピッチングコーチは「ウエスタンではよく投げていたが、デビューは日頃の力が出せなかったようだ。当分はベンチで打者のクセや先輩投手のかけひきを研究するように言っている」そうだ。4イニング5安打2失点の福井はすまなそうな表情で「打たれたのはコースの甘い球ばかり。これからは制球、球威ともに磨きをかけてしっかり投げます。まだまだの感じですね」と頭をかいてばかりだった。
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小林国男

2011-12-05 22:48:59 | 日記
投球フォーム・・・左スリークォーター

球種・・・ストレート、スライダー、カーブ

1973年の資料
・「完投だなんて・・・。なにがなんだかわかりません。もう一回、もう一回と思っているうちに九回になって・・・。
いやあ、びっくりしました」いつも先発3,4イニングで松岡弘にバトンタッチして、いくら好投しても勝ち星に恵まれなかった
ルーキー・小林が7月18日の阪神戦「甲子園」でプロ初勝利を完投で飾った。小林は文字通り顔をくしゃくしゃにして初白星の味をかみしめていたが、実を言うとこの勝ち星はハプニングから生まれたもの。この日も小林の登板予定は3イニング、あとはいつものように松岡弘のリリーフが決まっていた。ところが、打てないはずのヤクルト打線がどういう風の吹き回しか、一、二回で5点のリード。おかげで小林の登板が「もう1イニング」と延びていって、いつの間にか9回までたどりついたというもの。「ていねいに投げたのが良かったんでしょう。これでホッとしました」と小林。きっと日頃の真面目な努力に「勝利の女神」が微笑んだのだろう。
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平沢隆好

2011-12-05 22:48:31 | 日記
投球フォーム・・・左オーバースロー

球種・・・ストレート、スライダー、シュート


ドロ沼・南海ホークスに「救世主」現れる
1980年・8月16日・南海ーロッテ後期9回戦「大阪球場」観衆1万2千・試合時間3時間6分
ロ310000010・5
南28000010・・11
勝ち・平沢・負け・安木・・・本塁打・レオン31号、芦岡8号、定岡10号
平沢投手・投球内容・・7回3分の2・5安打・三振5・四死球1・自責1
・今季1勝4敗と苦手の安木を猛打で攻略、37分かけて1イニング最多得点をあげた南海の気迫に圧倒され、好調・ロッテも
早々と戦意を失った。2回途中から田村を救援した左腕・平沢はシュート、スライダーでうまく攻め、1失点のロング救援。昨年6月以来の勝ち星をあげた。
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小坂敏彦

2011-12-04 22:29:14 | 日記
投球フォーム・・・左オーバースロー

球種・・・ストレート、カーブ、シュート

1972年の資料
・弱体投手陣の中で、小柄な体ながら精一杯がんばっている小阪投手が、プロ3年目のことし、あいついで二つのプロ入り初の
記録を達成した。一つはプロ初の完投勝利。相手はヤクルトで、バックが15点も取り、楽勝だったが、これも六回に一挙
13点の大量点をもらったおかげ。「2対1とリードされた6回の無死満塁で、滝さんが逆転打を打たなかったらボクの打席で
相羽さんが代打だったんですよ。滝さん、サマサマです」もう一つはプロ入り初安打。通算21打席目、三年越しの初ヒットが
対ヤクルト戦で、センター前へとんだ。「これでも、大学時代は強打者だったんですよ」
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簾内政雄

2011-12-04 22:28:52 | 日記
簾内政雄投手

投球フォーム・・・右スリークォーター

球種ストレート、カーブ、フォーク

1974年の資料
・「やっぱり、ああいう人の打ったタマは、なかなか落ちてこない」と簾内が舌を巻いていた。7月30日からの巨人戦で、王が当たり
第一戦で27、28号とホームランを連発し、第二戦でも29号ホームラン。その29号を打たれたのがこの簾内。8回から石岡を
リリーフ、九回一死まで無難な投球で切り抜け王と今季初顔合わせ。荒川監督からも「ランナーがいないから勝負しろ」と指令がきていたそうで、簾内はカウント2-3から思い切って外角にカーブを投げた。これを王は軽く流すように左中間芝生席へ。「自信のあるタマだったんですけどね。舞い上がった瞬間、落ちて来い、落ちて来いと祈ったんだけど・・・」と無念さを通り越してあきれ返った表情。
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玉井信博

2011-12-04 22:28:30 | 日記
投球フォーム・・・右スリークォーター

球種・・・ストレート、シュート、カーブ、スライダー、速球に威力あり
連打を浴びるクセあり
1978年の年棒・・420万
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田村政雄

2011-12-04 22:27:59 | 日記
投球フォーム・・アンダースロー「体が大変柔軟であるという投手の資質に恵まれ、粘っこいピッチングをする。打者側から見れば球離れが他の投手と比較して遅いので、タイミングを合わせにくい投手といえる。」

球種・・・ストレート、カーブ、シュート、決め球はシンカー

・中央大時代に優勝3回、大学選手権と神宮大会に日本一。
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根本隆

2011-12-04 22:27:11 | 日記
投球フォーム・・・オーバースローの本格派

球種・・・スローカーブ、スライダー、球威のある速球が武器

・根本投手・ベストピッチングゲーム
1978年・4月19日・ヤクルトー大洋1回戦「神宮球場」観衆1万人・試合時間・2時間39分
洋000001010・2
ヤ000000010・1
勝ち・根本・・負け・松岡・・・本塁打・・長崎2号
根本投手・投球内容・9回・2安打・6三振・四死球3・自責1
・「申し分のないピッチングだった。これでヤツも自信をつけたに違いない。よかった」と、別当監督にいわせたのが、19日の
根本のピッチング。19日の対ヤクルト戦で2安打の完投勝利。一昨年8月8日以来2年ぶりの「ひとり舞台」だ。もちろん
、今季初勝利はいうまでもない。試合後、おおぜいの報道陣に取り囲まれた根本は、顔を紅潮させて、「ストレートがよく走りました。それに、力を抜くカーブ、スライダーがよかったと思います」堂々たる内容だった。わずか2安打を許しただけ。しかも7回途中、
マニエルにバットを折られながらも、中前にはじき返されるまでは「ノーヒットノーラン」だった。「ボクはいつも前半、よく打たれるので最初は気がつきませんでしたけど、6回頃から、アレッ打たれてないな・なんて思いましたけど、まだ記録を意識するほどの大投手じゃない。ひょっ子です。勝っただけで、良しとしなくては」銚子商ー日石を経てプロ入り4年目。昨年まで通算5勝と、今ひとつパッとしなかった。ところが、昨年オフ、恵理子夫人との結婚を機に「変身」だ。
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