
ジョリ姉さん(たぶん)はじっと耐えている。
江戸チイママの気まぐれヨシヨシに耐えている。
耐えているが悪い気はしないのだろう。
外はとうとう積もるほどの雪になった。
こんなの序の口でこれからずんずんと降ってくる。
除雪車が待ち遠しくなり、時に不安でうろうろしたりもする。
でも、雪はうれしい。悪い気はしないのである。
うれしいと言っても雪やコンコンと喜んでいるというのではない、
こどもっぽいことは否めないがこどもではない、れっきとした
大人びた理由がある。
雪が降ると、放射能の影響が遮断され空間線量がぐんと下がる。
測定器の数値を見て、ほわっとうれしい。あちこち測って、しだいに
うれしさは盛り上がる。ああ、ああ、ここもここも低いと。
トンと足を打って跳ねて小躍りする…。
これ、九州や四国の人はまだ味わっていない喜びではないか?
東京の人も一部の人しか知らない喜びではないか?
一生できれば味わいたくない喜び、嬉しさというのもあるという真実。
知ってしまった…何にたとえよう…もない。

一晩降ってさらに積もった。

猫は埋もれてしまうのでカメが踏みしめて道を作った。
その猫道を喜んで小走りにやってくる。
そして縁側へジャンプする。

こんにちはー、あたいですー。
そして、ぐいぐいとかわいさを押し付けてくる。

ぷ~ちゃんがわたしのなかで微笑んでいます。
これから日々雪景色です。