想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

故郷の土は誰のものか

2015-06-14 14:27:12 | Weblog
いろいろとびっくりした。
「帰りたいが還れない…」ことについての諸々。

火山噴火ではない。首長やら国会議員やら
バッジつけてる人たちのことだ。
まあ、その裏でいいスーツ着て実務やってる
高級官僚にもだ。いまさら~と言わないでほしい。
超弩級なんだから、毎日毎日、保守の国会ネタが
驚かしてくれる。


福島県内堀知事は2017年3月の、帰還困難区域を
除く避難指示解除へ向けての動き。
政府に対し環境整備の支援を求めた。
事業者向けの施策、自立支援を特別に
手厚くという内容のようだ。
自立自立と盛んに言っているが…
とうてい無理だとわかっていることを期限だけ
先に決めるというやり方は、廃炉作業と同じで
ある。賠償補償を打ち切るための期限設定と
勘ぐられても致し方ない決定だ。
(福島復興指針=12日に閣議決定されたもの)


2017年2月で打ち切られる地元への営業補償に
合わせ、3月から自立せよという一方的な話を
ごまかすために官主導でどんどん形式ばかり
決めていく。こうするんだろうなとは思っていた
けれど…、まったく予想通りじわりと住民の
財産を収奪していく方向へ進んでいる。


住民の数が激減した場所で商売が成り立つわけも
ないから廃業する事業主が多い。
子どものいる若い世帯は帰らず親世代だけしか
帰らないと税収は減る。支援に頼ることになる。
支援というが…、取引に使われるのは何だろうか。

汚染地域に高校作ったり野菜工場(大熊町)作ろうと
したり、とてつもないバカなことを思いつき、助成金を
つぎ込んでやっていく。
その野菜はどこで誰に消費させるのか。
放射能と同じように全国にうすーくばら撒かれるのか?
子どもはなるべく地元に縛りつけるのか?
相馬市の子どもの年間被爆量が1mSv以下だったという
発表は正しい測定か?


原発を作ると町が潤うという大昔の詐欺的手法が
くりかえされているようにしか映らない。


政府決定の方針には年間被ばく限界値の変更も含まれて
いる。原発事故後に変更されたが、再び変更する。
避難解除に合わせて、帰還しやすい数値に引き上げた。

現在20mSv
2017年4月から50mSvへ。
現在行われている除染基準は0.23μSv/hだが
変更されると、 5.7μSv/h が許容範囲になる。 

原発事故以前は1mSv/h。事故から7年後には50倍に
する。そんなことをする理由は何だろうか。
大丈夫だとお墨付きを出せるように、数値を動かした
ということだろう。詐欺師みたいな手法なんだが政府が
決めたことだ。


この数値は行政のあらゆることを左右していくから、
やっかいである。たとえば…
子どもの屋外活動の制限はなくなるだろう。
学校の教職員が自主的に判断するなど期待できない。
除染が必要だと住民に要求されても行政は応じなくていい
ことになった。帰還して安全に健康に暮らせると思う人は
少ないのではないだろうか。


憲法に定められた国民の生きる権利を政府に否定され
妨害され続けている。
避難解除、被災住宅問題、賠償保障問題、廃棄物処理
諸々、何も解決していないことが、国会の密室で決定
されていく。

再生エネルギー政策は後戻りさせ、原発電力をベース
ロード電源とするなどと愚策を堂々と展開する自民党、
民主党の仲間たち。
この悪と戦うには、おひとよしではいけないだろう。

善を知らないと、悪は正せない。これは昔昔から
たびたび書かれてきたあたりまえのこと。
それは、悪を悪だと気づき、断罪できないからだ。
目の前にあっても、悪と気づかない理由は善を知らない
からである。
自分を善人だと思い込んでいる阿呆。
わが身に痛みを感じて初めて驚き慌てても、遅い。

お上に頼る風土は江戸時代の圧政で盤石になったが、
仏教がそれを助長し悪人に利用されまくってきた事
は周知の事実だ。
けれど教団としての仏教ではなく、おのが身一つに
ある仏を信じた人は、善が何かは見抜けたのだった。


しゃくなげの花がようやく咲いて、花弁のしずくを
ジョリの子が舐めていた。
花ごと食べちゃうんじゃないかとハラハラした…
毎年咲いてくれるようになって、今年は虫のごちそう
になる前に拝むことができました。
福島は米どころというだけでなく花栽培農家も盛んで
したし、農家の庭先はいつも季節の花々で彩られて
それがあたりまえにある風景でした。

この花を、あなたへ。








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