想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

過信を悔いて

2021-12-28 21:12:13 | Weblog
大きな犬が駆けてくる
足どりは若くはないが
それでもたったっと駆けて
尾を揺らしくるくると廻り
そばにすり寄って横たわった
黒い毛の わたしの
ベイビーと呼んだわたしの
わたしの わたしの

幻灯のなかの犬
もう抱きしめられないことに
気づいたとき
愛の量が足りなくて
わたしの という過信
愛している という過信
与えられた分を返すことなど
できないものを



くるくると廻りそばにいる
君とのすき間が確かにあって
それはヒトと犬という差ではなく
愛の量
君がわたしを見ていたように
わたしは君を感じていたか
そこにいるという過信
眠れぬ夜に現れた幻
君が去った雪の日を想う










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