若年寄の遺言

リバタリアンとしての主義主張が、税消費者という立場を直撃するブーメランなブログ。面従腹背な日々の書き物置き場。

こんなご時世だからこそ、あえて自由の大切さを繰り返す

2009年01月10日 | 政治
富裕層を見ながら、格差是正や反貧困を主張するのは容易い。
金持ちに対する嫉妬や羨望が主張を後押ししてくれるし、
上手くいけば「派遣村」のように外部からの支援を獲得できる。

「規制緩和・自由な活動が格差を拡大させた」という説が大手を振って歩いているが、
通常、ここでいう「格差」に海外は含まれていない。
海外では時給3ドルの労働が、福岡では最低賃金675円というのは格差だと
思うのだが、これを是正しようという話はあまり耳にしない。

日本でパソコンを使う人間にとって、世界には自分より貧しい人の方が圧倒的に多い。
1台10万円のパソコンを使う人は、それだけで世界的に見たら富裕層といえる。
日本では、高齢者が「医療保険料が高くて生活できないよ」とぼやくが、
紛争地帯では医療保険どころかそもそも病院がない。

もうひとつのスーダン 川原尚行医師の挑戦
彼の名は川原尚行。42歳。
1998年に在タンザニア日本大使館の医務官として赴任、続いてスーダン大使館に。医務官としてスーダンの現状を見て直接患者を診察するため2005年1月、外務省医務官を辞職。スーダンで取得した医師免許だけで活動を開始したのは2005年4月。
2006年5月には「NPOロシナンテス」を設立。 2007年3月からは首都ハルツームから南東に約500km離れたエリトリア国境近くのシェリフ・ハッサバーラという小さな村にロシナンテス診療所を開設。マラリア発症が他地域に比べて多く、しかも無医村だったこの村での診療所開設の意味は大きい。



もし、スーダンに「外国人は医療活動できません」なんて規制があったら、
彼は自分の信じる活動をすることができなかったであろう。

ヒト・モノ・カネの流れや様々な活動に対して、自由が保障されていれば、
営利事業であれ慈善事業であれ、自分の信じる活動を展開することができる。
一方、活動に対する規制が細かく、行政の裁量が大きいところでは、
人々は自分の信じる活動をすることはできない。
政府が良いと認定する活動だけが行われることになる。

自由とは大切なものだ。
精神的な自由であれ経済的な自由であれ、その大切さは変わらない。
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