朝9時過ぎDenia のキャンプサイトを後に、町外れのスーパーマーケット”リドル”で食料を買い込んだ。Benidormの環状線で初めて一帯に林立する高層建築物を見かけた。スペインは農業と観光だけではやってゆけないらしい。Alicante はもちろん高層ビルでいっぱい。Benidormから高速道路でAlicannte をバイパスすると無料の高速道路に入った。そしてAltea から以南のすばらしい段々畑、すべてミカン畑なのだが千枚田のように山の斜面を掘り起こして段々畑にしている。
Marcia を過ぎて初めて野菜畑が目に付くようになった。野菜は葉菜が植えられているがなんだか判らなかった。
Alcanteあたりから太陽が出て暑い。この暑さは英国の真夏と変わらない。この抜けるような青空は南国だからか?南下するに従い平野が続き平野を囲む山々はみな禿山。
この夜Mojacar の町はずれの小さなキャンプサイトで泊まった。夕方海辺まで散歩に行ってヤギの放牧を始めて見た。スペインでは羊は見かけない。これだけ暑いと羊も暑さで羊毛の中で蒸し焼きになってしまうかも。
エジプトやマルタ島で見かけた黄色の花の咲く大きなサボテンに赤い実がついている。この実には苦い経験がある。マルタ島のいたるところにこの実が赤く熟れていてこれが食べられるものだという。根が卑しい私は一度味見してみたくてたまらない。二人で散歩しているときについ手を出してもぎとろうとした・・・・その結果は想像がつきますか?細い棘が手の中一面に食い込んで特にひどいのは指と指の間だった。棘が気にならなくなるまでの3日間は悲惨の一言につきる。
翌日たどり着いた Camping Roquetas は Costa de AlmeriaでAlmeria の町から10Km西に面しスペインでも一番温暖で雨が少ない地方といわれている。
そのせいかどうかは知らないが、この地方一面に広がるビニールハウスはまるで海原の様で太陽の下ぎらぎら輝いている。ビニールハウスで促成栽培のトマト、きゅうり、ズッキーニ、ナス、ピーマンなどは一年中ヨーロッパへ輸出され、ヨーロッパの食卓に季節を問わない野菜の供給を行っている。
キャンプ場から海辺を400メータも歩くとたどり着いたのはホリデータウンのAguadulce、高級ヨットの並ぶ港をそぞろ歩きウインドーショッピングもしてきた。
Almenia の海岸線は100km行ってもビニールハウスが延々と続く。夜中のテレビの宣伝ではビニールハウスに使う強化ビニールや輸送会社、梱包の製箱会社だったり、ビニールシートを洗う機械会社だったりした。これだけ大きな地域全体の促成栽培だもの企業と生産、雇用、の産業促進するだろう。すごいものだとつくづく思った。