この夏亭主が肺がんのステージ3と診断されて以来、亭主は薬物療法を拒否したため、全く医者から見放された状態だった。
11月半ばに骨を強化する薬を腹部に注射するだけの局所療法しか手の施しようがない。本人は至って元気だから、キャンパーを運転してポルトガルまで来てしまった。
今から2か月ほど前、友人が見せてくれた日本の癌権威の本では野菜スープを毎日飲むことで,癌の予防や薬物療法の副作用を軽減するという。この本 前田浩氏著 最強の野菜スープ という。
毎日5種類以上の野菜を煮て、煮あがってきたところで、弱火にして30分煮込む、ただそれだけでそのままでも、ポタージュにしてもいい。 とのことでそれ以来実施している。
季節の野菜なら何でもという。玉ねぎ、にんじんは必ず入れて、そのほかにはあらゆる新鮮な野菜をブツ切りにして入れ、煮上がったところでポタージュに。野菜嫌いの亭主にはポタージュは取り分けることが出来ない。大鍋で4-5日分、亭主には一日2食、私は一食分だけ食べ、二日分以降は冷凍にしたりする。
ここポルトガルへ来るまでに体重が2Kg も増えたというから、きっとスープのお陰と喜んでいた。これで毎日欠かさず飲ませて、一日でもの長生きを願っている。
1昨年タヴィラのキャンプサイトで知り合っていた70歳台の男性は、肺がんで治療不可能と言われて、大きなキャンパーでポルトガルへきていた。奥さんと自転車を乗り回して元気だった。
昨年暮れ11月ごろに来た彼らは、キャンパーを売り払って、この隣の町にアパートを借り3か月間ポルトガルの冬を楽しんでいた。英国から自家用車を運転してきたので、その車に私も乗せてもらって、タヴィラの映画館でバレーを見に行ったことや、友達皆でレストランで食事をしたことも在った。
彼らと親しかった友達に聞くと今年7月に亡くなったという。あんなに元気だったのにと思うと、我が亭主だって、元気で寝込む時期が少なければと願う。
2年前からここポルトガルではどこにでもあるオリーヴの葉をお茶にして飲んでいる。毎朝メタルのティーポットで沸かし1杯づつ。亭主はこれがあまり好きではないが、体に良いと思うものは何でも試してほしい。インターネットで調べてみるとオリーヴの葉には血糖値やコレステロールを下げ、抗体をつくるという。今年もここにいる間にたくさんの葉を洗って乾燥し、持って帰らなければならない。
ポルトガルの野生のほうれん草。ビートリーフ、今はまだ芽が出たばかりの方が多いが2-3月になると巨大な葉になる。この葉をきれいに洗ってスープに入れる。私が一番好きなのはバター炒め。バターの小さな塊を鍋に入れて溶かし洗って切った葉をそのまましっかり入れて蓋をするだけ。時々かき混ぜて全部に熱が通ったら塩を少々振りかけてそれだけでおいしい。
日本でも最近はビートリーフとして売られているかもしれない。