Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

コロナ・ショッピングそして英国のNational Health

2020-06-26 18:32:39 | 日記

先週から英国は、公共機関ではマスクをしないと100ポンドの罰金とか。毎日の新聞にはバスに乗ってる人たちの中にマスクをしてない人がいるが、罰金はどうしたのかと騒ぎ立てている。バスドライバーは警官ではないから罰金を加せないそうだ。

7月4日からロックダウンが緩和され、レストランや理髪店も開店営業。

2日前から英国は真夏のごとくロンドンで32度、英国各地で30度を超える気温になり、海辺は海水浴客でごった返し、2メートルの間隔を置いてなんてなんのその。誰もコロナなんて気にしていないらしい。

それでもまだ1日1000人を超える感染者が出ているし、死者は毎日100人前後、みんなの気が緩んでしまっている。

テレビに出ている有名なおじさんなんて、ロックダウン以来アメリカ・ロスの高級地に数か月住んで、自分の友達や知り合いに一人も死者が出ていないんだもの早くロックダウン解除するべきだなんて言った。英国で4万人以上、アメリカで10万人以上の死者の出ているのをなんと思っているのか、腹立たしい。

マスクをするのも慣れていないからマスクをするレッスンが必要とか、英国人ってこんなに馬鹿だったのかと唖然とする。

3月初めからショッピングにも行かなくなり、隣の夫婦と娘夫婦に毎週食料を頼んでいたが、昨日3か月振りにバスに乗ってベッケンナムの町に行った。

銀行の用事をサッサと済ませ、その近くのドイツ系スパーでいろいろ買い求めた。

久しぶりでこの3か月思い出しもしなかったものがあれこれ欲しくて、ショッピングトロリーいっぱいに買い込んでしまった。もちろんスーパー内も外でもバスでもマスクと手袋は離せない。20分おきにやってくるわが家に一番近いバス停へのバスは、たった2人で待っているバス停で止まらなかった。バスの中でも2メーター間隔で乗客数が限られているそうだ。小さなバスだから乗客数人で満員。仕方ないからほかのバスで帰宅したが往復1時間30分、娘からの電話があったそうで、寝たっきりの亭主を一人にしたと怒っていた。

私のほうは帰宅と同時にアイスクリームだけは冷凍庫に入れてすぐ、手袋マスクのみならず、着ていた衣類を全部洗濯機に放り込んでシャワーを浴びて、やっと亭主を見ることができた。

3週間前から急激に悪化して、ほとんど1日中ベッドに寝たっきりの亭主は、食欲もなくたまには幻覚もあるが、聴覚だけはしっかりしている。

真夏日の暑さで、家の窓は全開、両隣の小さな子供たちが庭で水遊びをして騒いでいる。亭主は孫が遊びに来ているのに、自分がのけ者にされていると思ったらしい。すねていた。

この3週間、初めて英国のナショナルヘルス(ゆりかごから墓場まで)を実感することになった。コロナのせいで家庭医は決して来てくれないが、電話で必要な薬を処方してくれ、痛み止めにはモルヒネまですんなり出してくれた。食欲がなくてというと栄養剤のドリンクやスープなども処方してくれる。(全部無料)

終末ケアのホスピスからは毎週若いナースが来て症状を聞き、私が一人で看病していることに対して、毎週少ないながら手当てまで出るそうだ。亭主が歩いてトイレへ行けなくなったときは誰かお手伝いの人が来てくれるそうで、自宅で死にたいと言ってる亭主の意思を尊重して、周りが助けてくれている。床ずれの危険があるから病院からベッドとマットレスを貸してくれるとのことも亭主は拒否しているが、失禁状態になれば紙おむつまで医者の処方でタダになる。

ディストリック・ナースは家庭医との間を取り持つナースで、血液検査や注射などの医療を専門にしている。彼女たちも毎週来てくれてアドバイスしてくれる。

私自身47年前まで日本での看護婦業が今どんなに役立っていることか。亭主をこうして最後まで見とれることを。

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