どうも、ren.です。
前置きはせず、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」観てきましたよ。
平日の第一上映だからか、座席には30人程度しかいませんでした。
結構、エピローグの最中に帰っちゃった人が多かったよ(w
こちら、限定特装版パンフレットのカバーの一部。
箔押しでかっこいい。
なんか、パンフに誤記があるみたいね。
以下、本編のネタバレがガンガンあります。
前評判どおり、人間ドラマはきっかけと展開に必要な舞台装置程度ですね。
ただ、その所為でキャラクターの心情どころか、"なんでこいつはこんなことをしていて、なにをしたいのか"が想像するしかない辺りは、ちょっと削りすぎじゃないかとも思った(w
物語のメインであるラッセル一家ですらそうなんだもん。
マークは、まだ分かる。
エマは、そこにいたるまでの葛藤や決意があったんだろうけど、つまり身勝手な狂科学者枠か。
そして、マディは……まったく分からん(w
ところで、PVやCMだけしか前情報を得ていなかったので、マディは男の子だと思ってました。
映画が始まって女の子だと知って驚いちゃったよ。
前作「ゴジラ」から続投で、芹沢博士とヴィヴィアン博士が登場しましたが、二人とも死んじゃうのは出演料が上がったのかなぁ、とか「トクサツガガガ」的に邪推してしまうね(w
しかし、芹沢博士の最後は、前作を踏まえたうえに、名前の元ネタである「ゴジラ(東宝初代)」の芹沢大助博士の姿にも思わさせるような終わり方でした。
さすがにアルゴと通信しながら「大成功だ!幸せに暮らせよ、さようなら!」というわけにはいかなかったか。
でも、あの日本語台詞を聞けたのは、字幕版を観てよかったと思ったところ。
芹沢といえば、オキシジェン・デストロイヤー。
まさか、その名前を今回聞くとは思っても見なかった。
しかも、ミサイルの弾頭に融薬カプセルがそのままついてるし……って、でかいな、おい!!(w
思わず暗闇で突っ込んじゃったよ。
他にも今回はスーパーウェポンが続々登場。
まずは前述の、モナークの飛行指令船"アルゴ"。
一見するとB-2ステルス爆撃機ですが、でかいわ広いわ、推力器ごついわ。イカス!
ゴジラに対して構えられた機銃砲座も、謎の熱戦が光学合成されそうでした。
個人的には海底神殿で使用された水陸両用探査プローブがツボにはまった。
ああいう馬鹿ギミックメカ、大好き(w
芹沢が使った潜航艇も、なんか突然SFから持ってきたような流線型メカでかっこよかった。
そして、ゴジラの回復のために核弾頭の起爆に使われたアナログタイマー。
これは前作「ゴジラ」のオマージュでもあり、電気的メカニズムが使えない状況という説明にもなり、そして観客にはカウントダウンが分かりやすくもなるという優れものでした。
「核物質を軽々しく使いすぎ」という批判も聞こえますが、怪獣映画での扱いなんて、こんなもんだって(w
今回のキーアイテム、オルカ。
一見して思ったのは、「太陽の使者 鉄人28号」のリモコン(w
今回で技術は失われなかったから、今後も登場しそうですね。
モナークの隔離施設もかっこよかったね。
特に海底施設へオスプレイが降着していく長いハッチは、いかにもSF基地で素敵でした。
しかし、エマ達が潜んでいたアジトが、ボストンの裏山にあったのは笑ったわ。
こちらも思わず「近っ!?」とつぶやいちゃったよ。
さて、そろそろ怪獣たちについて。
まずはゴジラですが、基本は前作のラインですが、足が長くなって背びれがより"ゴジラ"らしく。
今回はあまり放射能火炎に頼らない、ステゴロなファイトスタイルでした。
東宝ゴジラよりも肩と腕が人間っぽいから、次回のコングとの戦いも見所ありそうですよね。
終盤の"芹沢に活を入れられた"姿は、バーニングゴジラだよね。
次に今回のヒール、キングギドラ。
"地球は巨神(タイタン)の星"というテーマの"星"の部分にかかる存在ですね。
出るたびに首をもがれるギドラですが、今回は即座に再生脱皮するという能力が強かった。
と思ってたら、ラストには首を踊り食いされてて吹き出しましたわ。
そして、ジョナに売られた首が、今後のキーアイテムなのかな。
それにしても、ゴジラもギドラも、人間個人を認識して攻撃したり留まったする様子があったね。
視力のよさというより、神性の表れなんだろうか。
口から吐く電光が地を裂くところは"東宝ビーム"らしかった。
羽や尻尾からもオールレンジに放電する姿は美しかった。
当初は"モンスターゼロ"と呼ばれているところも、分かる人にだけ刺さるところ(w
ラドン(海外での発音はロダン)は、海外人気が高いそうですね。
マグマを内包しているって、すごいことになったな。
バレルロールでF-35部隊を薙ぎ落とすところはかっこよかった。
……が、ギドラに負けて手下になり、モスラに負けて死んだ振り、結局は勝者のゴジラに頭をたれ、ちゃっかり住処の火山に帰っている……したたかだ(w
某所で某作品2の某鳥キャラGと同じ某あだ名で呼ばれていて苦笑。
そしてモスラ。
最もデザインがアレンジされていましたが、美しさと禍々しさがうまく調和されていましたね。
そもそも成虫はあまり強いというイメージのない怪獣ですが、今回は鋭利な足をラドンに突き刺し戦闘不能にさせるという活躍を見せ、これまた「強っ」とつぶやいてしまいました。
そして、ゴジラを光りの鱗粉でサポートするという、最も神秘的で神様っぽい存在でした。
そして何よりも、モスラのテーマ!
私はさらに隠された「マハラ・モスラ」も聞き逃さなかったぞ!
そう!今回の最も見所、いや聞き所は音楽でしたね。
伊福部昭と古関裕而の音楽が、ハリウッド映画で流れるという、まさに新時代の怪獣映画を感じさせる箇所でした。
帰宅してすぐ、インポートCDを注文しちゃったぞ。
EDでは「ゴジラのテーマ」と「モスラのテーマ」がモチーフにされているうえに、ロールでは「ゴジラ対ヘドラ」の監督で、このゴジラシリーズのエグゼクティブ・プロデューサーの故坂野義光監督と、ゴジラのスーツアクターとしてのレジェンドである故中島春雄さんが写真付きで追悼されており、思わず涙が流れました。
でもま、怪獣映画もハリウッドのものになっちゃった感がありますね。
着ぐるみ特撮は、今の時代では限界に達しているところがありますから……。
そういう意味では、CGの着ぐるみをモーションキャプチャーという形でスーツアクターが演技するというのは、今の時代の新しい着ぐるみ特撮の形なのかもしれませんね。
中島さんにもモーションキャプチャーしてほしかったなぁ。
エピローグでは、怪獣と人間の共存の道が示されています。
一番、その片鱗をうかがえるのは、怪獣の糞から再生エネルギーを作り出す技術を人類が生み出したことだと思う(w
各地に存在が確認される怪獣たち、その影響で回復していく自然環境、研究の進む古代文明。
これが"モンスター・バース"の、真のプロローグだったのでしょうね。
総評ですが、結局単純に"面白かった"の一言ですね。
不満点がなかったわけではないですが、それを覆い隠せるほどの"怪獣ロマン"に溢れた、2時間以上の上映時間があっという間に過ぎていく映画でした。
まだ「海外の監督が日本の怪獣映画をリスペクトして作った」という枠を超えていないのも確か。
今後は温故知新を乗り越えて、ハリウッドも東宝も、洋画や邦画というこだわりを捨てて、新たな怪獣世紀を展開してほしいと期待します。