なんか、今晩から大雪が続きそうな札幌から、ren.です。
あくまで天気予報のレベルだけれど、実際に日中はちらほら降ったからなぁ。
まあ、気温は高いから積もりはしないけど。
そういえば、明日は四月馬鹿。
今年は円谷プロ恒例のエイプリルフール企画はやるみたいですね。
アイレムは、もう無理なんだろうなぁ。
さて、今回は竹本作品を2冊同時にレビュー。
● 「あかねこの悪魔 4巻」 竹本泉/ビームコミックス
本の中へのダイブインマンガも4巻目。
今巻では、本の外の話も多いですね。
学校内、というか図書館内ばかりだけれど。
茜子と辻島くんの中が、なんだか竹本マンガでは久々にラブコメっぽくなってきました。
「てきぱき」は、話の割りにラブコメっぽくなかったし(w
隠し本棚の中に閉じ込められる話は、「6月もぐらモーニング」を思い出します。
第23章では、キスでひらめくキケリナが再登場。
このシリーズは単品で展開できそうな話ですよね。
ふわふわエレンと繋がりそうな雰囲気。
世界観的な話もいくつか。
まず、つじつまにとり憑かれる要因として名前が重要であること。
名前がモジリだけじゃなく、それがちゃんと設定に直結しているのは珍しいですね。
後は、茜子の世界の上位世界からも、紙魚を捕りに来ている存在がいるということ。
おぉ、多層世界SFだ。
「アップルパラダイス」と繋がりにあるだけに、その辺の不条理は上等な世界だと思っていた(w
● 「ながるるるるるこ」 竹本泉 芳文社/KRコミックス
もう1冊は1巻完結作品。
ある意味では竹本SFの総決算的な作品になっていて、ファンなら大満足な内容。
おそらくは「あおいちゃんパニック!」から始まり、「レディ タンポポ」「トゥインクルスターのんのんじー」「てきぱきワーキンラブ」「トランジスタにヴィーナス」「乙女アトラス」など、竹本SFのキーワードとしてはコピー地球とサールスによる征服でしょう。
このお話では、サールスによって保護された地球人のるるるこ(と、猫のふーナ)が、地球に戻るまであちらこちらを放浪します。
つまり、今までは描かれることのあまりなかった異星人側の光景が、るるるこの目を通じて描かれているのです。
登場するのは、サールスはカナリの巣とダイブンの巣、他には地球帝国の犬の戦艦、宇宙海賊(タンポポのいるダンディ・ライオンではない)、謎の宇宙生物etc.・
勿論、コピー地球の話も。
まあ、そういうセンテンスが多いだけに、竹本SFに馴染みのある方が楽しめる作品かもしれません。
ただ、魅力は満点に詰まっているので、ここから興味を持ってくれる人がいたら、ファンとして嬉しいな。
ところで、るるるこの髪は、「アップルパラダイス」のまりあんのような赤いひと房がある金髪ですね。
何か二人には、つながりがあるのかしら。
さて、この2作品は、竹本作品として革命の起きた作品になっています。
なかがき、あとがきで触れられていますが、執筆がフルデジタルになったそうです。
ツールは何を使っているんだろうか。
その理由が「青鉛筆で書いたトーンの指示が、今は印刷に出てしまうから」というのが、なんともはや。
でも、私もそれには驚きました。
まあ、それで何が変わったかというほど、変わってはいませんけどね。
デジタルのアナログ模倣のすごさを感じます。
むしろ、ペンの設定の所為か、いままでよりも線が太くなった?(w