というわけで、2日目の点滴に行って来たren.です。
微妙に針の刺さりが悪かったのか、痕がものすごくブス色になっている。
これ、2週間続けたら半袖着ていたら勘違いされるんじゃないかしら(w
さて、いろいろあって久しぶりですが、「ブレバレ」製作記第3回とまいりましょうか。
■ 「モンスターメーカー学園RPG 学園祭編」 藤浪智之・鈴木銀一郎/富士見ドラゴンブックス
人気カードゲームのスピンオフ作品。
プレロールドキャラクター(すでに完成したキャラクター)を使い、ボードゲーム上の学園内を移動し、イベントはゲームブック的に解決します。
アイラかわいいよ、かわいいよアイラ。
●MAGIUSでSTGするには? -技能編-
一口に技能と言っても、STG的な技能と、TRPG的な技能があります。
前者はシューターがレバーやパッドによって行う"連射"や"チョン避け"、"張り付き"といった、操作技能。
後者はキャラクターが持つ"攻撃方法"や"分析"、果ては"料理"や"ナンパ"といったフレーバーなものです。
M-StgはSTGの戦闘シーンを表現しているものなので、あまりキャラクターのフレーバーには触れないつくりにしてきました。
ぶっちゃけ、ストーリー的な部分はGMが用意したもので十分と考えているためです。
なので、PL自身が「こいつはこういう性格なので」と言えば、判定無しか、せいぜい能力値判定で済ませてしまいます。
同じようなコンセプトが、「エンブリオマシンRPG」で謳われているのを最近知って、ちょっと驚きました。
また、ちょっとリプレイを読ませてもらって、その問題点にも気づきました。
それは、あまりに口先だけでストーリーを動かしても、説得力に欠けるということです。
なので、今回の「ブレバレ」では、キャラクターの背景も"技能化"してしまおうかな、と考えています。
ルールの裏づけがあるかないかでも、キャラクターのつくりは構成されるものだと考え直したためです。
上述の「モンスターメーカー学園RPG」のキャラクターには、ゲーム上で統一された技能がありません。
それぞれのキャラクターの部活や性格に合わせて、固有の技能が設定されており、それがキャラクター表現となっているのです。
たとえば文芸部で図書委員、ライター志望(ドラゴンライターw)のアイラの技能は、"スリング""カン""文章書き"といった感じです。
こうしたシステムの方向性で有名なのは、MAGIUS以外だと「番長学園!!RPG」です。
● 「番長学園!!RPG 大吟醸」 寺田とものり/ブッキング
そういえば、「超鋼女セーラ」も最終2巻買ってあるんだよなぁ。
読まなきゃ(w
このゲームのキャラクターの能力値は4つあり、そのうちの2つはキャラクターのイメージにあわせて自由につくることが出来ます。
たとえばTRPG版セーラは、TRPGデータ上では"バーネット機関"と"B.O.D."という能力を持っています。
こうした能力は、ゲーム中に「これで判定できる」とGMに進言し許可されれば、どんな行動判定もこじつけて行うことができるのが特徴。
前回の製作記で述べた"キャラクタータイプ"は、これを選択式にしたものにしようと思っています。
例えばタイプが「軍人」といったものなら、ストーリー上での軍事関係の知識については、技能判定が使える、といった感じです。
ただ、あまり特定的なものにすると、色々な世界観での汎用性が利かなくなるので、ネーミングや特徴は吟味する必要がありますね。
なお、「番長学園」ではさらに、4つの能力値の数値を、戦闘用の数値に代入されるという、変わったシステムになっています。
セーラの場合、"バーネット機関"の数値を、戦闘のときには"命中"の判定に使うのです。
この"能力名"と"戦闘時の数値"の2つには、特に繋がりはなくてもよいというのも、面白いところです。
前回の製作記での悩みどころだったB・T・Mの使用回数制限のヒントが、ここにありそうな気がします。
閑話休題
では、フレーバーではない、M-Stgのメインである戦闘に関する技能についてです。
まず、STGの自機・プレイヤーが必ず持っているものは何か。
それは"移動による敵弾の回避"と"通常ショット(パワーアップ無しの状態)"でしょう。
ゲームによっては"ボム"や"特殊攻撃武器(ロックオンレーザーとかフォースビットとか)"が標準装備のものもありますが、どのゲームでも上記の二つはかならずあるものです。
なので、この2つはキャラクターが最初から持っている、デフォルト設定ということにします。
これらはもちろん、TRPGでは技能が必要なものです。
たとえば技能がない状態での"回避"とは、MAGIUS的には能力値判定で判定することになり、ビデオゲームでいわゆる"アドリブ回避""アチョー"というやつになるでしょう。
なお、"ショット"は武器・装備なので、それを使って"射撃"するという技能も必要でしょうね。
まず"回避"のための技能とは何かを、ビデオゲームからいくつかあげてみましょう。
・チョン避け …… 自機を狙う連続して発射された弾を、細かく移動することで誘導、回避すること。
・切り返し …… "チョン避け"に似ているが、大きく自機を横に振ることで弾幕の隙間を大きくして、すり抜けやすくする。
・安全地帯 …… パターン化された弾幕の場合、弾の通り過ぎない場所を見つけ出し、潜り込みジッとする。
・ブリンク …… 特定の条件で、敵弾に当たってもダメージを受けない"無敵状態"になること。
これらを有効に使うためには、敵の攻撃・弾幕に"特性"をつけ、対抗手段とすることも考えるべきでしょうか。
あまりルールを複雑にはしたくないけれど。
次に"攻撃"のための技能もあげてみましょう。
・狙撃 …… 敵からの攻撃が弱くなる遠い間合いから長射程武器で攻撃する。たいてい連射力は弱いうえに、接近されると不利。
・流し打ち …… 編隊を組んだ敵に対し、広く弾をばら撒く射撃法。編隊に重ねるように撃つ方法と、進行先を予測射撃する方法がある。
・張り付き …… 敵に肉薄し、超接近距離から弾を撃ち込む。ビデオゲーム的には、1画面内のショット数や連射数を上げる効果もある。
・無敵撃ち …… ボム使用後や撃墜後復活時の無敵状態を利用して、敵に肉薄する。
特定の武器の使用に関する技能(ロックオン兵器やフィールド兵器、ボムなど)も必要となる上に、雑魚編隊戦とボス戦での専用技能も増えるので、種類がかなり多くなりそう。
ある程度は絞り込み、適宜、追加技能という形で増やしていくのがよさそうです。
なお、避け攻めには重要となる距離ですが、今回は「遠距離」「近距離」の2つに分けようと思っています。
敵との距離だけでなく、「遠距離=高空」「近距離=低空」という、横STGのイメージにも使えると思います。
距離による技能や武器の縛りというのも、当然増えるでしょう。
というわけで今のところ、技能判定のイメージは
・攻撃 ("通常ショット"+"パワーアップ"×α)+"関連する攻撃技能"
・回避 ("アドリブ回避"+"パワーアップ"×α)+"関連する回避技能"
という2極化な感じになっています。
これ以外に、作業や探索といったものをまとめた"行動技能"も用意する予定。
"パワーアップ"によって増強したものを、関連する各技能で判定します。
なので、"通常ショット""アドリブ回避"は技能ではなく、分かりやすく装備の扱いとなるかもしれません。
もちろん、能力値判定でまかなうことも出来ますよ。
技能の話ついでに、おまけ。
「MAGIUSゲームデザインコンテスト」の頃、当時のサポート誌「RPGドラゴン」誌上にはこんな記事が載りました。
"俺MAGIUS"製作者には、ある意味バイブルともいうべき記事。
で、この記事にはMAGIUSのルールデザインで最も重要な、ダイス目の分布表が載っています。
いまさらだから、ここに載せちゃっていいよね(w
一応色調整したけど、やはり紙が酸化していて白くしきれないな。
これが、MAGIUSの歴史の重みだ(w
つまり、能力値判定では7が一番出やすく7以上が出る確率は58.33%で、技能チェックだと9が一番出やすく7以上が出る確率は80.09%、ということ。
技能の重要性が、よく分かりますね。