どうも、ren.です。
ヤバイ、気付けば12月も10日目をとうに過ぎてた(w
さて、昨日はようやく「ゴジラ -1.0」を観てきました。
久しぶりの町へのお出かけで疲れて(JRで映画館を往復しただけで、寄り道まったく無し)、帰ってきたらダウンしちゃったよ(w
出来る限り、事前のネタバレは控えていったのですが、当時要兵器群は結構ネタバレされちゃった。
主に"艦これクラスタ"と"スケールプラモデラー"から(w
パンフも買えた!
というか、やっぱり買えなかったシン・シリーズが異常!(w
インタビュー記事は豊富ですが、作中解説、特に兵器群の解説が無いのは残念。
とりあえず、公開から1か月も過ぎているので、以降は「観ている人向け」にネタバレ上等です。
ご了承ください。
第1作「ゴジラから70年の節目、さらに"日本製ゴジラ映画"(ほんと不思議な語感だことw)30作品目となる、本作「ゴジラ -0.1」。
監督は"昭和浪漫"と"海モノVFX"を得意とする山崎貴さん。
ということで物語は昭和、太平洋戦争末期から始まり、敗戦からの東京復興期が舞台。
風景はさすが「三丁目の夕日」以来、手慣れているなというリアルさでした。
終戦後すぐの焼け野原とバラックから、少しずつ家や店が復興していく様子は、とても人の営みの温かみを感じるだけに、その後の崩壊がまた哀しい。
今回のゴジラは小顔に足デカの、どっしり三角形体形。
脚は獣脚類的な造りですが、とにかくつま先がデカいので、そこがいかにも"怪獣"といった風情。
そして、目玉となる放射熱線はとてつもなく派手で、広島型原爆の30倍近い破壊力。
そんなのが永田町を中心に炸裂して銀座が壊滅するって、戦争以上の破壊だわな。
放射ギミックはモンスターバースのゴジラのインジケーター型を物理的に模したような感じ。
青白い光と共に背びれが下から順にバキンバキンとせりあがり、放射の瞬間に再び身体に引き込まれる。
……これって、超合金のロケットパンチのギミックじゃね?(w
そう思ったら、ちょっと面白く感じちゃったよ。
かっこいいんだけどね。
今回のゴジラでなにより特徴的なのは再生力。
もちろん従来のゴジラも回復力は強かったのですが、それをブロブな視覚表現で見せたのは初めてでは。
しかも、回復によって身体に異常が発生するわ、熱線を吐けばさらに身体の破壊が進むわ、狂気的な設定。
恐ろしいと同時に、痛々しさでは歴代ゴジラでも屈指。
主人公である逃亡特攻員である敷島。
大戸島での負け犬っぷりから、帰郷してのPTSDでの鬱屈ぶり、そして復讐の鬼となる姿を、あのショタ役者だった神木くんが熱演していると思うと、なんだか感慨深いものが(w
とくにゴジラへの憎しみに燃える瞳は、そのゴジラの眼光にも負けず劣らない狂気をはらんでいてゾクッとしました。
ヒロインの典子は、戦中孤児。
さらに赤子を任されてしまうという途方に暮れる状況でも、強く生きる少女。
転がり込んだ敷島の家で、妻ともいえないパートナーとなる役を演じたのは浜辺美波。
まさか、私が今年劇場で見た2本の映画の両方でヒロインになるとは(w
それでいてどちらも同一人物とは思えない、素晴らしい演技でした。
初めは五体満足で帰還した敷島をなじるものの、人情を見せ三人を支えるサクラさん(演:太田澄子)。
戦中戦後の強い女性像を体現したようなキャラクターでした。
戦後敷島が乗る掃海艇のメンバー。
親分肌で仲間想いの秋津(演:佐々木蔵之介)。
自らの兵器が戦中に使われたものの、学者肌は隠せない野田(演:吉岡秀隆)。
生意気でお調子者の従軍経験のない世代である水島(演:山田裕貴)。
なんというか、いかにも"わんぱく三人組"といった感じでもあり、物語のエッセンスとなっていました。
特に野田は銀座壊滅で典子を失った敷島をゴジラ対策に「参加しますか」と声をかける、悪く言えばメフィストフェレスで、「北の国から」のジュン君を知っている世代にはショッキングなキャラクターでもありました(w
そして、大戸島での惨劇の責任を敷島に負わせた整備兵、青木(演:橘宗作)。
やり切れない思いを抱えながらも、震電を前に目を輝かせるあたりは根っからのメカニック。
しかも、ゴジラへの切り札と、敷島の未来をその期待に託すという、もうかっこよくて身体がよじれました(w
ストーリーは基本的に"敷虐"(w
あまりに敷島の人生が重すぎて痛々しい。
その所為もあって、やはり泣き、叫ぶ演技が多くなってしまうのは、まあ、今風の演技プランなのかなぁ。
もちろん、それが悪いとは言わないし、そういう物語だから違和感はないんだけれど。
人間ドラマと特撮パートのバランスは、まあ、このくらいかなという感じ。
特に退屈というほどでも無かったかな。
大まかにいえば、ゴジラは4回(海神作戦は全部で1回として)の大活躍を見せるわけだし(w
大戸島と銀座襲撃、震電を追いかけた水田地帯で、結構はっきりとゴジラが人を殺しているシーンがあったね。
コンプラの問題からか人を食べるシーンがNGなのか、大戸島では整備兵を咥えては投げを繰り返すのはちょっとコミカル。
水田地帯でゴジラに踏み壊された家屋におじいちゃんが潰されるシーンは「うわぁ」と思いました。
兵器群は監督のこだわりが見えるラインナップ。
戦後の帝国海軍解体から、米軍から返還されるという設定もイカす。
おっとり刀で掃海艇の元に駆け付けた重巡高雄は、あっけない最後でしたが存在感抜群。
あれが奮戦虚しく熱線で大破爆散させられるのは、そりゃ絶望物ですわ。
民間に戻され、ゴジラ対策の先鋒として立ち向かう駆逐艦たち。
特に雪風と響は0距離交差の巧みな操船で、艦船アクションのクライマックスを飾る。
そして、青木がレストアし敷島が乗り込む震電。
史実とは少し立場が変わっていますが、あの雑然とした倉庫にたたずむ姿は、私が少年時代に愛読したジャガーブックス「ゼロ戦大百科」で見た光景に重なりましたね。
冒頭に大戸島に着陸する零戦五二型もそうでしたが、主脚の引き出し・引き込みシーンにこだわりを感じました(w
あと、光像式照準器も。
兵器ではありませんが、敷島が愛車としていたオートバイの陸王。
いちいち停車動作を一通り行って見せる辺り、こちらも「わかってるなぁ」と思いました(w
ゴジラ討伐"海神作戦"は、野田が考案したフロンガスとバルーンによる水圧での圧殺。
ある意味では第1作「ゴジラ」のオキシジェンデストロイヤーを現実的にしたようなものですね。
ただ、秋津も「穴だらけ」と評したとおり、頑強な骨格や体表皮を持ち、深海魚のような浮袋を持つかが不明なゴジラに、どのくらいダメージを与えられるかは、観客も疑問を持ったはず(w
でも、浮上後に再生が必要なほどの痛手が与えられていたのは、なかなかのカタルシスでした。
そのシーンまで、はっきりと海中のゴジラの姿を見せないのもニクい。
それが震電特攻によるトドメで、熱線暴発の自壊を誘ったのだろうね。
さて、ちょっと気づいた作中の小ネタも拾っていきますか。
ファーストシーンの場所が大戸島。
典子が乗っていた都電を襲うゴジラ。
銀座上陸でビルの上から様子をレポートしていたTVクルー。
瓦礫と化した廃墟をガイガー測定器で調査し首を力なく振る医師。
この辺りは第1作オマージュで、見ていてニヤニヤしたところですね(w
伊福部音楽は3曲。
銀座上陸時に「ゴジラ」、再上陸時に「ゴジラ対モスラ」、そして海神作戦時に「ゴジラ対キングコング」の各メインテーマ。
ぶっちゃけ、なんでキンゴジ(w
確かにメロディーはキャッチーだけど、どうしても「あしあなろいあせけさもあい」が脳内再生されて困る。
何度か「やったか!?」(やってない)があって、笑っちゃった。
今日になって感想や考察を少しだけ観ましたが、けっこう見落としている部分もあるなぁ。
リピートするか、円盤を持つか、悩ましいところ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます