レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

制覇

2024年09月12日 22時38分10秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「制覇」
1982年 日本 140分
■監督:
 中島貞夫
■出演:
 三船敏郎
 岡田茉莉子
 菅原文太
 若山富三郎
 丹波哲郎
 にしきのあきら
 小林旭
 梅宮辰夫
 秋吉久美子
 中井貴恵
 松尾嘉代
 小池朝雄
 清水健太郎
 岸田森
 野口貴史
 鶴田浩二

●あらすじ
日本最大のヤクザ組織・谷口組三代目が狙撃された。
組の内部では、後継者争いが表面化する一方、その妻や息子、娘たちの運命も大きく変わり始め、
激烈な戦いの渦の中に巻き込まれていく。
さらに、警察の暴力団壊滅作戦、マスコミの谷口組解体キャンペーンに列島は激震。
さまざまな人間たちが新たな争い、葛藤を生んでいった。
そして首領(ドン)の死。
残された妻は、亡き夫の遺志を継いで、組を統率する決意を固めた。
(東映ビデオより)

★感想など
有名なベラミ事件から、3代目と4代目候補と目されていた若頭死去までの実話をベースにした物語。
劇中、何故志茂田景樹が登場するのかと思ったら、原作者だったんだね。
なお本映画の続きの物語は、「激動の1750日」に繋がる。監督も同じ中島貞夫。
主演の中井貴一の演技が良かったなあと思いだし、いつ観たんだっけと当ブログを検索してみたら
何とブログにアップした日は、2012年6月8日だった!
まさか12年も前とは!
てっきり3~4年くらい前の感覚だったんだけどねえ。
さてその前となる本作は、主演に三船敏郎や鶴田浩二など、正にオールスター映画。
いつもなら主役を張れる小林旭や梅宮辰夫が、結構小さい役で出てくるのが、豪華さに拍車をかけている。
だが内容の方は、和製ゴッドファーザーと言った趣きが強いかも。
と言うより、珍しく残された組長の奥さんがどうだったかが焦点の一つでもあったらしいね。
そう考えるとプレ「極道の妻たち」と、後から評されたらしいが、言い得て妙かも。
そう言えば「極道の妻たち」シリーズって全然観てないんだよな。
昔よくゴールデン洋画劇場で放送していたイメージがあるけど。
よし、その内「極妻」シリーズに手を出す事にしよう。
でもその前に「鬼龍院花子の生涯」の方を、先に観た方がいいのかな?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新・仁義なき戦い 謀殺

2024年09月02日 21時44分34秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「新・仁義なき戦い 謀殺」
2002年 日本 110分
■監督:
 橋本一
■出演:
 高橋克典
 渡辺謙
 南野陽子
 遠野凪子
 伊原剛志
 高知東生
 小林健
 山田純大
 坂口憲二
 誠直也
 志賀勝
 隆大介
 石橋蓮司
 夏木マリ
 小林稔侍

●あらすじ
西日本最大の暴力団・佐橋組の傘下、大阪・尾田組の幹部、頭脳派の矢萩と武闘派の藤巻は、
対照的な生き方ながら親友同士で兄弟分でもあった。
本家の佐橋は組の若返りの為二人のどちらかを尾田組組長に昇格させようと考えていた。
だが、現組長の尾田は今の地位に固執し、2人を牽制して3番手の幹部を次期組長に指名。
怒り心頭の藤巻は巨大利権を求めて名古屋に進出、地元の竜紋会と抗争を始める。
事態の悪化を懸念する矢萩は不本意ながら藤巻の暴走を抑えに掛かる。
これをきっかけに2人の関係に亀裂が生じる。
まさしく尾田の思惑通りの展開となっていくのだが…。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
まず本作が2000年に制作された「新・仁義なき戦い」と、話が繋がっているとは知らなかった。
「新・仁義なき戦い」はかなり前に観たので細かい事は全部忘れているが、対して面白くなかった事は覚えている。
なんか布袋寅泰が在日コリアン役と言うのがフィーチャーされていた気がするが、
ストーリーにあまり上手く絡んでいなかった気がするんだよな。
それでいて本編の組のゴタゴタに主演の豊川悦司が巻き込まれていたんだかいないんだかみたいな話じゃなかったかなあ。
確か豊川悦司の役が幹部とかじゃなくて、チンピラみたいな下っ端じゃなかったっけかなあ?
それもあって話がつまらなかった気がする。
だがしかし本作は前作の事を知らなくても別に気にしなくて良いらしく、実際それでも問題なかった。
ストーリーも割と悪くなかったが、出ていた役者陣の演技が良かったので、結構面白かったよ。
まずイケイケの兄貴分渡辺謙と、実直で裏切らない弟分の高橋克典の関係は
千葉真一がイケイケ兄貴分、松方弘樹が弟分だった「沖縄やくざ戦争(1976)」を思い出した。
「沖縄やくざ戦争」の千葉真一は、基本が大友勝利で、そこに当時のカラテアクションをミックスした最高の役だった。
そんな無茶苦茶な兄貴分に苦労しながらも一生懸命ついていく弟分の松方弘樹の真面目さも良かったなあ。
まるでその「沖縄やくざ戦争」がベースになっているかのような、本作の二人。
とくに弟分役の高橋克典は、今まで観てきた東映やくざの中で一番実直だったと言っても過言ではない漢だった。
そこにまるで金子信雄のような嫌らしい組長を演じる小林稔侍も加わり
さらに元祖「仁義なき戦い」のBGMを一部アレンジして使用するなど、
全体的に「新・仁義なき戦い」と名乗って良い出来栄えだった。
突然鉄砲玉として敵対する組事務所に乗り込み、大暴れしてすぐ射殺される役に坂口憲二が出てきたり
渡辺謙の舎弟として山田純大が出ているの嬉しかったなあ。
南野陽子も相変わらず変わらない可愛さと言うか美貌を持っていたし。
ラストシーンが何か「仁義なき戦い 第一部」へのオマージュかなと思ったのは、きっと気のせいではないと思っている。
そういった意味で、東映やくざ映画のファンであれば、割と面白く感じられると思うよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やくざと抗争 実録安藤組

2024年05月09日 20時44分13秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「やくざと抗争 実録安藤組」
1973年 日本 94分
■監督:
 佐藤純弥
■出演:
 安藤昇
 江守徹
 安岡力也
 小林稔侍
 佐藤蛾次郎
 室田日出男
 内田朝雄
 藤浩子
 山本麟一
 八名信夫
 丹波哲郎

●あらすじ
昭和24年、まだ敗戦の色濃い渋谷の街を、制帽をあみだにかぶり、
学生服をラフにひっかけた大学生の矢頭は、スリの三吉を連れイキがって歩いていた。
その時、銀座で2500人の子分を持ち、羽振りをきかしているドス健と橋場組の代貸佐倉に出くわした。
矢頭はドス健に言いがかりをつけ、公衆便所へ連れて行きサシの勝負を挑んだ。
驚いた三吉は、矢頭の仲間である学生グループ達に知らせに行く。
三吉達が戻ってくると、矢頭は血みどろになったドス健にオーバーをかけてやっている。
ドス健は不気味な笑いを浮かべ、矢頭に銀座へ遊びに来てくれと言って去って行った。
矢頭達学生グループがダンスホールで踊っていると、佐倉がドスを向けて襲ってきた。
その時、橋場の兄弟分であり、矢頭を可愛がっている児島が現れ佐倉を制するのであった。
しだいに矢頭達学生グループは渋谷を縄張りとしているやくざにとって邪魔な存在になっていく…。
(Amazon Prime Videoより)

★感想など
安藤昇の「やくざと抗争」シリーズ第二弾だが、舞台も役名も違っているので、話に繋がりはない。
前作が任侠路線だったのに対し、本作は時代背景も含めて「仁義なき戦い」のパート1に似ている。
実際「仁義なき戦い」に続いて、実録やくざ映画第二弾として公開され、大ヒットしたらしい。
内容的にはリアリティよりもアクション重視のフィクションって感じで
「仁義なき戦い」のような人間的泥臭さ表現よりも、勢いにまかせてアクションしているような印象。
とは言っても画的には派手なので、前作よりは娯楽性が高い。
東映の実録路線が好きだった人には、オススメできるのではないだろうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やくざと抗争

2024年05月05日 18時23分44秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「やくざと抗争」
1972年 日本 93分
■監督:
 佐藤純弥
■出演:
 安藤昇
 菅原文太
 渡瀬恒彦
 藤浩子
 室田日出男

●あらすじ
昭和初期、帝国陸軍が満州平野へ侵入した頃、東京の新宿には
通称爆弾マッチと舎弟分のオートンの勝、フーテンの政、小光らの愚連隊が羽振りをきかせていた。
ある日、過激左派党員の坂野・吉川・坂本は、Mと呼ばれる政界の黒幕・高橋にそそのかされて銀行を襲う。
これは過激左派党をつぶすために特別高等警察と高橋のしくんだ罠であった。
(Amazon Prime Videoより)

★感想など
安藤昇の原作小説を基に制作された、実録路線の走りとなった映画らしい。
と言っても昭和初期が舞台だったり、着物にドスと、いわゆる任侠映画路線なのかな?
そう考えると、安藤昇のキャラクターも菅原文太のキャラクターも、ふくみがある訳ではなく
一つの個性で描かれている感じは、任侠路線ってそういう感じなのかなと妄想してみる。
これは後の「仁義なき戦い」のような、現代やくざ実録路線のキャラクター達との比較で
現代を舞台にしたやくざたちは、沢山の顔や喜怒哀楽を見せてくれて、人間くささ満開なところが最高だったんだが
本作もそうだけど、いくつかしか観ていない任侠映画のキャラクターって、様式美のような美しさを持ち
実録路線のキャラクターのような泥臭さとは対極だなあと、勝手に思ってたりします。
まあそうは言っても、安藤昇、菅原文太の二人は素晴らしい演技で観ていて楽しいが
一番やくざらしい演技だった、室田日出男が一番活躍していた印象が残るな。
と言っても彼だけは「仁義なき戦い」の時と、まんま同じ演技だったように映ったけどね(笑)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安藤昇のわが逃亡とSEXの記録

2024年04月26日 20時10分22秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「安藤昇のわが逃亡とSEXの記録」
1976年 日本 86分
■監督:
 田中登
■出演:
 安藤昇
 萩野まゆみ
 中島葵
 ひろみ摩耶
 石橋蓮司
 小池朝雄
 小松方正

●あらすじ
昭和33年、安藤組最大の襲撃事件発生!
全国指名手配をうけた安藤昇は、警察に追われながらも、7人の愛人宅を転々とし、
官能的セックス、野獣的セックス、刹那的セックスへとのめり込んでいく――。
7人の愛人役には、萩野まゆみ、ひろみ麻耶、絵沢萠子等が扮し、見事な体当たりの艶技を披露。
また、泉谷しげるが映画音楽に初挑戦。
当時、日活ロマンポルノの鬼才といわれた田中登監督が、
鮮烈な陶酔の世界を迫真のエロチシズムで描いた異色作。
(東映ビデオより)

★感想など
まあ内容の方はタイトル通りで、本当に安藤昇が逃げてSEXするだけの話。
女性たちは安藤昇と再会するなりすぐにSEXするところとか
絡みシーンの撮影の撮り方が、もろにポルノの構図だったりと、もうほぼポルノ映画。
そんな中、やくざと癒着している週刊誌の記者役である小池朝雄がいい味出している。
全体的にやくざ映画なのか? と言った疑問も浮かぶ、時代の仇花的存在なような気もするが
安藤昇の本物迫力に興味がある人には、悪くないだろう。
戦前~戦後の珍しい映像も観れるしね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする