
「ザ・クロコダイル ~人喰いワニ襲来~」
原題:百萬巨鰐/MILLION DOLLAR CROCODILE
2012年 中国 90分
■監督:
林黎勝(リン・リーシェン)
■出演:
徐熙媛(バービー・スー)
郭濤(グォ・タォ)
石兆琪(シー・ジャオチ)
林雪(ラム・シュー)
熊欣欣(ホン・ヤンヤン)
●あらすじ
仲間たちを目の前で惨殺された巨大ワニの復讐を描くモンスターパニック。
ワニ園の経営が破綻し、高級食材としてレストランに売られたワニたち。
コックたちによってさばかれ絶命していく仲間を見つめる巨大ワニの悲しみは、やがて復讐へと変化し…。
(TSUTAYA DISCASより)
★感想など
巨大なワニとサメが人を襲う映画と言えばハリウッドの十八番だが、
アジア人の視点ではこうなると言う感じが面白かった。
これは「霊幻道士」の時に書かれてた記事だったんだけど、西洋人とアジア人では死者の扱いが違うと。
キョンシーもゾンビも要はどっちも動く死体だ。
西洋人はゾンビに対して情けなどかけることなく、銃やバズーカをぶっ放す。
一方アジア人はキョンシーに対してお線香のご飯を上げたり、功夫で戦ったりするなど死体に優しいと。
面白い比較だなあと思ってたけど、その思想は本作でも生きていた。
ハリウッドの「アリゲーター」なんかは、ペットとして飼おうと思っていたワニの赤ちゃんを
無慈悲にもトイレに捨てたことから話が始まり、成長して街に出てきたワニはゴジラと同じような扱いを受け殺される。
要は最初から人間と分かり合える対象とは微塵も考えられてなく、理解しようも無いただのモンスターとして描かれる。
一方本作の巨大ワニは人間の友達である。
長年飼育してきたワニ使いはワニにも情があると言い、ショーで上半身ワニの口の中に入れられてもワニは俺を食べなかった。
情があるからだ。と、ちょっと違う気もする信条を持って巨大ワニを捕獲に行く。
ワニ自身も目の前で仲間を殺されるのを見たから怒っただけであり、最後は死ぬ直前に涙まで流すのだから
どちらかと言うと「アリゲーター」と言うよりかは、77年版の「キングコング」とかに近いのかも?
とは言えアジア映画でこういったモンスター映画ってちょっと珍しかったので、目新しかった。
そう言った点でもオススメかな?