「恐怖の報酬」
原題:SORCERER
1977年 アメリカ 121分
■監督:
ウィリアム・フリードキン
■出演:
ロイ・シャイダー
ブルーノ・クレメル
フランシスコ・ラバル
アミドウ
カール・ジョン
●あらすじ
アメリカでマフィア幹部の弟を撃ったスキャンロン(ロイ・シャイダー)、
エルサレムで爆弾テロを起こしたカッセム(アミドウ)、パリで不正取引を働いた投資家マンゾン(ブルーノ・クレメル)。
逃亡の末に南米ポルヴェニールの小さな村に流れ着いた彼らは、身分を偽って製油所で働いていた。
ある日、村から320キロメートル離れた油井で爆発事故が起こり、
爆発物専門家のボビー・デル・リオス(チコ・マルティネス)は、ニトログリセリンによる爆風で消火を行うという判断を下す。
(YAHOO映画より)
★感想など
ハリウッド一番のキ〇ガイと言われたウィリアム・フリードキン監督の、一番のキ〇ガイ作らしい。
いや、傑作だけどね!
まず全編に渡って説明が無い。
登場人物についても、そこで起きている事についても一切説明が無い。
これは昨今の親切過ぎる映画に慣れた人はビックリするであろう。
ノー説明に加え、何故かドキュメンタリー・タッチで撮影された画面。
たまにしか流れないが、やたらに緊迫感を煽るBGM。
不安定な吊り橋をトラックで渡ろうとするが強風と大雨に揺られて落ちそうになるシーン等
全体的に緊張感がハンパない!
途中、完全にオカルトな演出(音楽含む)が入るのは、「エクソシスト」の影響ですかね?
良く”骨太な映画”とか評されることがあるが、本作は物凄く”骨太”である。
何せむくつけき男達しか出てこない上に、話も設定も全てワイルド。
さらに爆発のシーンが結構多いが、どれも火薬の量がおかしな事になっていて
何人かまともに爆発の炎を浴びているように見えるが大丈夫かあれ?
(あれがホントなら、全身丸焦げとか、片腕無い人とか映ってたけど。。。)
とにかく最初から最後まで確かに”狂気”に侵されたいて、あの「地獄の黙示録」が可愛く見えるくらいだ。
1953年版のオリジナルも評価高いらしいが、1970年代特有のヤバさを持った本作。
覚悟があったら是非どうぞ!