レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

実録私設銀座警察

2023年06月22日 19時42分07秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「実録私設銀座警察」
1973年 日本 95分
■監督:
 佐藤純彌
■出演:
 安藤昇
 梅宮辰夫
 渡瀬恒彦
 室田日出男
 葉山良二
 内田朝雄
 小林稔侍

●あらすじ
昭和21年。
戦禍で焼け野原となった東京の銀座とその隣の新橋には、
何がなんでも生きようと決めた多種多様な男女が集まっていた。
いずれも復員兵である、池谷、樋口、岩下らは、
米軍のMPやアジアから来た人々から日本人を守るために暴力も辞さないグループ“私設銀座警察”を結成。
彼らはやがて銀座に君臨していたヤクザ、中根兄弟との戦いに勝つが、
そんな“私設銀座警察”の中で内部抗争が起き、一同は破滅への道を突き進む。
(WOWOWより)

★感想など
安藤昇出演作品シリーズの流れで。
主役として一番最初にクレジットされるけど、どちらかと言うと葉山良二が一番目立ってた気がするなあ。
後半からは梅宮辰夫。
さて本作は「仁義なき戦い」が公開された後の実録路線の一本。
葉山良二、安藤昇、室田日出男、梅宮辰夫の四人が中心となって”私設銀座警察”を作る話。
渡瀬恒彦は彼らに良いように使われる鉄砲玉の役と珍しい配置。
舞台は戦後の昭和21年。戦後の街のセットが「仁義なき戦い」一作目の冒頭と似ている。
そこに復員兵として帰還した渡瀬恒彦が登場。本作の渡瀬恒彦は一見で渡瀬恒彦と分からない風貌をしている。
で渡瀬恒彦が戻って来たのは奥さんのところ。すると奥さんはパンパンになっていた。しかも黒人との赤ん坊も産んで。
これに激怒した渡瀬恒彦が赤ん坊を二階から階下の水たまりに投げ捨てる。
それを追いかけた奥さんを石で撲殺。これが本作の出だしである。
タイトルバックも、背景に流れている映像は戦争中の死体の本物のフィルムを延々流すヤバさ。
本物はマズイだろうよ。タイトルバックの最後は本物の頭蓋骨だしね。
映画の中身もほぼ暴力と梅宮辰夫のSEXだけで彩ったような内容で
とくにラストは全員で複数の芸者を強姦する乱痴気騒ぎで幕を閉じると言う、狂気に満ちた終わり方をする。
やくざ映画と言うより、70年代の狂った空気を強く感じられるカルト作。
これだから70年代は止められないね。
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ソルジャー・ドッグス

2023年06月20日 19時02分57秒 | 戦争

「ソルジャー・ドッグス」
原題:英雄無涙/HEROES SHED NO TEARS
1983年 香港 85分
■監督:
 呉宇森(ジョン・ウー)
■出演:
 高雄(エディ・コー)
 林正英(ラム・チェンイン)
 錢月笙(チェン・ユーサン)
 咖喱(カ・リー)

●あらすじ
麻薬王を捕らえるために集められた命知らずの傭兵たちの活躍を描くバイオレンス・アクション。
1975年、麻薬王サムトンは“黄金の三角地帯”と呼ばれる麻薬地帯に強大な王国を築いていた。
タイ政府はサムトン逮捕すべく、五人の傭兵を雇う。
カオをリーダーとする彼らはアジトに奇襲をかけ、鮮やかにサムトンの身柄を拘束した。
彼らは国境を目指すが、悪徳武官とその部下たちが猛攻撃を仕掛けてくる。
(YAHOO映画より)

★感想など
長らく呉宇森(ジョン・ウー)の”幻の映画”と呼ばれていた作品ですね。
1983年にゴールデン・ハーベストで撮ったものの、内容に問題があり上映されずオクラ入り。
ジョン・ウーは台湾に都落ちし、3年後に「男たちの挽歌」で劇的カムバックを果たすまで不遇の時代を過ごす事となる。
と言う逸話が有名なのでいつかは観てみたいとはずっと思っていたけど、今回ふと観てみた。
そしたらまあ確かにやり過ぎと言うか、何か狂気の方に針が振られている感じで
これは確かに当時のゴールデン・ハーベストには受け入れられないよなって感じの作風だった。
ただ度々話題になっている残酷描写も、別に当時のインディーズ系香港映画ならこれくらいはやっているし
主人公の目を縫い付けてまぶたを閉じる事が出来なくして太陽を凝視させる拷問も
イタリアのマカロニ・ウエスタンでは定番の拷問方法だから、今更そこが残虐とは言わないだろう。
まあ他にはステーキ焼いてるシーンがあるんだけど、実はその肉は黒人兵士の身体の一部だったとか
主人公の子供を原っぱの中心に置いておいて周りに大量に火を放つとか、
まさに戦場の狂気みたいなヤバいシーンとか、唐突なお色気描写を混ぜつつ
全編とんでもない量の爆発シーンでしょっちゅう戦うシーンばかりとか、正にジョン・ウーの狂気炸裂って感じだね。
まあ総じて楽しい娯楽作にはなっていないので、ジョン・ウー好きとか香港映画迷とかじゃなければ結構辛いかもよ。
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アメリカン・グラフィティ2

2023年06月20日 19時02分08秒 | ドラマ

「アメリカン・グラフィティ2」
原題:MORE AMERICAN GRAFFITI
1979年 アメリカ 111分
■監督:
 B・W・L・ノートン
■出演:
 チャーリー・マーティン・スミス
 キャンディ・クラーク
 ボー・ホプキンス
 ロン・ハワード
 ポール・ル・マット
 ハリソン・フォード

●あらすじ
『アメリカン・グラフィティ』の続編。
前作から3年後の大晦日、青春時代に別れを告げた面々のエピソードが綴られる。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
これは駄目だったなあ。
まずいきなり大晦日ってテロップが出るのに、全員半袖は無いだろうよ!
いかにも真夏に撮影したってのがバレバレなのに大晦日設定とは。
さらに良く分からないので時系列をバラバラにした撮り方で、とあるカップルの彼氏が大晦日に逮捕されると
次のシーンは1年後の大晦日とテロップが出るので、あの二人はどうなったんだと思っていると
どうもその後もその二人のシーンは、逮捕された時の大晦日のままらしい事がぼんやり分かってくる。
何年大晦日テロップは冒頭で一気に4年分くらい出るのに、多分劇中の描写はそのどこかの大晦日らしい。
さらに変な画面分割の多用とか、どうでもいい話が延々続くだけの退屈な脚本とか
さらにさらに今までの話を全て無視した、エンディングロール直前の各キャラクターのその後説明文とか。
まあ一言で言うと、特に観る必要が無かった。って感じだったかな。
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デモンズ4

2023年06月19日 18時00分10秒 | ホラー

「デモンズ4」
原題:LA SETTA
1991年 イタリア 116分
■監督:
 ミケーレ・ソアヴィ
■出演:
 ケリー・カーティス
 ハーバート・ロム
 カーラ・カッソーラ
 ミケーレ・ソアヴィ

●あらすじ
1970年、南カリフォルニアで、ヒッピーグループが悪魔崇拝者によって儀式の生贄にされて虐殺される。
時が経ち、1991年のドイツのフランクフルトで、悪魔崇拝者の男が裏切り者の心臓を持ち歩く事件が起き、
男は警察に取り押さえられた隙に拳銃自殺する。
一方、ゼーリゲンシュタットの近くで、教師のミリアム・クライスルは年配の男性メビウス・ケリーを車で轢きかけてしまい、
ミリアムはケリーを家に泊めて看病をする。
その夜、ケリーは眠っている彼女の鼻に得体の知れない虫を潜り込ませる。
その後、ミリアムは悪夢で目が覚め、ケリーが死んでいるのを発見する。
警察によって彼の死体は処理されたが、その日から生徒の母親が行方不明になったり、
ミリアムの家に来た友人のキャサリンが怪奇現象に遭遇した末に自殺するなど、奇妙な事件が起きていた。
やがて、死んだはずのケリーから電話がくるようになったことから、
ミリアムは一連の出来事の背後にケリーがいると悟る。
ミリアムは、医者の青年フランクの協力を得てケリーが悪魔崇拝に深く繋がりがあることを突き止める。
(Wikipediaより)

★感想など
「デモンズ」シリーズとは関係ない、ミケーレ・ソアヴィの「デモンズ3」に続くパート4。
無関係と言っても、「デモンズ3」は元々「デモンズ」シリーズとして用意されていた脚本だったから
そこまで大きくズレている事もなかったし、ミケーレ・ソアヴィの映像センスが爆発していて
自分的には最高に趣味に刺さった感がある好きな作品だった。
一方本作は、ミケーレ・ソアヴィの悪いところが出てしまっている感じがして退屈だった。
と言うのも、とにかく話が進まないのよ。
1時間近くなんかだらだらと雰囲気だけで進む。
まあ「デモンズ3」の時は映像美が気に入ったのでそれでも楽しく鑑賞していたが、
脚本的には「デモンズ3」だって退屈だったよ。
それに本作は設定とか背景がとにかく説明無しなので、何か良く分からない話を、何かが出るぞ出るぞの脅し映像だけで
ずっと観せられてるような気分になった。
しかし真のイタリアン・ホラー映画好きな人なら違う感想になるかも知れないので、
そういった方などは是非ご鑑賞を。
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イップ・マン 宗師

2023年06月16日 12時50分18秒 | 功夫/空手/武侠片

「イップ・マン 宗師」
原題:宗師葉問/IP MAN: KUNG FU MASTER
2019年 中国 83分
■監督:
 李立銘(リー・リーミン)
■出演:
 杜宇航(デニス・トー)
 王敏徳(マイケル・ウォン)
 佟小虎(トン・シャオフー)  
 岳冬峰(ユエ・トンフェン)

●あらすじ
『イップ・マン 誕生』のデニス・トーが再び若き日のイップ・マンを演じたアクション。
警察官として正義を貫くイップ・マンは、マフィアのボス殺害の濡れ衣を着せられ、その娘に狙われることに。
さらに中国侵略に備える日本軍将校と戦うことになり…
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
やっぱ甄子丹(ドニー・イェン)版と比べると、ドニー以外の葉問(イップ・マン)映画は全て微妙だな。
どこがって言うと、何か上っ面だけなぞった只の功夫映画って感じで、芯が感じられない。
しかも中国に返還された後の功夫映画は、おしなべて功夫シーンがダメ過ぎるので、良いところが全然無いのだ。
本作は上映時間が圧倒的に短い割に、功夫シーンはやたら多かったりする。
ただ最近の中国製功夫映画に比べればマシな感じなので、そこまで辛くはない。
後は主役の杜宇航(デニス・トー)のニヤケ顔が我慢出来れば、楽しく鑑賞可能かも?
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