レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

天国と地獄

2023年06月28日 12時37分36秒 | サスペンス

「天国と地獄」
1963年 日本 143分
■監督:
 黒澤明
■出演:
 三船敏郎
 香川京子
 江木俊夫
 佐田豊
 島津雅彦
 仲代達矢
 石山健二郎
 加藤武
 三橋達也
 志村喬
 東野英治郎
 沢村いき雄
 西村晃
 浜村純
 菅井きん
 山崎努

●あらすじ
巨匠・黒澤明監督による傑作サスペンス。
優秀な知能犯に刑事たちが挑む。
ナショナル・シューズの権藤専務は、自分の息子と間違えられて運転手の息子が誘拐され、身代金3千万円を要求される。
苦悩の末、権藤は運転手のために全財産を投げ出して3千万円を用意する。
無事子どもは取り戻したが、犯人は巧みに金を奪い逃走してしまい、権藤自身は会社を追われてしまう……。
巧妙なプロットもさることながら、登場人物たちの心理描写が秀逸で人間ドラマとしての完成度も非常に高い。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
「踊る大捜査線 THE MOVIE」の劇中で、モノクロシーンの中で煙突からカラフルな煙が上がるの見た織田裕二が
「天国と地獄だ」とつぶやくんだけど、そのシーンの元ネタが本作だとは知っていた。
しかしプロットとか出演者とかは全然知らなかったんだけど、この間「七人の侍」を観て黒澤明の映画って面白いなと思ったので
黒澤明第二弾として本作を選んでみた。
原作がエド・マクベインなのもあって、推理ドラマを作ろうとしたらしくその試みは見事当たっている。
冒頭から1時間近く音楽も無しに会話だけで話が進んでいくさまは、まるで舞台を観ているかのようだった。
さらに主演の三船敏郎は流石の名優っぷりで、超仕事人間、冷酷な上司、
誘拐されたのが自分の息子なら金を出すが、他人の子と分かった瞬間に金は出さないと変容する人間くささ。
さらにそうは言ったものの苦悩するところなど、見所は圧倒的に尽きない。
その他にも加藤武、志村喬、沢村いき雄と言った東宝のお馴染み俳優陣を見た時の安心感。
さらにちらっと登場するだけだが、東野英治郎、西村晃と言った後の水戸黄門役者のそろい踏みなど、見所は尽きない。
国鉄特急を使った身代金受け渡しトリックなども楽しく、当時の日本の風景まであわせて楽しめる一石二鳥ぶり。
やっぱり昔の日本のミステリー物と、黒澤明監督作品は面白いと言う事がわかったね!
コメント
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