雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

談合体質

2006-11-05 16:10:42 | 発想$感想
各県での談合のニュースが新聞を賑わしている。

談合というのは、日本独特の仕組みで、日本人の体質なのであろうか。

特に、官公庁受注を舞台にする談合は、端的にいえば、税金で集めた金の一部を、関係する企業や高級役人で山分けする仕組みで、こんなことが永年許されていたことは、日本の恥と言わざるを得ない。

こんなことは絶滅させないと、とても美しい国などとは言っておれないと思う。

それにしても、談合に参加する沢山の企業が、具体的にどのようなメリットがあるのだろう。

いつか、談合のご利益にあずかるためには、公共工事がどんどん継続しなければならない。
そのために極端にいえば、毎年不要な公共工事も役所側で用意するのだろうか。

世界的にみて、世の中は基本的に競争社会なのである。
もっと、競争の原理に忠実でなければならない。

小学生の徒競走にも反対する親たちもいるようだが、こんな競争を避ける態度は、談合とは言わぬが、いい傾向ではないと思う。

堂々と競争に勝つ、負けても耐えて、また頑張る、そんな強い体質を造るようになりたいものである。

談合を税金の無駄遣いと非難するとともに、国民全体が正当な競争について、考えてみなければならない。

50年間、二輪事業に関係した。
世界に事業を展開したこの業界には、厳しい競争ばかりで、談合のダの字もなかった。

業界をリードした、ホンダ 本田宗一郎の理念が立派だったのだと思う。

そんな業界にいたことを、誇りにしたい。
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カワサキのMXを確固たらしめた、マシンと人

2006-11-05 10:31:23 | M/Cレース
1960年代後半、国内のモトクロス界で、カワサキは確固たる地位を築いたと言っていい。

その原動力となったマシンは、F21M。
ライダーは、連続して日本チャンピオンに輝いた、山本隆だろう。

F21Mのエンジン設計者で、モトクロスチームの監督でもあった安藤吉朗さん、チーフメカニックの松尾勇さんも忘れてはいけない人である。(吉朗の吉はにんべんが付くのだが、探せない。)

66年頃のマシンは、バックボーンフレームの市販車を少し改造し、エンジンチューニングした程度のものだった。

はじめて本格的なマシンとして登場したのは、ヨーロッパの世界モトクロス選手権にスズキが持ち込んだ、RHだろう。確か小島松久、と久保和夫が乗っていた。

これに刺激されて、カワサキもと、開発されたのがF21Mの前身となるファクトリーの250ccのマシンである。

特にフレームは、正規に技術部門で造られたのではなく、モトクロス職場の松尾さんの手作りであったと言っていい。

66年(昭和41年)7月頃の話である。ヘリコプターで使っていた、クロモリのパイプに海岸の砂をつめて一本ずつ曲げながら、ダブルクレードルのフレームが造られた。
設計図などなかった。

レース職場で、目の前での作業だったから、技術オンチの私にもよく解った。
セリアーニタイプのフロントフォーク,車重100キロを切ることは特筆出来ること、クロームモリブデンのパイプは軽くて、丈夫だが高価であることなどは、その時覚えた知識である。

エンジンは、238ccまでボアアップしたものだった。

確か、三橋、安良岡、山本,歳森、梅津、岡部,星野用に7台のマシンを一挙に造って、7月24日、青森県津軽の岩木山のスキー場で行われた全日本に参加した。

250ccでは、小島に優勝をさらわれたが、オープンでは、山本、歳森、北山、星野、岡部と5位までに4人が入る圧勝で緒戦を飾った。

その後、各地のモトクロスで圧勝を重ね、カワサキのモトクロスでの地位を不動のものにしたのである。

この年のモーターショーに、記念車として展示したが。
そのとき安藤さんが「エンジンの設計者として、少々恥ずかしい。」と私につぶやいた。
「何故。」「だって、125ccの市販車のエンジンをベースにレーサーエンジンとして238ccまでアップして、なおもつということは、過剰設計だよ。」

そんなことはない、堂々と威張ればいいと事務屋の私は思った。

安藤さんは、厳しかったが本当に真面目な技術屋さんだった。
その安藤さんも、今年亡くなられた。
周りの仲間が減っていくことは、本当に寂しいことである。

その後、技術部で確りと正規に開発され、日本ではじめての本格的な市販モトクロサー、F21Mとして一般に売り出された。

山本隆君のことなど、また別の機会に。

コメント (2)
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