林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

老舗割烹旅館の味

2008-07-14 | 風に吹かれて

 公園の隣町は、関東の小京都と自称しているが...........。
空がやけに広い東武東上線駅前広場から直ぐに、老舗割烹旅館がある。

本館建物は国指定有形文化財。客あしらいが良いお姐さんたち。お茶漬けで有名な老舗割烹旅館は、成り上がり吉兆なんぞは問題外のホンマモンの老舗である。

と、ここまではおらがダ・サイタマ自慢です。

 

滝のような汗で汚れた我々であっても、気持良く歓迎してくれ、よく手入れされた回遊式庭園を眺めながら、しばらくお茶の接待を受ける。
一息入れて、ご自慢の資料室を拝見(別料金100円・絵葉書1枚付き)。

本当は文化財の方で食事をしたかったが、あまり使っていないようで新館のほうに通された。新館和室といっても天井は高い。
各部屋には古雅な名前がある。個室かと思ったら、入ってみれば大部屋だった。
結果混浴風呂と同じ仕掛けだ。

お客は3組である。一応衝立の仕切りがあるが交流可能。
昵懇のお二人に声をかけ、我等労働者の記念撮影をして頂いた。嫌味だねぇ。

注文した料理は、「季節の小懐石セット」4000円(一人前ですゾ)▲と地酒3点(別勘定)など。容器が少し違うけれど、多分これだろう。

間を大分空けて次々に出て来る標本のように綺麗な料理は、店構えに対して申し訳無いけれど、実はあんまり頂けないのネ。

勿論、不味くはない。不味くはありません、ゼッタイ、と信じることにする。
ただ、あまりにもチマチマと僅かな量で、咽喉を通過する前に入歯の隙間に入ってしまう。........大体、味付けてるの?
これ、食器と間合いばかりに凝る懐石料理の欠点です。

ウリにしているお茶漬け(「日本五大めし」の一)だって、ナガタニエンよりは美味だが、所詮お茶漬け。禅味を味わって下さいませ、なんて言われてもねぇ。お客を煙にまいて、老舗の悪い癖だよ。

これだけお金を取れれば我が猫額亭でも、これ以上のモノが出来る。板さん、慢心しないで、流行っている新しい店を味わった方がいいと思うよ。

地酒3種は、冷やしてあるが、濃厚甘口。ちょっと癖があり、どうも、ですな。
ま、造り酒屋が3軒もあるのは流石小京都ですが。

宴会(大袈裟だね)の清談は、庭の噴水が放物線を書いて勢い良く噴出するサマは羨ましい、アタシはもうシシおどし、といった高尚かつトホホなものから始まり、フクダさんも平伏する床屋大政談など、詳しくは秘密です。

帰宅途中、空腹のため川越駅で美味い野菜味噌ラーメンを食した。
激しい作業の後はやはり懐石より中華だね。

□食通知ったかぶり=「日本五大めし」とは□

1.忠七めし(ここのお茶漬けの正式名。1位ですぞ)
2.深川めし(江戸深川。ワタシ的には資料館傍の「深川宿」がよろし)
3.さよりめし(岐阜県山岳地帯。さよりといっても秋刀魚のこと)
4かやくめし(大阪難波)
5.うずめめし(島根県津和野地方)

以上同割烹のHPより。(料理画像も)

 
▲帰りしなに頂いた大入り。5円硬貨が入っていました。
ありがと、また行くよ。風呂に入ってからね。



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2 コメント

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Unknown (ポッチ~)
2008-07-15 21:31:14
山岡鉄舟の名前も出てくる国登録有形文化財の老舗割烹旅館!
創業260年!
あまりの冠に卒倒しそうになりました(笑)。
小川町って和紙で有名なところではなかったでしょうか?
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さびれ京都 ()
2008-07-16 10:41:55
ボッチ~さま

和紙で栄えたので、こういう料亭が残ったのでしょう。
でも町は、郊外に大きな団地やスーパーが出来て、さびれつつある京都です。
古い商店ではゆったりとした江戸弁が聞こえて誠に気持ちのいいものですよ。
機会がありましたら、どうぞお越し下さいね。
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