東君平(「二十一歳」サンリオ刊)
竿竹屋の山田先生は、節約は絶対額が大切、チマチマ節約しても、と書いてるが
林住期は全てが縮んでゆくのだよ。
だから、郵便局の窓口で機械を使えば40円安くなる、と言われて機械振込みにした。余生は機械に慣れておかねば、と。
前のママが何回やっても、機械にあれこれ指示されてカリカリ。後ろにいる森男に気付き、操作を諦めて出て行ってしまった。
次、森男の番。画面に出て来る指示は、まだまだお役所言葉で一寸迷う。
指示に従い振込用紙を挿入。受け付けず、もう一度入れ直せ、と。
不備は無いかとよ~~~く確かめて、都合10回も挿入したが、脳天気な声で、もう一度、もう一度、もう一度................。
アタマに来たね。身体に悪いや。
結局、窓口のベテラン氏に、この振込用紙のどこがいけないか、聞いてみた。
「悪いところは無い、入れ方で読みとらないんでしょ」、と来たもんだ。何回も拝みながら挿入しているのに、だ。
また、アタマに来たね。噛み付きましたよ。なんせ悪態ボキャは豊富だ。
だが、山田先生は書いている。小さな節約より大きな節約をしなさい、と。
で、100円払って窓口受付を「させて頂いた」。
別に愛想笑いするでもなく、「粛々として」事務処理。暗算でなく電卓で釣銭計算。
待ち人はおらず、あの機械は職員がラクするために置いたのだった。
高い設備投資をして、手数料収入を減らし、職員はラクになる。結構毛だらけだね。
郵政民営化をしたどの国も地方の郵便局が減り、住民は不便をしているそうだ。
この町内では、撤退した「二股銀行」に「あほな銀行」が交代した。始めはリテイリングバンクなぞと格好付けていたが直ぐに撤退。ATMに置き換えたが、これも直ぐ撤去。
こんな郵便局、付き合うもんか。
と言っても、どうせ高齢化老衰町。あっちから逃げ出すに決まっている。
振込先は静岡県駿東郡(!)の古書店。
注文操作は簡単。本は直ぐ届き、書籍小包で、宅急便的受取応対は不要。梱包は無駄が無く請求書は分かり易い。不可解の密林を流れる「アマ損」よりずっと良かった。
会社・組織は大きくなると、自分勝手になるようで。