林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

ハムレットはどこに

2007-07-01 | 風に吹かれて

  オアゾ7階屋上庭園

 「丸善オアゾ店」はでかい。でか過ぎる。
しかも、平面配置が複雑なので、自分は誰?ここはどこ?状態に陥る。大地震が来たら、阿鼻叫喚本地獄になりそうで、何度行っても好かないね。
だいたい、オアゾ、とはなんだい。

 前から捜していたが、どこにも売っていない芥川比呂志の「ハムレット役者」が、ここならあるだろうと、行ってみた。
未開の大河「アマゾン」にはあるのだろうが、この手の本は手にとって、中味を確かめてから買いたい。

 だが、この店はでか過ぎる。足で探すわけにはゆかないし、店員はレジに大勢いる以外は全然いない。丸の内には万引きは無いのかな。

 検索端末があった。
試してみた。......あった。3階M13棚だ。残部僅少だ。
そこまでは良かった。
それから先のM13棚は一体どこにある? これが分からない。

 彼を尋ねて3000歩。ようやく見つけたM13棚に、3冊あった。
芥川比呂志は龍之介の血を引いて名文家らしい。しかも、丸谷才一先生の御編集だ。雨の日にゆっくり楽しもう。
 それにしても、文庫本で僅か350頁なのに、税込み1470円は高いんじゃないかい、講談社さん。

 隣の「新丸ビル」で昼食を、と行ってみたが、1時過ぎなのにどこもかしこもオバサンの大行列。
隣の「丸ビル」の「ななは」という店で、「十穀とろろご飯具沢山味噌汁定食1050円」の贅沢をした。ここは、割合安い所為かオバサンたちは来ないので空いていた。美味かった。

 食後、隣の「東京中央郵便局」へ。


赤いイタリア文化会館

2007-07-01 | 風に吹かれて

 山種美術館へ行ったついでに、周辺を歩き廻った。
猛烈な蒸し暑さ。でも、折角かけた交通費をムダにしたくないからね。

 美術館前の深い木立に囲まれた豪邸が、以前から気になっていた。
今日は門前の車寄せに車がある。道路を渡って警備の人に、何者が住んでいるのかを尋ねたら、「桂宮邸」の由。
そんな宮様おられたのかね?、と不敬な好奇心で裏の方まで眺めたら、道路側は重厚な煉瓦貼りなのに、背後はモルタルだ。
大体、「ご公務」は何なんだ。皇宮警察(?)官も暇そうで、親切だった。

 日本におけるイタリア2001年記念切手

 悪評高い「イタリア文化会館」。中で展覧会を開催中。
一寸覗いてみたら、ガラガラ。受付の素敵なお嬢さんに、どうぞどうぞ、とパンフを渡されて、無料だから入ってしまった。
 何なんだ、これは?
どうも、水墨画の抽象画らしいが、展覧会の名前すら判読できない代物。
森男の美術品評価基準は簡単。欲しいか欲しくないか、である。
ここにある作品程度なら、わが猫額亭の襖や天井ほか、いたるところに既にあるぜ。
 だが、感じの良いお嬢さんに感謝して、パンフを掲載しました。

  @$*?展

 この会館の悪評は、巨大な外壁が赤く塗られていて、東京でも最も美しい千鳥が淵周辺の景観を壊している、とされることに起因する。
でも、中にいれば見えないし、赤といっても大分抑えた重厚な赤。イタリア人のセンスも悪くない。誕生したばかりのヴィーナスの胸を、赤い日の丸で隠すセンスもね。

 景観を壊しているというなら、帝冠建築の代表的な駄作「九段会館」や、桜田門の警視庁付属ビルの檻のような建物を建替えた方がいい。

 重厚な「千秋会館」。
秋田の殿様、佐竹家の伝来品を展示している。
でも、有料。入り口で覗いてみたら、何やら地味な物体がぞろぞろしているだけ。

 近くに、例の靖国神社がある。
「遊就館」という有名な戦争博物館があり、一度見学したいのだが、こう暑くちゃ。
いっそのこと、敗戦記念日あたりに行ってみれば、と通過。
なお境内にある戦意高揚銅像類は、なかなか良く出来ていて、一見の価値がある。

 普段なら、東京駅まで歩いてしまうところだが、この辺は食事をするところが無い。ハラペコで倒れそう。熱中症の恐れもある。
九段下駅から地下鉄で大手町、つまり東京駅北へ向かった。