春は名のみの風の寒さよ..........♪。
でも、さんしゅゆの花が咲いてるので、我が家は春。
犬の散歩で毎日通るママさんから、黄色の暖かさを褒められた。
さんしゅゆは秋の真っ赤な種で増やせるが、今年は挿木に挑戦だ。
ママさんに差し上げる約束をしたから
・・・風たちぬ いざ生きめやも・・・
だ。
春は名のみの風の寒さよ..........♪。
でも、さんしゅゆの花が咲いてるので、我が家は春。
犬の散歩で毎日通るママさんから、黄色の暖かさを褒められた。
さんしゅゆは秋の真っ赤な種で増やせるが、今年は挿木に挑戦だ。
ママさんに差し上げる約束をしたから
・・・風たちぬ いざ生きめやも・・・
だ。
ビーンズハーブサラダ(塩分量0.5g)。
巨大病院の「テレサホール」から戻り、今度はサウスストリートへ。
ここにはおむつや前開きシャツなど介護用品の売店や鬘屋や床屋がある。
介護用品店ではギトギトの弁当類や健康食品本も売っている。
そうだ、血液をサラサラにしなければならない。
また積ん読になるだろうが、料理本を3冊買った。写真は綺麗だし、内容は易しい。
今日は無理だがあさってから手料理をしようかな、と考えた。
そういえば、このほか既に2冊も買っている。年金が破綻したら本を佃煮にするか。
お次は3階の図書室へ行った。綺麗な図書室は老紳士が管理している。
学術書は貸し出せないが、複写してくれる由。
老紳士に負けないように、精一杯気取って室内を視察。
心臓病、癌、痔、肩凝り、前立腺ほか生活習慣病などのパンフも多く、持ち帰り自由。
れれれ、薬品業者肝煎りのレシピ集がゴマンとありました!
本3冊買ってしまい、スタバ7回分をムダにした。
先に来ればよかった.......。
根菜のカレー煮(塩分量0.6g)。
♪なお、この記事は「NHK今日の料理」のテーマ音楽を聴きながらご覧下さいね。
2曲目がそうですよ。
料理写真は持田製薬提供「減塩Cookinng」(非売品)から。
図書室にあります。
以前、JR東日本が信濃川で不正取水をして........という記事を投稿した。
TVも新聞も、いまひとつ要領を得ないので、半ば冷やかし記事にしたのだが、今朝の朝日の写真で了解した。
JRダム開放前(取水中)の写真と、ダム開放後(取水中止)の写真である。
報道写真記者が現場に4時間も腰を据えて、分り易い写真を撮ってくれた。
水力発電用の取水が信濃川に大きな負荷を与えていたことが分った。
まさに「百聞(読)は一見にしかず」である。
JR東日本は罰として国交省から取水許可を取り消された。水利権の再取得には最短1年はかかる由。同社は使用電力の23%を失うハメになった。
東京電力や東北電力から電気を買うそうだが、電力需要が最大になる夏場の電車の運行に支障が出る怖れもあり、とか。
今日の記事は、書いた記者3人の実名が載っているので分り易い。
たまには褒めなくちゃね。
昨日の朝日朝刊に、隣の飯能市の山奥にある山伏峠で暴走族を捕獲した、という記事があった。「ドリフト族」とは暴走族のことをいうことを知った。
暴走族をタイホするのは難しく、サンドイッチ作戦(分り易くいえば「挟み撃ち」作戦)で数人をやっと捕まえたそうだ。
挟み撃ちが秘策とは大袈裟だし、秘策が漏れたのは残念だが、飯能警察署諸君は偉い。
我が猫額亭は国道299から離れているので直接の被害は無いが、深夜、爆走する暴走族の騒音が聞こえてくる。国道沿いの住民はこの記事に喜んだであろう。
ああいう有害獣はどんどん退治してくれ。
今朝、回覧板で日高市役所から「有害鳥獣捕獲のお知らせ」があった。
隣の飯能市が2月21日から実施するそうだが、オイオイ、今日は3月11日だぜ。
しばらく山に入らないからいいが、危ない危ない。
有害鳥獣とは猪・鹿・猿・洗い熊・ハクビシンだそうだ。
団地に鹿が出た、という隣の団地の噂は本当だった。それどころか、カモシカを見た、と断言する人を知っている。猪はもうおなじみだ。
確か一昨年はわが町内に熊が出たし、高麗橋の袂では立派な猿を目撃した。
どうもわが日高市は自然動物園であるな........。
日高市は飯能市の山地に囲まれ、毛呂山町の山にも接している。
飯能と毛呂山は猪の駆除に熱心のようだが、日高市はバンザイである。
猪は住民登録をしてないので、飯能・毛呂山が駆除に力を入れると、猪族はわが日高市に避難してくるそうだ。
どうして2市1町が一斉に挟み撃ちをしないのか。
不思議なことである。
去年の確定申告はわざわざ川越税務署へ行った。
莫大な追加納税額の恨みを晴らしたかったし、添付書類が沢山あったからだ。
しかし川越税務署の対応は完璧だった。
公認会計士が作った茶封筒満杯の書類を、一瞥しただけで、ご苦労様。
待たされることも無く、苦情を言い募るアテが外れてしまった。
今年は簡単。市役所へ行った。市役所の対応も大分改善されていた。
一昨年までは記入しておいた申告書や証票を一々精査した。
また、この町には職員に全てをお任せする住民が多ので随分待たされたものだ。
しかし今年は、記入済みだとそのまま受け取ってくれ、大いに助かった。
ただし持参した確定申告書・源泉徴収票・生命保険料支払証明書などを税務署宛の茶封筒に入れさせられる。......ここまではいい。
だが、この先がマズイ! 実に不愉快だ。
それはなんと、茶封筒の投入先が屑箱だぁ! 屑箱の大きさが丁度いいのだ!
濃青の草臥れたプラスチックの箱の蓋に、「TRASH」と書いてあるぞ。
シミンをバカにすんな! TRASHとは屑という意味だろ!
オラの確定申告は屑かぁ?
食って掛かろうと思った。
しかし考えてみれば年金は雀の涙。源泉徴収税は蚊の涙だ。しかも今年は還付金が25000円余りある計算だ。
確かに屑のような納税額だいね。.......とほほ。
市職員の節約意識は偉い。屑箱がA4封筒入れにいい、とは大発見だ。
でもなぁ、そりゃぁシミンに対して無礼で残酷なんじゃないの。
........と、便所で悔し泣きし、水を盛大に流しました。
■添付記事■■■■
税務署から毎年申告書が送られてくるが、数年前から記入はインターターネットを使っている。
毎年使い易くなっているが医療費で戸惑った。明細を記入すると合計が出ない。
何故か合計額だけを記入すればいいのだ。
注意書きでは、ネットを使うと来年からは申告書を届けない由。
今年はどこがどう改悪されたかを知る権利を無視するのか、国税庁は......。
経費節約に協力するんだから、ネット記入は5000円割り引け。
▲写真はみずほ銀行の手数料パンフから。
黄色いクロッカスが咲いた。
わが猫額亭の荒れ庭にも春が来た。
クロッカスは黄色、白、紺など単色一重咲きが好きだ。
近頃は縞柄やぼんやりした色や八重咲きしか売っていない。
春の色は、鮮やかな黄色がいい。
繁華街の奥約300m先にある「テレサホール」という職員食堂棟は外来者も利用できる。
画廊になっている長~い廊下を渡ると、食堂の2階に出る。ふぅ。
食堂の周りは池。池に張り出した舞台の先は広大な芝生。中央にはヒポクラテスの若木。降りしきる氷雨のその先は記念講堂の由。壮大な景色だ。
2階には、ここにもコンビニがあり弁当や飲料の品揃えが豊富。ホールを見下ろしながら食事ができるが、景色のいい1階大食堂を利用した。
日替わり定食は「鱸フライにトマトソース」550円也。
大皿の半分に乗せた鱸には細いグリーンアスパラ2本が立てかけてある。
付け合せは細切りワカメに大豆の煮物と、千切りキャベツに別かけドレッシング。大皿の夫々4分の1を占める。それに味噌汁と胡瓜の六ちゃんだ。
ご飯は白米より玄米を選んだ
......ふ~む、どれもこれも、結構素晴らしい。
つまり、しっかり味付けされていたのだ。見た目もいい。
塩分は合計18g以上は入っているだろう。これじゃぁ美味いワケだね。
注文しなかった麺類やカレーライスも、恐らく同じである。
入院患者には毛虫の餌のような食事を強要していながらこのゼイタクザンマイ!
先生たちって、ズルイ。
じゃが芋のコチュジャン煮(塩分0.6g)。
実はワタシもずるい。食券販売機の釣銭皿に前の客の450円が残っていた。
誰もいなかったので騒ぎ立てることも無い。、勿論頂戴しました。
だから100円で昼食が出来たというワケ。
これ、ナイショのお食事です。
料理の写真は持田製薬提供「減塩Cooking」(非売品)から。
入院5日目にやっと点滴チューブが外されて、夕飯が出た。
薄味だったが味噌汁には感動した。
翌朝の暖かいパンに感激した。家でだってパンは冷たい。小袋入りジャムは絶品だった。
ところがその後の食事がまるでイケナイ。味が薄過ぎるのだ。
食事のたびに桃色のカードが付いてきて、それには必ず以下のように書いてある。
病棟・病室番号・患者番号・氏名
1日のエネルギー量E1600 一日の塩分総量6g ごはん160g
白米ご飯は丼に軽く一杯。それに主菜と副菜。この主菜副菜がまるで塩分を感じない味だった。これじゃ患者は蚕だ。
おかずは無理矢理平らげ、ご飯を残すと、管理栄養士が意見を聞きに来る。
味付けに不満を言うが、「塩分には妥協できませんっ」、とツレない返事。
入歯が無くてよく噛めない、と訴えたら、その後のおかずは全て「きざみ菜」と指定された。塩味が無い「きざみ菜」はまるで鶯のすり餌だった。森生は籠の鳥かぇ.......。
極端な減塩食はカラダにはいいかもしれないけれど、ココロには悪い。これではストレス性胃潰瘍になってしまうだろう。
対策としてコッソリ梅干を持ち込んでいる猛者がいた。
大御馳走は小袋入りのふりかけ。海苔の減塩佃煮は袋をチュウチュウ吸ったものだ。
管理栄養士に尋ねると、いやはや、塩一日6gとは小匙一杯だそうな...........。
塩を減らすのは仕方が無いが、減塩梅干一個あれば、随分食が進むと思うよ。
+
上の血圧が退院後元に戻ってやや高い。
主治医先生は、塩分を極力減らせ、と言う。1日10gならどうか、ともいう。
そりゃあんまりな、と思う。人絹じゃない人権虫だ、と思う。
じゃぁ先生方はどんなものを実際に食しているのか?
職員食堂「テレサホール」(▼)の実際を監査することにした。
▼以下「ナイショの食事」に続きます。
・・・ホームレス歌人の記事を他人事のように読めども涙零しぬ・・・
ホームレス歌人公田耕一氏の短歌がまた朝日歌壇に選ばれた(3月9日朝刊)。
選者は4人いるが、2人が同じ歌を選んでいる。
短歌の鑑賞は苦手なので、選んだ先生の短評を以下にそのまま書きます。
永田和宏先生
先日紙上に掲載された記事を他人事(ひとごと)のように読んだという。自分には関係ない気もするが、やはり泣けてしまったと。切ない歌だが頑張って欲しい。
佐佐木幸綱先生
第一首、二月十六日本誌朝刊(東京版)の記事を見ての作。複雑な感慨を一首にこめる。「零れぬ」ではなく「零(こぼ)しぬ」とある点が、作者の感慨の方位を読むポイント。
まだ歌を続けていて良かった。
これが私の感慨。(但し言葉の区切り方には不満がある)。
*関連記事「住む場所知れず」(2月19日)をご覧下さい。
と、以上は朝日歌壇で発見した短歌について感想を書いた。
夜、朝刊を丁寧に見ていたら、三面記事にもこの歌人が取り上げられていた。
始めの歌を記した葉書に丁寧な添え書きがあったそうだ。
ご厚意は有り難いが連絡をとる勇気がない、と。
いい方ですね、この歌人は。こういう含羞や自己韜晦のある人は好きだ。
選者やこの歌人に触発された他の投稿者も、強引にこの家なき歌人を捜すべきではない、と考えているそうだ。
そう、出てきて欲しくない。
ただ、選者の高野公彦先生だけが選んだ歌。
・・・胸を病み医療保護受けドヤ街の柩のやうな一室に居る・・・
また選外になった歌。
・・・後ろから呼び掛けられた嬉しさに先週来の風邪も和らぐ・・・
・・・体調を崩しこのまま寝込みたき日でも六時に起きねばならぬ・・・
........身体を壊している。心配だ。
挿絵は「葦・春」と「ヤブツバキ」。いずれも小島喜八郎画。
この病院はとんでもなく広く、スタバもあれば、床屋もかつら屋も銀行ATMもコンビニも図書室もエスカレーターもあり、構内にバス停が2箇所ある。
トラバーチン張りの3階ぶち抜きエントランスホールの階段ステージでは、純白のグランドピアノがリストやショパンを自動演奏し、ナイチンゲールとヒポクラテスを描いた巨大フレスコ画は、........ちょっとガッカリ。
厠は全てB音が消せるウォシュレットだ。
純日本人なのにコンシェルジェと名乗る親切な案内人が大勢いる。
白・濃紺・ピンクの半袖Tシャツに白いパンツ(下着じゃないですよ)でテキパキと働くナースさんたちはステキだ。
外は雨で寒くても、患者はパジャマ1枚。まるで熱帯の豪華リゾートホテルである。薄着で行ったが汗ばむ暖かさだった。
家にいると水道光熱費がかかるけれど、ここではその心配が無くて助かる。だから予約時間より大分早く到着した。既に駐車場は満杯だった。
+
一ヶ月振りの検査は、採血、胸部レントゲン、鼠渓部動脈エコー検査。
入院後1週間、四六時中カラダに付けて監視していた心電図は、もう半年に1回で十分とか。ほんとにそんなに良くなった自覚は無い。..........面白くないね。
だが結果は血圧以外、全てオーライだった。
家で毎朝晩記録した血圧だけが不合格だったのだ。起床後の上の血圧が135から日によっては160になる。就寝前は上下共に許容範囲だが......。
先生は、塩分をもっと減らせ、と言う。
塩一日6gの入院食の頃、上は120台だったので、せいぜい10gにしろ、と迫る。
でなきゃ降圧剤を増やすしかない、と脅されて、
ワタシは毛虫じゃありません。それじゃ老後のタノシミがありません。
あの時はベッドで横になったまま測ってたんですよ。
と突っ張り、結局、降圧剤を朝だけから夕食後も服用することになった。
次の診察はは5月。検査無しになった。これは嬉しかったが、少し面白くない。友だちに病気自慢ができなくなる。
冠状動脈に挿入した2本のステントは薬剤浸出型の由。96%再梗塞は無いそうだ。NHKが放送した30%再梗塞説は旧型ステントの由。
冬になったらCT検査で心臓を再検査してくれる。カテーテルよりラクであり楽しみだ。
同年のお医者さんはカテーテル治療で「人生が変わった」と雑誌に書いている。
ワタシは町内の坂道を歩くと心臓が苦しく、歩くのが遅くなって、情けない。
と若先生にこぼしたら、
その老先生が話を面白くするためにそう書いたので、そんな事はあり得ない。
ご老人はいくら訓練しても心肺機能は強くならない、むしろ逆効果だ。
まぁ、ぼちぼちやって下さいね。
と若先生、雑誌に登場する老内科医のようなご託宣。
要するに、もう年貢を納めなさいよ、だろ。.........面白くないね。ふんっ。
+
県西地域最繁華な院内ノースストリートで、同病同室だった65歳氏にバッタリ逢った。
スタバでお茶をしながら経過を聞いた。
心筋の一部が壊死しているのに、してない森生より元気。まだ働いている。またもや年齢サベツだ。..........面白くないね。ふんっ。
65歳氏はこれから同じ若先生の診察だった。良い診断を願い再開を約束して別れた。
面白くないことも多々あったがこれも人生、外は雨。
広い病院内を運動を兼ねてあちこちし、買物をし、探検をした。
この病院へは、健康でも寒い日暑い日には避暑避寒に行こう。
長野県小海町では、有名な佐久病院分院を中核にした町作りが始まったそうだ。
ここは病院が既に街なのである。
避暑避寒には駐車料金が必要です。8時間以内なら200円。1時間以下なら無料。
入院・診察は紹介が必要。救急車での入院は誰でも何時でもOK。
蛇足。そういえば「おくりびと」の監督は「病院へ行こう」という大変面白い映画を作っている。
啓蟄とは地面から虫が地表に出て来る日(かな?)。
だから大蛙が出てきた。
背中に子どもたちを乗せてる良妻賢母蛙だ。
だが蛙博士によると、背中の小蛙どもはコドモではなくオトコどもだ、とか。
ははん騎乗位とはこれだな、なんてヨクナイことを想像し、
「オノレ、このインラン女蛙め」
と、だんだん腹の虫が収まらなくなってきた。
蟲
蛙を虫類、とカンガエルのはヨクナイことでした。
黄色い(!)鳥居の前に行ったらこの蛙、「鳩山 蛙大明神」様でした。
神様だからジン類なんです。
実に20年振りに「玉の浦」が咲いた。
植えた当時は発見されて間も無くだったので鉢植えの苗木でも高価だった。
わが猫額亭の一番いい場所に植えたが、成長に精力を使い、花は5、6年咲かなかった。椿にはそういう癖がある。
人の背丈まで伸びやっと咲き始めたら、買った時とは大違い普通の藪椿の花だった。
椿博士に尋ねると、先祖返り現象の由。
玉の浦らしい花が咲く枝だけを残し、普通の花が咲く枝は剪定しないとダメだ、とか。
以来、普通の花ばかり咲くので剪定ばかりしていたら、花が付く暇がなくなってしまった。
3年前、挿木用の土が余ったので、剪定した枝先を挿木をしておいた。
去年の秋に蕾が付いて、いつの間にか可憐な玉の浦が咲いていた。
華やかな赤い弁の外側に白い縁がつく覆輪咲きである。
こいつぁ春から縁起がいいや。
大事大事に育てよう
今年3回目の雪だ。
夜中に外を見ると結構積もっていた。
早起きして雪掻きをしなくちゃならないけれど、危ないことは止めておこう。
どうせ融けて流れてノ~エ節。
なぁ~に昨日の昼前に篭城の準備はしてあるわぃ。
と、大寝坊している内に、雪は殆ど融けていた。
雪はなごり雪くらいが丁度いい。
ヤヤッ、爺さまの行き倒れだッ、とビックリして駆け寄った。
爺さまは藝術で爆発中だった。
森生が立ったまま、後ろからラクラク撮影した被写体は下のとおり。
葉の形は雪割草......。いや、原種のシクラメンかも。
爺さまは振り返りもしなかった。マクロ撮影に無我夢中だった。
幸せ幸せ、を見下ろす幸せ。
でもなぁ。
▼下の記事に繋がります。
遺産相続はこじれると、隠れていた古傷が疼いてくる。
∞
子どもの頃の写真は1枚も無い。兄には坊ちゃま姿の大型写真が何枚もあった。着るものは全てお下がりだった。
中学に入る頃、兄から顔と声を嘲笑され続け、以後、劣等感は20年続いた。
いい食い物は虚弱な兄に行った。進学、就職、結婚ほか全て母が一生懸命だった。
父の遺産は相続放棄するつもりだったが、宅地を相続した兄の負担を慮り、山林を相続した。以来30年余、この土地に悩まされている。
就職してからは多忙と地方勤務をいいことにして、実家には近寄らなかった。
終の棲家はあえて実家からは遠い場所にし、母は元気だった頃、時々来て滞在した。
∞
十年前から、母と同時に父方の3人の叔母たちが要介護になった。
養女と義絶、離婚、未婚の叔母たちである。母は可愛い婆さまになったが、3人の叔母は難しい性格だった。
兄と会うと、必ず四婆を罵倒し、愚痴った。そして母か叔母を押し付けようとした。
それでも言葉の暴力を我慢していたのは、母を引き取れる状況ではなくなった上に、宅地を相続した兄ほど裕福ではなかったからである。
母や叔母たちを実際に介護したのは、兄嫁と姉と妹であり、兄は施設を探し、財産を管理していただけである。施設探しが困難なことはは承知してはいたが......。
また先祖の墓も守ってはいる。
だから離婚した叔母の遺産相続で、兄が一番取り分が多いことに不満は無かった。(別の叔母の養女がそれに異議を唱えてはきたが....)。
∞
兄との間で揉め始めたのは、兄が全面的に信頼している弁護士の所為である。
また、母の時と同様に大きな計算違いを何度もしているからだ。やはり兄も四婆さまと同様に惚けが始まっているに違いない。
この弁護士の仕事は杜撰で疑惑が多い。大量に送付される書類は、判読できない。
他のいとこたちからも不信の声が出されている。
2年近くかけて遺産分割協議書がまとまり、署名捺印を弁護士から強要され、更に暫定的分配金を振り込むと言って来た時に、みんなの不信感が爆発した。
兄はきょうだいに対し、この欲張りメ、と罵るだけで説明は出来ない。説明義務を果たさない弁護士に説明をさせるつもりも無い。
既に相続が終わっていた別の叔母と、母の財産処理に遡って、姉や妹から疑念が生まれ、なるほど怪しいし汚い、と思うようになった。強欲は兄自身だったのだ。
∞
きょうだいを纏める器量も無く、ただ威張り散らすだけで、取る物は沢山取り、不埒な弁護士に任せっきりの兄は他人である。
兄には絶交を通告した。兄弟は他人の始まり、と今更ながら感じている。
▲「人生」安野光雅画。「きりがみのイラストレーション」(岩崎美術社刊)より。