CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

T. REXの歴史の考察、と言ってもそれほど大した内容ではない。

2015年12月04日 | Bowie, T.Rex, Hoople and Glam.

このブログが始まった今年の2月にすでに2度取り上げたのだが、急に彼らの音楽を聴きたくなりレコードを取り出した。

ご存知1972年発売で、オンタイムで購入したTHE SLIDER国内盤である。

1970年初頭に、所属レコード会社をリーガル・ゾノフォーン・レーベルからフライ・レーベルに変更し、バンド名もティラノザウルス・レックスから、T. REX に変わった。その後人気もさらに高まった頃、自身のレーベル、T. REX WAX COMPANYを設立。その際、 EMIと3年契約を結び、それによって東芝音工が彼らのレコードの日本での販売権を得ることとなった。

イギリスでビッグになったT.REXを日本でも成功させるため、販売プローモーションに力を入れることとなり、その結果日本独自のダブル・ジャケット仕様と大盤振る舞いとなった。

内ジャケットのデザインは、表ジャケットに記載されたバンド名と同じ朱色を全面に使い、 その上に英文の歌詞が記載されている。あまり強烈な色使いなので、長く眺めることは出来ない。


また、表紙を含めた12ページのジャケットと同じ色使いのライナーが付いてくる豪華な仕様である。しかしライナーの内側は、同じ朱色が使われているのでこれまた長時間眺めると目が痛くなる。


白黒のポスターもアルバムに封入されていたとか聞いたことがあるが、行方不明みたいで見当たらない。その代わり、女子中学生が描いたような意味不明のイラストが付いていた。


この特別版のライナーには、3ページに渡ってバンドのヒストリーが書かれていて、これが突っ込みどころ満載で興味深い。

1947年9月30日 マークボラン誕生:何~!もし生きていたら、68歳に成るのか…

1964年 学校を卒業。卒業後、ブティックで2週間働く。その後フランスで魔術師と過ごす 。:何~! わずか17歳でフランスに渡るのは、凄い行動力だが、魔術師と過ごすって、意味不明。

1968年9月 ピンク・フロイドとアメリカの大学に公演旅行:初期はアコースティックギターとパーカッションのみのシンプルでまったりしたフォーク調アレンジだったから、サイケ時代のフロイドと一緒に公演を行なったのはなんとなく分かる気がする。

1970年 12月 初めてのエレクトリック・アルバム、T. REXを発売。:オー! ここで、アコースティック・サウンドに別れを告げるのか…

1970年6月 イタリアのテレビ出演後、病気になる。:誰でも一度は病気になる。

1971年10-11月 イギリス・ツアー中にギター3本が盗まれ、これらのギターの発見者に500ポンドの賞金。:今なら9万5000円だが、当時の500ポンドは非常に価値があったかと…

1971年11月 搭乗した飛行機に爆弾が仕掛けられたという噂があり、飛行機が飛行場に引き返す。:御難続きで…

1971年11月 フライ・レーベルがマークの許可なしに、シングルJEEPSTARを発売:フライ・レーベルとの契約を更新しないことから、仕返しみたいな形で勝手に出されたみたいで、この業界ではよくあること。

1972年1月 T. REX WAX COMPANYを設立。:儲けを第三者に多く渡らないようにする自衛手段。

1972年2月 シングル、TELEGRAM SAM、英国で1位獲得:さすが!

1972年2月 アメリカ公演:シカゴ公演で前座のURIAH HEEPがメインのT.REXを食ってしまったとか? 確かに当時のURIAH HEEPの方がアメリカ受けすると思う。それに、ライブでは、トニー・ビスコンティの鋭いストリングスや例の甲高い裏声のコーラスが入らない、4人組のシンプルな編成(ギター、ベース、ドラムそしてパーカッション)だった。そのためURIAH HEEPと比べた場合、どうしても音のバリエーションに欠け、アメリカ受けしなかったのでは? と思う。

1972年5月 シングル、METAL GURU英国で3週間トップとなる。:確かに、この曲は何度聴いても飽きない。

1972年5月 カンヌのリンゴのヨットで、リンゴやジョージと一緒に休暇を楽しむ。:T. REXの映画にリンゴが登場したり、リンゴのアルバムにマークが参加したり、結構仲がいいみたい。

1972年7月 アルバム、SLIDER発売:先行シングル2作が1位獲得の後、満を持してのアルバム発売。 全英4位、全米17位。なぜか、イギリスでは、前作のアルバムELECTRIC WARRIER(全英1位)より順位を落とす。

この後、21世紀少年を含むシングル4枚を全英チャートのトップ5に送り込むが、アルバムは、SLIDER以降売り上げはパッとしなくなる。

今日の結論:学校卒業後、17歳でフランスに行き魔術師と過ごすなんて、プロになる前からぶっ飛んでいた、マーク少年であった。

SLIDERのジャケットに使われている朱色といえば、日本では神社の境内にある建築物に魔除けとして使われる色である。

マーク少年がフランスで魔術師から教わったことなのだろうか? といつも通りいい加減なことを言って終わることにする。

T. Rex - Metal Guru