例によって、2枚組の輸入盤購入。
今回の、2枚組デラックス・エディションは、IDLEWILD SOUTH(オリジナル音源のリマスター)+セッション時のアウト・テーク3曲+ LUDLOW GARAGE 1970の音源(既発曲8曲)+LUDLOW GARAGE 1970の音源(未発表曲1曲、IN MEMORY OF ELIZABETHREED)からなっていて、4枚組スーパー・デラックス・エディションとの収録曲の違いは、数曲のアウトテークがあるかないか、そしてハイレゾ音源を収録したB-RAY DISCがつくかどうかである。
3CD+B-RAYの4枚組を買おうと思ったが、予算の関係で取りやめと言うよりは、B-RAY DISCの収録されている、5.1chの音源を再生することが出来ないのである。
一応、パナソニックのビデオ・レコーダーとソニーのPS4は所有しているので、2chの音源の再生はなんとかなるが、5.1chの音源となると、AVアンプと5.1ch用のスピーカー・システムが無い。
仮に持っていたとしても、B-RAY DISCに収録されている5.1chの音源の特徴を最大限に引き出すには、それなりのシステムが必要で、それらを完璧な配置で設置するには、部屋のスペースが足りない。少なくとも今の部屋の倍のスペースは必要になると考えている。
数千円余分に出して、B-RAY DISC付きのスーパー・デラックス・エディションを買っても、それを満足して聴けるようにするには、桁の違う機材とリスニング・スペースに関する投資が必要となってくる。まあ郊外の大きな一軒家に住んでいれば、スペースに関しては問題がないが、兎小屋みたいなアパートに住んでいるとなると、如何ともし難いのである。
以前、擬似で5.1chサウンドを味わうことのできるヘッド・フォンを購入したが、映画やゲームをそれで楽しむのであればある程度その目的を果たすことが出来ると思うが、音楽鑑賞となるとやっぱり5.1chのスピーカ・システムでの再生でないと難しいのでは?
1997年に行われた20-bitでのリマスターと比べると、今回のリマスター盤は、音圧(音量)が高目に設定されているので、一聴すると派手に仕上がっているように聴こえるが、前回のリマスター盤も、アンプのボリュームを上げてスピーカーを通して聞けば私の駄耳では違いはわからない。高価な密閉型のヘッド・フォンを用い聴き比べれば、その違いがわかるのかもしれないが…
それよりも、私にとって今回の目玉は、未発表曲(IN MEMORY OF ELIZABETH REED)が収録されたLUDLOW GARAGE 1970の音源である。
LUDLOW GARAGE 1970の音源は、1990年に2枚組CDでポリドール・レーベルからオフィシャルで発売されたものだが、このCDを今まで所有していなかったので、今回購入することになった。
このライブは、あの有名なフィルモア・イースト・ライブの1年前のライブを、LUDLOW GARAGEというライブシアターで収録されたもので、 スタジオ録音に関してはある程度方向性は固まったものの、ライブについてはアドリブの展開をどのように展開するのか試行錯誤していた時期であったと思う。
STATESBORO BLUESなどは、一旦曲が終了したかと思うと再度ジャムセッションのようなアドリブ演奏が続き収録時間は、フィルモア・イースト・ライブの頃の倍となっている。また、MOUNTAIN JAMは45分とレコードであれば1枚分の収録時間となっている。ちょっとダラダラと演奏が続くような感じはあるが、演奏自体は力強く聴き応えはある。ただし、45分間も集中力は続かないので、いつも通りバック・グラウンド・ミュージックという感じで聴いていく。
ちなみに、ブルースの場合は、日本の演歌のように大体の型が決まっているので、同じようアレンジの曲がよく見受けられるのであるが、このライブで演奏されている、WILLIAM WELDON/ROY JORDAN作のI'M GONNAMOVE TO THE OUTSKIRTS OF TOWNは後日、BROTHER & SISTERSのアルバムで聴くことの出来るGREGG ALLMANN作のJELLY JELLY に歌詞は異なるがアレンジは全くそっくりだ。
これらのライブ演奏のアドリブが一年をかけて煮詰められて、フィルモア・イースト・ライブでの完成形に収束されていくのである。
助手:博士! 我々の5.1chリスニング計画はいつ実行に移されるのでしょうか?
博士:5.1ch用のアンプやスピーカーを購入するだけでも莫大な予算が必要じゃが、それよりも、機材の設置やレコードやCDの保管スペースを確保するため、今のリスニングルームの広さを少なくとも倍にする必要があるのう… それに、アパートの上下左右からの騒音に対する苦情をなくすため壁や天井の防音についても検討せねばならないのう…
助手:それじゃ、今世紀中の実現は無理ってことですね。
博士:やはり、ここ数回スキップしておった、ジャンボ宝くじに頼るしか一発逆転する方法は無いのかのう… 早速、当たりくじの多い販売所を調べてみてくれ。
助手:もちろん当たりくじが出たことの無い販売所であれば、当選の確率はゼロですが、著名な販売所は売上枚数が半端でなく、売上枚数の分母が非常に大きくなり当選確率は限りなくゼロとなりますね~ 案外、商店街の大売り出しや銀行の定期預金成約による景品として出されたくじに結構当たりが多く、貰った人もそのことを忘れてしまって、結局無駄になるケースもよくあると聞きます。
博士:難しいところじゃのう… それでは、十億のやつは諦めて、当選確率が少しだけ高い7000万円の方で行ってみようかのう?
助手:博士、私見ではありますが、高額当選の宝くじとは、買ってから当選の発表日まで“もし当たれば何に使うか?”を妄想する楽しみをお金を出して買うことだと思います。私としては、高額当選者の住所氏名を公表しない限り、どうも現実的な出来事とは思えないのですが…
博士:そうかも知れんのう…
と言った博士であったが、誰にも言わずに来週こっそりと買ってみようかと思う博士であった。7000万円のやつを…