私が小学生だった頃、著名な映画スターや野球選手たちが、プライベート・ライフで高い洋酒を飲むなんて聞いたことがよくある。当時、ジョニー・ウォーカーのブラック・ラベルが酒屋さんで買ったら1本が1万円位したと記憶している。これは当時の高額な関税、酒税(物品税?)と為替のレート(1ドルが360円)が高価な原因であった。
そういうわけで、その後、会社に就職し海外に出張するとなると、免税範囲で洋酒やタバコをお土産に目一杯買ったものだ。
洋酒は3本のボトル、そしてタバコは外国タバコ1カートンとマイルド・セブン1カートンであった。機外に出る時は免税品と小さなカバンを抱えるだけだが、その後重いスーツ・ケースを受け取り、さらに酒瓶3本を持って空港から自宅に帰るのは重労働だった。
時は変わり、洋酒の関税撤廃となった今では日本のディスカウント・ストアで洋酒を買うのと、海外の免税店で買うのと価格はそう変わらなくなってしまった。そのため、近年では洋酒を3本抱かえて空港の到着ゲート辺りをうろつく海外から帰国した人をほとんど見かけなくなった。
ジョニー・ウォーカーのブラック・ラベルも今や2200円程度の価格で買うことが出来るので、本当に値打ちがなくなったものだ。重さに耐えて必死になって持ち帰ったあの時の苦労はいったい何だったんだ!
何でこんな話になるのかというと、ウェザー・レポートの最新アルバム、THE LEGENDARY LIVE TAPES: 1978-1981のジャケットを見て遠い昔の話が蘇ったのだ。そのアルバム・ジャケットを、目を凝らしてよく観察してみると、“北ウイング到着:の看板がかかっている。1978-1981の音源なので、多分1978年にちょうど開港した成田空港の玄関口を4人のメンバーが歩いているのだろう。
オオー! キーボードのジョー・ザヴィヌルとベースのジャコ・パストリアスの手にあの懐かしいマールボロのマークの付いた透明なビニール袋を発見!
ホテルの部屋で、リラックッスするためちょっと一杯という感じで買ってきたのだろう。
このアルバムは、当時世界各地で公演した際の未発表ライブ音源を4枚のCDにまとめたもので、28の音源が収録されている。その中で、東京と大阪で収録された音源が16もある。やっぱり、日本の観客はマナーもよく、出す音すべてを漏らさず真剣に聴いてくれるので、演奏する方も気合が入り今回のような未発表の音源にもかかわらず素晴らしいライブ盤が制作出来たのではないかと思う。
ライブと言っても、ところどころ観客の拍手がカットされているのでスタジオ・ライブのような雰囲気ではあるが、音質は非常によく、今までにオフィシャルで発売されなかったのが不思議に思う。
ジョーやサックスのウェイン・ショーターは、マイルス・デイビス・バンドの卒業生で、マイルスのバンドがメンバー・チェンジした時に、彼らはウェザー・レポートを結成した。マイルスは当時、ジャズとロック、ヒップ・ホップやファンク・サウンドを融合させた新しいサウンドをいろいろと模索していた。
この当時のマイルス・バンドの卒業生は、ウェザー・レポートの二人組だけではなく、マハビシュヌ・オーケストラのジョン・マクラフリンやリターン・トゥー・フォーレバーのチック・コリアなどがいた。
ウェザー・レポート、HEAVY WEATHER、1977年作、 全米30位、ジャズ部門1位
マハビシュヌ・オーケストラ、BIRDS OF FIRE, 1973年作、 全米15位
リターン・トゥー・フォーレバー、ROMANTIC WARRIER、1973年作、 全米30位、ジャズ部門1位
マイルス・バンドでの経験を吸収し、その後自身の バンドを結成しそれぞれが成功を収めたのだが、本家のマイルスはどういうわけか彼らほどの成功は収められなかったようだ。マイルスの場合は、誰もがやったことのない最先端のサウンドを追求し過ぎて、ポップ性が薄まり一般受けしなかったのだろうと思う。
マイルス・デイビス、ON THE CORNER、1972年作、マイルスのアルバムで売上最低を記録
ウェザー・レポートのファンであれば、このアルバムは問題なく受け入れられると思うし、それほどのファンでなくとも、彼らのサウンドが、初期の実験的なものではなく、成熟して固まったころの音源であるから、比較的聴きやすいと思う。 渡辺貞夫が演ずるような曲や、ベースとかドラム・ソロなどもありバリエーションに富んでいるし、イエスのRELAYERというアルバムに収録されているSOUND CHASER が好きであれば、このアルバムを聴くにあたって全く問題はないと思う。
イエス、RELAYER、1974年作 全米5位
環境保護に貢献するため、最近プラ・ケースのジャケットから、紙製のものに変更されているが、そのジャケットにCDを収納するためのデザインが全くなっていない。
このアルバムもその例に漏れず、紙製で非常に窮屈なCDポケットが4箇所あり、無理に取り出すと、紙製のジャケットが破れるか、CDに傷がつくかのどちらかである。
取り出しにはご注意を。
博士:週末だから、ウイスキーの水割りでも1杯やりたいんじゃが…
助手:そんな気の利いたものはありませんよ。水道水のオン・ザ・ロックはいかがですか?
博士:それじゃ100%水ではないか!
そういうわけで、その後、会社に就職し海外に出張するとなると、免税範囲で洋酒やタバコをお土産に目一杯買ったものだ。
洋酒は3本のボトル、そしてタバコは外国タバコ1カートンとマイルド・セブン1カートンであった。機外に出る時は免税品と小さなカバンを抱えるだけだが、その後重いスーツ・ケースを受け取り、さらに酒瓶3本を持って空港から自宅に帰るのは重労働だった。
時は変わり、洋酒の関税撤廃となった今では日本のディスカウント・ストアで洋酒を買うのと、海外の免税店で買うのと価格はそう変わらなくなってしまった。そのため、近年では洋酒を3本抱かえて空港の到着ゲート辺りをうろつく海外から帰国した人をほとんど見かけなくなった。
ジョニー・ウォーカーのブラック・ラベルも今や2200円程度の価格で買うことが出来るので、本当に値打ちがなくなったものだ。重さに耐えて必死になって持ち帰ったあの時の苦労はいったい何だったんだ!
何でこんな話になるのかというと、ウェザー・レポートの最新アルバム、THE LEGENDARY LIVE TAPES: 1978-1981のジャケットを見て遠い昔の話が蘇ったのだ。そのアルバム・ジャケットを、目を凝らしてよく観察してみると、“北ウイング到着:の看板がかかっている。1978-1981の音源なので、多分1978年にちょうど開港した成田空港の玄関口を4人のメンバーが歩いているのだろう。
オオー! キーボードのジョー・ザヴィヌルとベースのジャコ・パストリアスの手にあの懐かしいマールボロのマークの付いた透明なビニール袋を発見!
ホテルの部屋で、リラックッスするためちょっと一杯という感じで買ってきたのだろう。
このアルバムは、当時世界各地で公演した際の未発表ライブ音源を4枚のCDにまとめたもので、28の音源が収録されている。その中で、東京と大阪で収録された音源が16もある。やっぱり、日本の観客はマナーもよく、出す音すべてを漏らさず真剣に聴いてくれるので、演奏する方も気合が入り今回のような未発表の音源にもかかわらず素晴らしいライブ盤が制作出来たのではないかと思う。
ライブと言っても、ところどころ観客の拍手がカットされているのでスタジオ・ライブのような雰囲気ではあるが、音質は非常によく、今までにオフィシャルで発売されなかったのが不思議に思う。
ジョーやサックスのウェイン・ショーターは、マイルス・デイビス・バンドの卒業生で、マイルスのバンドがメンバー・チェンジした時に、彼らはウェザー・レポートを結成した。マイルスは当時、ジャズとロック、ヒップ・ホップやファンク・サウンドを融合させた新しいサウンドをいろいろと模索していた。
この当時のマイルス・バンドの卒業生は、ウェザー・レポートの二人組だけではなく、マハビシュヌ・オーケストラのジョン・マクラフリンやリターン・トゥー・フォーレバーのチック・コリアなどがいた。
ウェザー・レポート、HEAVY WEATHER、1977年作、 全米30位、ジャズ部門1位
マハビシュヌ・オーケストラ、BIRDS OF FIRE, 1973年作、 全米15位
リターン・トゥー・フォーレバー、ROMANTIC WARRIER、1973年作、 全米30位、ジャズ部門1位
マイルス・バンドでの経験を吸収し、その後自身の バンドを結成しそれぞれが成功を収めたのだが、本家のマイルスはどういうわけか彼らほどの成功は収められなかったようだ。マイルスの場合は、誰もがやったことのない最先端のサウンドを追求し過ぎて、ポップ性が薄まり一般受けしなかったのだろうと思う。
マイルス・デイビス、ON THE CORNER、1972年作、マイルスのアルバムで売上最低を記録
ウェザー・レポートのファンであれば、このアルバムは問題なく受け入れられると思うし、それほどのファンでなくとも、彼らのサウンドが、初期の実験的なものではなく、成熟して固まったころの音源であるから、比較的聴きやすいと思う。 渡辺貞夫が演ずるような曲や、ベースとかドラム・ソロなどもありバリエーションに富んでいるし、イエスのRELAYERというアルバムに収録されているSOUND CHASER が好きであれば、このアルバムを聴くにあたって全く問題はないと思う。
イエス、RELAYER、1974年作 全米5位
環境保護に貢献するため、最近プラ・ケースのジャケットから、紙製のものに変更されているが、そのジャケットにCDを収納するためのデザインが全くなっていない。
このアルバムもその例に漏れず、紙製で非常に窮屈なCDポケットが4箇所あり、無理に取り出すと、紙製のジャケットが破れるか、CDに傷がつくかのどちらかである。
取り出しにはご注意を。
博士:週末だから、ウイスキーの水割りでも1杯やりたいんじゃが…
助手:そんな気の利いたものはありませんよ。水道水のオン・ザ・ロックはいかがですか?
博士:それじゃ100%水ではないか!