CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

はらいそとは?

2018年06月29日 | JAPANESE
英語で天国もしくは楽園という意味のParadiseはポルトガル語では、Paraiso(パライソ)である。

それが宣教師経由で日本に伝わり少しなまって“ハライソ”と発音さたそうな。

そして1978年、ハリー・細野とザ・イエロー・マジック・バンド名義でたアルバムに“はらいそ”と名付けられた。

ジャケ表

ジャケ裏

二つ折りのインナー、内側の見開きに歌詞と演奏メンバーなどが記載されている。

村井邦彦率いるアルファー・レーベルからのリリース

買った当時は、あまりピンとこなかった。

何しろ、海外のロックをそのままコピーして日本語で歌うような直輸入ロックではなく、古今東西のオールディーズを鍋に掘り込み、電子音楽のスパイスを効かせたごった煮のような感じで、ゆる〜く展開する各楽曲は、当時私のような聴き手にはなかなか焦点が定まりにくく、一聴した感想は何かのジョークかと思えた。

しかしレコード棚からこのアルバムを取り出して改めて聴いてみると、40年前にレコーディングされたとは思えないほど古さを感じなかった。

ヒーリング・ミュージックと言えば良いのだろうか、本当にリラックスできる。

古文で出てくる四面楚歌をもじった中華フレイバーの“四面道歌”やその他の細野晴臣作オリジナル曲もいいが、ジャパニーズ・ルンバ、安里屋ユンタやフジヤマ・ママなどカバー曲のとぼけた感じがすんばらし〜!

この後、坂本龍一、高橋幸宏らとイエロー・マジック・オーケストラを結成し、世界に打って出るわけだが、このアルバムは決してイエロー・マジック・オーケストラの前座的作品ではない独立したアルバムであることを付け加えておきたい。

なるほど40年経ってようやくその価値が分かったってことは、自身が 鈍感人間と呼ばれる故だとも言える。

なんと日本盤には珍しいライナー・ノートが付いていたではないか! やっぱり、私の様な理解に苦しむリスナーに救いの手をって事かな?