多重録音のコーラスを伴った1分程度の賛美歌の様な曲、Invocationでスタートし、 40秒程度の同様なアレンジのBenedictionで幕を閉じるトータル的なアルバム。
収録された全13曲中9曲がリチャードの作曲によるオリジナルを収録、そしてカレンがほとんどの曲でドラムを叩いている、新人のデビュー作としては彼らの色を出そうとした非常に意欲的な作品だったと感じさせられる。
それが1969年10月に出たアルバム、Offeringだった。
(渾身のデビュー・アルバムを飾る写真、やっつけ仕事みたいでこれはちょっとひどいね)
ただ彼ら自身ジャケの写真が気に入らなかったのとアルバムの知名度を上げるためなのか、1970年の11月にジャケのデザインを変更し、アルバム・タイトルもビートルズのヒット曲のカバーを取り上げたことからTicket To Rideと改題され再び世に出た。
(1973年の再発国内盤で、ゲートフォールド・タイプの国内仕様のジャケ裏を飾る写真は後年の二人を写したもの)
(なんと国内盤は、シングルでヒットし次のアルバムに収録されたClose To Youが収録されるオマケ付き、ただしこの曲の追加によってアルバムのバランスは少しばかり崩れたかな?)
残念ながら、自作曲に於いては後年のヒット曲連発時代と比べると少々地味で一般大衆の興味を引くにはまだまだ物足りなかったみたいで...
でも彼らだけが醸し出すことのできる上品な雰囲気は、今となってはスタイリッシュでなかなかよろし〜