1973年のデビュー・アルバム、Tubular Bellsから毎年1作ずつアルバムを発表し、初期3部作の最後を飾るのが、Ommadawn。
商業的な成功目指すアーティストとは対極を歩む芸風だったのに、イギリスではチャートの4位を飾る大ヒット作となる。
三部作の第一弾のTubular Bellsは大ヒット映画エクソシストのサントラに関わったおかげでアメリカマーケットで大ヒットを収めたが(実際は版権の関係でマイクのオリジナルは映画に使用されず、別の奏者による バージョンが映画に使用された)、残念ながらこのOmmadawnはそのような援護射撃もなく当時アメリカではそれほどインパクトを与えられなかった 。
多分イギリスでのヒットは、アイルランド、スコットランドやウェールズなどの民謡とも言えるケルト風味溢れる牧歌的なサウンドが彼の地のリスナーの郷愁を掻き立て彼らのハートをがっちりと掴んだことからもたらされたのではないかと….
ちなみにアルバムタイトルのOmmadawn とよく似た発音をするゲール語もしくはアイルランド語から派生した言葉にOmadhaunやAmadanがありおバカさんという意味だそうな。もちろんマイクはおバカさんと言う意味のOmadhaunやAmadanを意識したわけではなく、単にOmmadawnという言葉の響きが気に入ってアルバムのタイトルに採用したらしいとの事。
やっぱり3分程度の長さで終盤に心地よいサビが登場するインスタント・ポップ・チューンになれてしまった人達にはちょいとハードルが高いかも。
(20分近くの曲がたった2曲のみ収録されていた)
私の場合は聴いているとあまりの気持ち良さについ眠りに誘われてしまい、子守唄がわりに重宝しています。