70年代の末ぐらいから、シンセサイザーがさらなる進化を遂げる段階で無機質なシンセ・サウンドをポップ・ソング使った、エレ・ポップなるジャンルが形成された。
1980年に出たスティーブ・ウィンウッドの全米3位を記録したArc Of A Diverはその成功例である。
彼のソロ3作目のTalking Back To The Nightは前作の延長線上と言える作品で、キーボード、ギターやドラム・マシンなど一人で操り1982年に制作された。
(夜の盛り場の賑やかな情景に何とは無しにウキウキした気分)
(USA盤)
ただ、このアルバム当時の専門家には少々マンネリ気味と手厳しく評され、チャート・アクションも全米28位と売上を落とした。
確かに無機質なシンセ音が単調な雰囲気を醸し出すので余程秀逸なアレンジを施さない限りどの曲も同じ様に聴こえるリスクはある。
ただ個人的には結構思入れがあって、当時何故かカセット・テープで購入し車の中でよく聴いていた記憶があり、シングル・カットされたValerie、Still In The Game、Help Me Angelにタイトル曲であるTalking Back To The Nightなんかのメロディーは今でもよく覚えている。
40年ほど前の記憶なんて既に忘却の彼方、だけどシンセ・ポップを聴きながらウキウキした気分で車を運転していたっけ…