90年代末ソニー・フィリップス連合が新しいCDのフォーマットであるSACDを開発。
それまでCDでは、PCM(パルス・コード・モデュレーション)という方式でアナログ音源をデジタル音源へと変換してきた。そしてその音源のレゾリューションはCDの記録エリアのサイズからサンプリング周波数44.1kHzと量子化ビット数を16ビットに固定した規格が採用された。
SACDは従来のCD規格、即ちPCM方式の再生周波数やダイナミック・レンジを大きく上回る事に。
ただ従来のCDプレイヤーではこの音源を再生することが出来ず、新たなプレイヤーを購入しないといけない事から、一般のリスナーには思ったほど普及しなかった。そうこうしているうちに、インターネット経由で更に高音質のPCM方式、24ビット96kHzや192kHzなどの音源が手軽に購入できる様になってSACDは更に窮地に。
そんな逆風が吹くなか、1964年のストーンズのアメリカ・デビュー盤、England’s Newest Hit Maker を2002年にDSD方式でリマスターされたハイブリッドSACD盤でも。
収録曲は英盤ファーストとほぼ同じだが、米盤としての特徴は英盤に収録された曲、Monaをバディー・ホリー作、Not Fade Awayに差し替えアルバムの頭に持ってきているのが”らしい”と言えば”らしい”。
でっ、従来のCD音源と比較してどうよ?
むむ〜 少人数編成のビート・バンドのモノ音源だしね、ミックがファルセット・ボイス披露するわけでもないし…
ハイレゾって強調されても、聴き分け出来ないオジンの耳に果たしてそのありがたさが届くのだろうか?
結論としては、それより若き日のストーンズを楽しもうじゃないのって事で。