9月最後の朝
少しひんやりとしている。
冴えない表情の濁り灯りのなかに、ぼんやりと浮かぶ蜃気楼の街の朝、
霧雨が肩に手を置くように降っている。
「冷たい、冷えそう・・・」普通なら感じる晩秋一歩手前の雨の朝、
「寂しい色やね」ひとり空を見上げながら呟く、
今日は一日雨か・・・空白が過ぎる。
壊れ
心&愛
形があるようでない人間の心の部分
愛は
恋のように冷めることも
風にゆれることも
消え . . . 本文を読む
椎の樹
「何?普通の樹じゃない」
そうだろうな・・・子供もが見れば、大人だってわからないと思う1本の椎の樹。
私が住んでいる町の道路脇に植えられている一本の椎、
何人が知っているかな?
田舎に住んでいる時に、学校近くの神社に植えられていた数本の椎の樹の大木、
いつもこの時期実が沢山なって、それを採りに樹に登り、ポケットにいっぱい膨らませ、
事業中に貪り食べた椎の実、
いまではもう誰も拾わない、食 . . . 本文を読む
変化
秋の雨は微妙に進化を促すように変化を始める。
それは優しく抱くように微笑むように、時には語りかけ、諭すように促していく秋の雨、
微妙な冷たさ、丁度いい感じの温さ、一気に冷やすのでなく、時間をかけて冷ましていくこの過程こそ秋の楽しみ、
囲炉裏端で座って楽しむ家庭の円座、失われた自然の良さが始まる。
変化
人を戸惑わせる自然の悪戯
戸惑い
苛立ち
思案を重ねる
そう
それはある意味で
告 . . . 本文を読む
デリケート
自然はデリケート、少しの変化で狂いと乱れを見せる。
夏の塊を打ち砕いた先日のライブ、
随分と荒れたライブで、右往左往、上から下までの大騒ぎとなった夏の終わりを告げるライブ、夏の塊は無残にも打ち砕かれ、消え去った残像。
すべての演奏を終えた後に広がる清々しい清涼感の疲労、
いま、カップを手にして余韻を楽しむ。
訪れ
遅いな・・・
そう思った時に訪れた破壊
不思議なもので
あれほど . . . 本文を読む
空は灰色、
激しい雨に見舞われた翌日の朝の意外な表情。
夏の残骸を一気に蹴飛ばした北からの訪問者、昨日の夕方には淡い青空が見られたのに、
今日はその青色が消され雲っている。
背景の浅い灰色、重なり合う深く濃い灰色、その灰色に横恋慕する黒、湿り気の涙で溶かされる黒、それが男と女の絡み合いのように表情をみせながら、微妙に揺れ動く灰色の空、
この空いろは・・・冬の空色。
葉物
恋は葉物
・・・
不 . . . 本文を読む