初秋の百合
人の身勝手さに翻弄された花が
いまでは嫌われ者となり
それでも花は彼女たちの顔を立て
夏の終りに咲き微笑む
花の美は清楚な笑顔
強く思い切り抱きしめて匂う香り
その淡い香りは彼女たちと同じ
みせる笑顔に同じ思いをみる。
タカサゴユリ
この地で咲く自生種の百合は15種、その内の7種は固有種で、百合は連作障害に弱くいまは自生種も環境破壊とゆり根の食用で数が減り、人が持ち込ん . . . 本文を読む
秋を探し
夏彩の旬が終わり
9月が来るのに秋の兆しが見えない
それなら秋探しに行くか
まだみぬ人を山に求め
ひたすら探す歩く
そう
いま子供の頃の宝探しをするように
わくわくさせながら山を探す
応えないと知りながら。
秋を探す
季は初秋、でも、街のなかは夏彩で蔽われ秋彩は見えてこない、なら、最初に出会える山に秋彩を求め歩く私の秋探し。
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秋の兆し
秋の兆しを求め
その気配を街のなかで探しても
空も雲も夏彩で
熱い日差しが体に纏わり
逃れる森のなかで目にする
秋の兆しは蝉と風
蝉は秋蝉になり
穏やかに流れる風で知る秋の兆し。
秋を知る
街中に住んでいると秋の訪れは遅いが、その季・・でその兆しを知りみることができ、その触れ合いを残暑のなかで触れ合えるとホッとする。
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日々のめくり
私達の生は年単位で更に月単位の
日々をめくりながら過ぎていく
私の日々のめくり
白紙が多いなかで
時には季の移ろいが挿絵となって
私を楽しませてくれる反面
何枚めくっても咲くことがないのが恋バナ
それは見ることのない一枚の挿絵
日々のめくり
日々続いていくめくり、そのめくりも私の少ない持ち時間のなかでの季の移ろいは余り変わらないが、そのなかで消えたのが一枚の挿絵が恋バナかな . . . 本文を読む
居座る夏
処暑になっても互いに譲らず
北と南がいがみ合う八月の終り
季は立秋から処暑になり
住民は夏から秋の民に代わり
空気も入れ替わって
日中は暑くても夜は気温が下がり
夜露で潤う
「おはよう」の清々しい気持ちを
無残にもぶち砕いて
席を譲らない南の居座りが続く。
残暑
森のなかでは暑さの隙間をぬい和む風が吹き、蝉は夏蝉から秋蝉に代わり、少し秋かな?思う気持ちを打ち砕く日差しの暑さ、 . . . 本文を読む