恋の花“梔子”
紫陽花が雨の中で枯れながら花を終わらせようと足掻いているなかで、
いま花開く一輪のくちなし。
この匂い、この香り・・・
魅惑の香りを漂わせる中国の花“梔子”
花にまつわる悲哀、その悲しさ芳しい香りを放つ恋の花。
雨期・・・雨音が素敵な6月、
いま雨音と香りが恋の始まりを告げている。
梔子
悲哀
・・・
哀しい中国の恋物語を伝える梔子
鮮やか
綺麗
そんな・・・
表情でない
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月末。
後、二日でこの水無月が終わる、寂しいとか哀しいとかでなく雨の少ない6月だった。
個人的にうれしい月、でも時にはいつものように雨を眺めながら窓辺に凭れ、
「ああ・・・雨の一日か」
木の葉に当たる雨音、瑞々しい鮮やかさの一抹の緑、
しっぽり濡れる艶やかな湯上り女性の欲情を感じる一輪の紫陽花の美しさ、
そう言えば逢えなかったな・・・
いま静かに終わりのページが閉じられる。
月の終わり。
さよ . . . 本文を読む
雑木の森。
森のなかに大量の木洩れ日が差し込んでいる。
この風景もきょう限りかも知れない、明日は雨と空が告げている。
深い森じゃないけれど小さな沢沿いに開けた雑木の森は人も滅多に訪れないし、
未だに鶯が鳴いて沢には沢蟹が遊んでいる。
そうか・・・
沢蟹がいると言うことはこの水はまだ綺麗か?
そう考えながら木洩れ日の森を見上げる。
しかしそれにしてもきょうも暑い・・・やはり一雨欲しい。
沢蟹
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水無月。
ええ!!それ何、食べ物?そんなところだろう。
今時季を読むのは俳人くらいかな・・・6月は雨が多いから、普通の月に比べて水に困らないから水無月と古人は名づけたのかな?そう思う一人である。
季節、月のなかで示されるはっきりとした旬、日本は温暖化が進んだとはいえ、
まだその季節が感じられる。
季節のコーヒー、一気に飲み乾さないで時間をかけ、味わいながら飲みたいものである。
雨の季節
梅雨な . . . 本文を読む
名残。
目覚めの遅い朝である。
昨日の雨、激しく降ったのであろう、街の至る所にその名残が残り痕を残していて、
歩いていてもその状況を知ることが出来る。
爪痕・・・そこまでは行かないけど小さな爪痕は残っている。
そう烏の爪痕程度が・・・
昨日の昼間に感じて気だるさはなく、
少し吐息を感じる優しい朝、それは絡み合った後にあなたから受ける風かな。
香り
刺して来る
いや
そんな感じではない
漂う
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