下り坂、
薄い青の中で配色、混合、溶かされる白と黒、その中に太陽のオレンジが割って入り、
微妙なバランスで空が描かれている。
太陽はでかい30センチ、でも不思議と眩しさと暖かさを感じない、
いつもなら直視出来ないほど眩しいのに、強烈な光もワンクッションおかれ、
いい感じで見える・・・
オレンジに染まる夜明け、予想は夕方からの崩れを告げている。
心が蔭る様に少しずつ時間が消されていく今日の朝。
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居座る、
クリスマスに贈り物を持って来た配達人がいまも居座っている。
「寒いな・・・いつまでいるの」そう声をかけても無言・・・
無愛想な顔して木の葉の落ちた樹木に座って、東から広がるオレンジの空を眺めながら、次に届けられる荷物を手持ち無沙汰の状態で待っている。
「配達終わったのだから、もう帰れよ」そう言っても動く気配すらない、
空に描かれた淡い青、固まる冷気、何もかも奪う風、セピアの街、
この風景 . . . 本文を読む
空は、
昨日の重苦しい靄が空全体を蔽い、太陽を消していた空は失せ、夜明けから東の地平がオレンジに染まり晴れを勧告している。
大気は澄み、肌を棘が貫くように冷たく
いつもは素足を曝しながら歩くが今日はさすがに冷たく応える。
我愛犬、いつもの散歩コースを途中半ばで、もう帰ろうと目で合図を送って来る。
「こいつ動物のくせに・・・」
もう少し歩こう、そう言って促すが彼女なりの抵抗をみせる。
あの鉛空が一 . . . 本文を読む
雨後、
それは予測した時間に合わせたように降り始めた、憎いね・・・ピッタリ合わせるなんて、
そう言わざるくらい息が合っていた雨、
その雨が止んで、空にはその表情がまだ残っている。
空では白と黒が絡み合い、縺れ、解れ、激突して、空中分解しながら拡がり、
青空に表情を譲ろうとしない。
風が北から飛んで来て、飛び散った仲間を集め、
「もう少し・・そう告げている」
その表情見ているともう少し居座るな・・ . . . 本文を読む
風が強い、
空は綺麗に澄んだ青色を見せている。
北からの雪雲が背骨の山塊に阻まれて、その辺りで激しい降雪となっているだろう、
雪の重みを脱ぎ捨てた軽い風が強風となって吹き荒れ、暖められた街の温もりを容赦なく奪っている。
冷たく乾いた風、小枝を擦り、洗濯物を煽り、擦れ音を出しながら、
狭い空間をぶち当たりながら吹き抜けている。
25日・・・クリスマス、多少の雪の舞ならいいが、深々と降りしきる故郷の雪 . . . 本文を読む