問い
いま一冊を読み終え
卓上の灯りを消して 静かに瞳を閉じる
なぜ
どうして
余りにもいろんな事がありすぎた一年
判っていたけど
人って弱いな・・・
そう思いながら
弱いもの苛めが目に付いて
自分に腹立たしいと思ったけど
何も出来なかった
仕方ないか・・・
そう自分に言い聞かせて
ペンを置いた一年。
この四季を旅して描き続けた一冊の最後のページを開きながらペンを置いて想い浮かべる。
春の草 . . . 本文を読む
時間
いろんな事があった一年
時間は何もなかったかのように過ぎる
何で
停まって
休んで
そう言っても時間は止まらない
可哀相だから
話させて
好きだから
もっといさせて
そう言っても時間は無視する
馬鹿
時間の馬鹿
そう言っても知らない顔している
冷たい
心も
感情もなく
視えない形でこの世を支配している
人を平気で殺し見捨てる
停まることも
休むこともない
何時も私のパートナーとして . . . 本文を読む
変わらない
俗に言う
2008年が終わる
変わる・・・
何が?
そう言われても何も変わらない
私は一人だし
愛する人もいないし
いつも一人
判っているのは確実に老いていくと言う事実
死と向き合う恐怖
無信仰の私は怖い
夢
希望
楽しさ
苦しみ
恋
悩み
絶望
快楽
欲望
餓え
病
これが私の命
怖いから
繕い治し縋るだろう
つまり
変えようと足掻くけど
何も変わらない
変えようとしない . . . 本文を読む
ぬくもり
暗い
昨日の名残が残っているせいか
太陽は未だに起きて来ない
もう目覚ましがジャンジャンなって五月蠅いのに
まだ布団を被っている
寒いし・・・
部屋は暖まらないし
どうしよう
出ようとする私の身体を温もりが袖を引く
寒いぞ
冷たいぞ
布団の中のほうが暖かいぞ
そう言って誘惑する
俺も誘惑に弱いな・・・
そう呟きながら布団から外に目を向ける
暗いし・・・寒そう
太陽はまだ布団に包まっ . . . 本文を読む
微量の雪。
今日の空の目覚め、機嫌悪く最悪。
太陽が布団から抜け出そうと顔を擡げても、迷いこんだ雪雲が直に待ったをかけ、
「駄目・・」そう言って太陽を雲と風で抑えている。
空の暗雲からこぼれる天使の涙、風のなかで舞ながらヒラ・・と落ちて来る。
私が素手の手のひらで受けると、哀しそうな目で私を見つめ、
灯のような私の温もりで、哀しそうに融けていく初雪。
初めての出会い今年最後の一期一会、待ちわびた . . . 本文を読む