タキさんの押しつけ映画評
『悪の法則』
これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです。
原題“THE COUNSELER” 弁護士っちゅう意味です。
サブタイトルに“SIN IS A CHOICE”なぁんて意味ありげに付いています。脚本はコーマック・マッカーシー、例によって「人間の本性は悪だ」とさけんどります。
毎度思いますが、ようまぁこんだけ“救い”の無い話ばっかり書けますねぇ、この人の過去に何が有ったのでしょうか。兎に角、余りの凄まじさに背筋が凍りつきそうであります。「ノーカントリー」に登場した悪魔の如き殺し屋(ハビエル・バルデム……今回も出演してますが、可愛い?役所)に比肩出来る、まさしく悪魔の如き存在もいます。
コーマック・マッカーシーの解りにくさとテーマ性が嫌われるのでしょう、アメリカでも2週間でランクから消えそうです。本作のラストの意味は解釈のしようで3つに別れます。誰と誰がどの様に組んだのか一切明かしてありません、物語は大きな謎を残したまま終了してしまいます。考えようによっては続編ができそうですが……コーマック・マッカーシーの過去作品がそうであったように、本作もこれで完結していると見るべきでしょう。
本作から教訓を得るならば、それは具体的な暴力を持たぬ者が“悪”に手を染めるなって事でしょう。裏をかえせば、力さえあれば何をやってもいいんだと成ります。この人の本は何冊か読んでいますが、そうとしか解釈できません。“人間存在は基本的に残忍で邪悪”という世界観に貫かれています。
まぁ“悪”を賛美してはいないのですが、“悪”の本質を見誤った者は、自らも また 最愛の者までも悲劇に巻き込むという真実を語っている(最大善意に解釈して)という事です。
この恐ろしい物語をスクリーンに乗せるのにマイケル・ファスベンダー/ペネロペ・クルス/キャメロン・ディアス/ハビエル・バルデム/ブラッド・ピット…もの凄い顔ぶれが集まっています。キャラクターを書くとストーリーに触れてしまうのでやめますが、本作 キャメロン・ディアスが断然ピカイチです。彼女を見るだけで本作を見たかいがありました。一人の女優が、全く新しい可能性を見いだした現場に立ち会えます。 毎度の事で、コーマック・マッカーシー作品(またリドリー・スコットが余すところなく映像化しています)は観客を選びますが、役者が全力でぶつかり合う作品です。何をくみとるかは人それぞれでしょうから、その点及び作品に描かれたアメリカの姿について押し付けはいたしませんが、この映画は是非ご覧下さいと敢えて申し上げます。多分にサディスティックな企みを含みながら……。
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』
青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説!
ラノベとして読んでアハハと笑い、ホロリと泣いて、気が付けば演劇部のマネジメントが身に付く! 著者、大橋むつおの高校演劇45年の経験からうまれた、分類不可能な新型小説、高校演劇入門書!
ネット通販ではアマゾンや楽天があります。青雲書房に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。
青雲書房直接お申し込みは、下記のお電話かウェブでどうぞ。定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。
大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。
お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。
青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351
大橋むつお戯曲集『自由の翼』戯曲5本入り 1050円(税込み)
門土社 横浜市南区宮元町3-44 ℡045-714-1471
『悪の法則』
これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです。
原題“THE COUNSELER” 弁護士っちゅう意味です。
サブタイトルに“SIN IS A CHOICE”なぁんて意味ありげに付いています。脚本はコーマック・マッカーシー、例によって「人間の本性は悪だ」とさけんどります。
毎度思いますが、ようまぁこんだけ“救い”の無い話ばっかり書けますねぇ、この人の過去に何が有ったのでしょうか。兎に角、余りの凄まじさに背筋が凍りつきそうであります。「ノーカントリー」に登場した悪魔の如き殺し屋(ハビエル・バルデム……今回も出演してますが、可愛い?役所)に比肩出来る、まさしく悪魔の如き存在もいます。
コーマック・マッカーシーの解りにくさとテーマ性が嫌われるのでしょう、アメリカでも2週間でランクから消えそうです。本作のラストの意味は解釈のしようで3つに別れます。誰と誰がどの様に組んだのか一切明かしてありません、物語は大きな謎を残したまま終了してしまいます。考えようによっては続編ができそうですが……コーマック・マッカーシーの過去作品がそうであったように、本作もこれで完結していると見るべきでしょう。
本作から教訓を得るならば、それは具体的な暴力を持たぬ者が“悪”に手を染めるなって事でしょう。裏をかえせば、力さえあれば何をやってもいいんだと成ります。この人の本は何冊か読んでいますが、そうとしか解釈できません。“人間存在は基本的に残忍で邪悪”という世界観に貫かれています。
まぁ“悪”を賛美してはいないのですが、“悪”の本質を見誤った者は、自らも また 最愛の者までも悲劇に巻き込むという真実を語っている(最大善意に解釈して)という事です。
この恐ろしい物語をスクリーンに乗せるのにマイケル・ファスベンダー/ペネロペ・クルス/キャメロン・ディアス/ハビエル・バルデム/ブラッド・ピット…もの凄い顔ぶれが集まっています。キャラクターを書くとストーリーに触れてしまうのでやめますが、本作 キャメロン・ディアスが断然ピカイチです。彼女を見るだけで本作を見たかいがありました。一人の女優が、全く新しい可能性を見いだした現場に立ち会えます。 毎度の事で、コーマック・マッカーシー作品(またリドリー・スコットが余すところなく映像化しています)は観客を選びますが、役者が全力でぶつかり合う作品です。何をくみとるかは人それぞれでしょうから、その点及び作品に描かれたアメリカの姿について押し付けはいたしませんが、この映画は是非ご覧下さいと敢えて申し上げます。多分にサディスティックな企みを含みながら……。
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』
青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説!
ラノベとして読んでアハハと笑い、ホロリと泣いて、気が付けば演劇部のマネジメントが身に付く! 著者、大橋むつおの高校演劇45年の経験からうまれた、分類不可能な新型小説、高校演劇入門書!
ネット通販ではアマゾンや楽天があります。青雲書房に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。
青雲書房直接お申し込みは、下記のお電話かウェブでどうぞ。定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。
大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。
お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。
青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351
大橋むつお戯曲集『自由の翼』戯曲5本入り 1050円(税込み)
門土社 横浜市南区宮元町3-44 ℡045-714-1471