KAORU♪の「気ままなダイアリー」

KAORU♪が見つけたステキな風景、出会ったおもしろいできごと、おいしい料理などを“気が向いた時”にご紹介します。

★銀座での一日

2006年03月25日 | KAORUの好きなものギャラリー
             【銀座コアの作品】

昨日は、銀座で一日を過ごした。
こんな一日もあるんだな、と思うくらいにピタピタっと
銀座界隈でスケジュールがハマッた。

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銀座コアでの作品展イベント「春・ときめきの花」
BYマミフラワーデザインスクールの搬入は、朝の9時から。
通常のデパートでの生け込みは、お店が閉店後の夜が多いのだが、
ちょうどラッシュにかかるぐらいの時間帯は珍しい。

電車での移動で、器や作品が人にぶつかって壊れないように、
そして花が痛まないように、いかにコンパクトに、
そして会場で組み立てやすく、梱包するかが勝負だ。

ある程度の大きさでなければ、作品にインパクトがないため、
荷物も当然、嵩(かさ)が張る。
軽くて大きい作品を心がけているが、
なんだかんだと重くなり、翌日は腕が筋肉痛。

車での搬入もコストがかかるし、
時間が読めないから、電車で運び込む。

花の仕事は体力勝負だ。

私よりもずっと先輩の、還暦を過ぎた先生たちも
さらにもっと年齢を重ねた先生たちも
ほとんど自分の手で会場に運び込む。
とにかく、皆さん力持ちである。


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今回の作品には、どんな色の花を生けようか、と
お花屋さんの前であれこれと迷う時の作業は本当に楽しい。

同じ品種でもその時々で、茎の表情や花びらの透明感が
微妙に、そして繊細に違うのだ。
“一期一会”のように、二度と同じ枝ぶりや
色合いに出会うことができない。

器を選び、デザインを決め、そして最後の直前に
花を選ぶ時間は、至高の贅沢な時間なのだと思う。

時には、思うような色が見つからなかったり、
失敗、と内心思って反省したり、
他の人の作品をみて、ステキな花の組み合わせを学んだり…。

そんなことを繰り返し続けて19年。

満足のいく作品に仕上がったときも、
穴に入りたいような作品になってしまったときも、
搬入が終わると、空を見上げてバンザイをして、
会期が終了して搬出を終えると、安堵の気持ちとともに
はればれとした気持ちが私を包む。

いつだったか、TVを見ていたら、視聴者からのハガキに
「若いうちはテストが終わった~!という開放感があったり、
学年が上がると新たな気分を味わったりと生活に
メリハリがあるのに年を取ると、だんだん区切りが少なく
なってきますね。出演者の皆さんはどうですか?」という
投稿を読み上げていたことがあったが、
大きな作品展を、少なくとも毎年1回以上経験している
私にとっては、まさに生みの苦しみと同時に充実感と開放感を
味わい続けている。

学生の頃よく見た夢は、テストを白紙で出すか、
テニスの試合で負けそうになっている場面だった。
花を始めてからは、それに取って代わる夢を見るようになった。

作品展会場で何の準備もせずに、花も持たずに自分の展示台に
呆然と立ち尽くし、「どうしよう、何も考えてこなかった!」と
あせりまくっているところで目が覚めるのだ。

「あ~、よかった。夢だった…。」と心を落ち着けようと
しながら、無意識のうちにホントにプレッシャーなんだわ、と
分析したりする。

相変わらずその夢は見るが、最近は意識的に楽しもう、と
心がけている。せっかくの究極の贅沢な時間も、
うっかりすると、ただの義務感に流されてしまうこともある。

体力がある限り、と思うといつまでできるんだろう?
でも、先輩方のバイタリティを拝見していると、
弱気なことは言っていられない。
筋肉痛だって立派な勲章なのだ、という発想に切り替えて
先を考えるのはやめにしよう。

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もし、来世あるいはそのずっと先の未来、
たとえどんな国に生まれたとしても、花はあるだろう。

その時、またそっと手に取り、愛おしく、
優しい気持ちになるのだろうか?

そして何かを思い出すのだろうか?

“違う私”になっても魂の遺伝子は、
花への思いをすっかり消し去ることはできないだろう。
野に咲く花を手折って、水にさした時、
もしかしたら開放感やらプレッシャーやらが交錯した
不思議な気分になるのかもしれない。
それとも、暖かい気分だけがフツフツと沸いてくるのだろうか?

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搬入を11時の開店5分前にギリギリ済ませて、
銀座コアを急いで出た。
皇居近くの東京商工会議所で行われている、
春の健康診断を受診するために。

前日は作品展の準備をしながらも、バリウムを使った胃の検査
のために夜9時から水を飲むのも禁じられていた。
腹部の超音波検査や血液検査まで、一通りのコースを終えた。

なんといっても“肉体”がちゃんと動いてくれてこその人生。
きちんとメンテナンスをするのも、ある意味、カラダに対しての
「礼節を尽くす」ようなことかもしれない。

フラフラになりながら、会場を出ると、
携帯に留守電が入っていた。
これからすぐにセッションを受けたいというメッセージである。

「ごめんなさい、実はたった今、バリウムを飲んで、
下剤をもらったばかりなので、どうなるのかちょっと不安です。
日を改めるか、少し後だったら大丈夫かも」とお伝えすると、
電話の主は「東銀座にいるのですが、そうですか・・・」と
おっしゃるので、思わず「私も銀座です!」と叫んでしまった。

ランチを終えて、春の陽気の中
お散歩がてら銀座の街を歩いていると、マミから電話が鳴った。
「KAORUさんの作品、倒れそうになってるって
銀座コアから連絡がありました!今どこですか?」と担当者はあせっている。

「今、まだ銀座!ちょうど、コア方面に歩いてるとこ!」と
伝えるとホッとして、じゃああとはよろしく!ということになった。

無事に手直しを終えて、そのまま時間通りに東銀座へ。

もしセッションの依頼がなかったら、また銀座に戻ってこなければ
ならないところだった。

偶然とはいえ思いがけず、無駄なくコトが運ぶこともあるものだ。

中味の濃い一日を無事に終えて帰宅すると、グッドタイミングで
下剤が効いてきた。不安を抱えながらドキドキだったが、
なんでも、最近は「漢方」で穏やかな効き目らしくて、助かった。
やはり、生身のカラダなのである。

「花」も「スピリチュアル」も「肉体」もすべてよし!
だった一日に大きく感謝しよう

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