2010年5月31日(月)より
今日、
一週間ぶりに母がショートステイから帰ってきた。
「ああ、やっぱりうちがええわ~」。
心から母は言っているようだ。
「あんたの顔を見るとそう思うの。
『疲れた』と思っていたんやけど、
あんたの笑い顔を見たら、元気が出てきたわ。
いっくらこのうちがあっても
あんたがおるでええんやわ。
ああ、うれし~わ~」。
・・・・泣けることを言ってくれるではないか。
こみ上げてくる涙をとめようともせず、
私は素直に涙腺を緩めていた。
母がいなかった今週は、
お母さんとたっぷり週間で
毎日誰かと話し過ごしていた。
そして、夜はビデオを見まくった。
時間を無駄にしていたわけじゃない。
一人ぼっちでいたわけじゃない。
しかし、
自分のための食事を作るのにも
一人でいると、私は作る気になれなかった。
母が帰ってきたら、自分のための食事でも
作る気が出てくるのだ。
これも不思議なものだ。
あつ・・・
父が亡くなってから、
母は、ずっとこんな気持ちだったんだ。
いや、もっともっと・・・
私たちが家に来るまで、ずっと・・・。
そう思ったら、
素直に喜んでいる母を抱きしめていた。
すっぽりと抱きかかえることができる小さな背中、
私のあごの下にある小さな頭。
ショートステイで洗ってもらった綺麗な白髪からは、
シャンプーの香りがする。
一人になるって、わるくない。
こんな気持ち、一人にならなかったら、
いだいていなかっただろうから。