すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

こんなところに「日本」② 透かし芸者ヴィンテージ

2024-10-14 | 日本とノルウェー
●「日本」の印象って?

トロムソに来た頃、
「日本」と聞いて、
ノルウエー人から出てきた言葉:
かみかぜ、さむらい、すし、
すきやき、
あにめ、まんが、じぶり、
わんぴーす。。。

日本人は、
髪の毛結って漫画見てる、
とでも思ってる?
と驚いたものです。

「げいしゃ」は、
チョコレートやお米の名前に
なってたりするんですよ。

●日本発のヴィンテージ

先日、EDELで仕事の日。
ある男性(
見るだけ買わず喋って帰るが常)が、
人形を手に私に言う。
「これは、ペルシャ、
『げいしゃ』じゃないよ」。
(あんた、だ洒落言ってんの?)

「あはは。
 芸者知ってるんですか!?」
「もちろん!」
「じゃあ、
 これに気がついてます~?」
と、あるティーカップの
底を見せる。



「???」
「これ、芸者ですよ」
「おーーー!」

と、ここから、
得意気に話す私。



「これは、日本製。
『九谷』という有名な焼き物で
1960~70年代に作られた
海外輸出用です。
ヨーロッパで九谷を受け入れてもらうため、
高品質、高技術で、
日本らしく作られました。
絵は全部手描きです」。

「素晴らしい!
 もっとよく見せて」



「これは富士山。
日本で最も高く、美しく、
日本を象徴する山。
『ふじさん』と呼んで下さい」。

「なんて美しいんだ!
 おれ、いつか、
 このセット買いたい!」

「ありがとうございます」。

実は、この日
ちょうど調べたところだったんです!(えへっ。うれし)。

もう少し付け加えると、
当時、「貿易用絵描き職人」
という人たちがいたのだそうです。

●私の手元にも届いていた!

そう言えば・・・

「Harukoが持っていた方がいいわ」と
友人がくれた物があったんだった!







こちらも九谷、透かし芸者入り。
手描きもあれば、
プリントもあります。

当時は、
「海外向けだな、
日本人好みじゃない」
なんて軽く見ていたのです。

しかし!

九谷の職人の努力があり、
時を経て、
トロムソまで渡り、
日本人の私の手に届いたのかあ。

いきなり、
敬意と愛着の気持ちが
湧いてくるではないですか。

今度、このティーカップで、
彼女とお茶をしましょう。

当時は調べる気力もなかったの、
ごめんね。
今さらながら、
ありがとうって。


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