日本では梅だ、桃だ、桜だ、という時期ですが、
こちらはまだまだ、雪だー!です。
でも、すっかり明るくなって、
鳥のさえずりも戻ってきています。
学校もこの6月で終わります。
うちから学校までは徒歩25分。
夏は歩くようにしていたのですが、
凍った道を歩くのが苦手な私には、冬はバスが頼り!
今日は2年間の通学に欠かせなかったバスのお話です。
●運転しながら音楽?
「何、この自由さ!」と驚いたのは、
時々運転手さんが音楽をかけていたこと。
「みんなも聞きたいだろ」とでも言わんばかりの大きな音でです。
また、コースを間違えて、
照れ笑いしてコースを戻す運転手もいました。
「一言お詫びしてもええんちゃう?」と思ったのは私だけなのか、
他の乗客は笑っていました。
日本じゃありえないわあ。
気楽でええなあ、と思ったものです。
でも、住民2年、その心境も変わってきました。
●狭くて、凍って、坂だらけ。
トロムソは、オムレツ型の島で、とにかく坂道が多いのです。
住宅の中の道は狭い上に、冬は道の両側に雪が積まれるので、
さらに狭くなります。
対抗の技は、並みじゃないとつくづく思います。
そこへもって、道が凍る。
雪が解けても滑る時がある。
チェーンをつけるかどうかの判断も難しいのでしょう。
ちょいとお尻がスリップして路肩の雪の塊にちょいと突っ込んだら、
そのまま動けない。
今年は、そんな場面にも出逢いました。
先日は、止まったと思ったら、運転手さんがチェーンを着け始めました。
「今からかい!?」と思いましたが、
途中であれ事故を防ぐ大事な選択をしたのですから、むしろ拍手です。
しかし、やっと動き出したと思ったら、また止まるではないですか。
なんと前方にすでに数台止まっている!
さすがに「おい、おい、おい」と降りる人もいました。
ちなみに私もその一人。
移住して運転手になった人に、
こういう状況は、想像すら難しいだろうなあ。
一体何がどうなっているのか、動けなくなっているのです。
●まったく文句を言わない乗客。
こういう事情で、冬はバスの遅延も多いのです。
しかし、私は、バスで文句を言う乗客に出逢ったことがありません。
日本語を勉強しているノルウェー人の友人に、
「バスが遅れても、誰も何も言わないよねえ(一応ノルウェー語で)」と話すと、
にっこり笑って日本語で一言。
「しょーがない」。
確かに・・・
●運転手さん「ありがとう~!」
先日は滑りやすい日で、ベビカー同伴の友人が降りようとしたら、
運転手さんが降りやすい場所まで移動してくれました。
おお、やるう~!
思い切り手を振ってお見送りしました。
「ありがとう~!」
運転手さんに心から言える昨今です。
でもね・・・チェーンを着ける前に一言説明してくれるとか、
「お断り」があったら、もっといいと思うんだけどなあ。
これって、日本人的発想でしょうか?
26番、どうぞお見知りおきを。