すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

すべてを「青」にこめて ヒマラヤン ブルー ポピー  

2023-06-29 | トロムソの観光
今日は、トロムソの花を ひとつ
紹介したいと思います。

トロムソの植物園は、
世界最北の植物園。
高山植物が集められていて、
ロックガーデンも綺麗です。
屋外だけで、
どの花も雪の下で越冬します。
(入場無料)

6月末から7月、
その中で、目を引く花があります。
この花を見るために
トロムソを訪れる人もあります。

ヒマラヤン ブルー ポピー
(Blå Valmuesøster)

こんなに大きい、温かい青色の花。
私はトロムソで初めて見ました。

トロムソの気候に合うのか、
公園でも、家の庭でも時々、
この花が見られます。

この花、うちの庭にほしいなあ。

なんて、思っていたら、
相方さんの親戚の方が、
庭から株を分けて下さいました。

あれが、5年前。

1年たっても、ひょろひょろ。
2年目、今にも消えそうで、
    場所を変えてみた。
3年目、消えはしないが、
    一向に大きくならない。
4年目、背丈は変わらないが、
    株が増えてきた。
5年目、今年。

なんと蕾だ、蕾をつけてる!


6月13日 9;36

ぐんぐん丈が伸びて、
ついに、つぼみがほころんできた!

6月20日 17:35

そして、




6月28日 10:43

名前は、ポピーでも、
そよ風にふわふわ揺らぐイメージとは、
全く違います。

がっちりと、まっすぐ
天に向かって伸びます。

蕾は重そうに垂れているのですが、
花を開くごとに
顔をぐっと上げてくるのです。
太陽の光を力に変え、
笑顔をめいっぱい披露するように。

堂々とした姿に 
こちらまで凛とします。

ヒマラヤから、
よくぞ来てくれました。
よくぞ連れてきてくださいました。

Kongsbakken(コングスバッケン) でも
これから、どんどん、
ヒマラヤン ブルー ポピーの花が
顔を上げてくることでしょう。

トロムソの街を見下ろすように。


Kongsbakken(コングスバッケン)  
6月26日 17;35
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ミッドナイト マラソン、 他人事だったのに

2023-06-20 | トロムソのイベント
トロムソ ミッドナイト マラソン 2023

6月17日は、
ミッドナイト マラソンでした。
トロムソの夏の大イベントの一つです


準備ダンス! 応援者のためかな?

今年の参加者は、国内、国外から、
約5500人。

「マラソン」と言っても、
誰でも参加できるように
5コースあります。
また、
「ミッドナイト」と言っても、
日中からあります。

1. 500m (0~11才)
2. 4.4㎞ ( 年齢問わず )
3. 10 ㎞ (12才以上)
4. 21.1㎞(15才以上)
5. 42.2㎞(18才以上)

それでも、「よーやるわー」

と私には、いつも他人事。

特にフルマラソン.
ミッドナイト サンの時間,
普通は、眠くなる時間帯でしょ。

それも、どういうわけかこの日、
「雨天で寒い日」が多いんです。

ところが、今年は
他人事で済ませられなくなりました。

友人夫妻が、出場するというのです。
それも、夫君は、42.2㎞に。

えー、本気!!??

何を どう手伝えばいいの?

時間帯も気候も、日本と違うし、
フルマラソンなんて、
全く想像ができない。

服装は? 睡眠は? 食事は? 応援は?

彼らがアドバイスをもらえるよう、
トロムソ在住の出場経験者に
事前に繋ぎました。

前日から、彼らはうちに泊り、
タイムテーブルを組みました。

天気予報は珍しく、晴れ!
 
ワクワクドキドキしてくるではないですか。

息子を応援している心境

「10㎞コース」(奥さん)には、
アドバイスをくれた友人も来てくれました。

当の彼女は、走りながら
動画を送ってくるのです。
お陰で私たちは
リラックスさせてもらいました。

さて、彼女が無事ゴールインして間もなく、
フルマラソンのスタートです。

フルマラソンにはプロもおり、
よそ見もせずスタート。



彼は、自分のデータから、
この地点を走るのが何時何分頃、
自分の目標はこれくらい、
とはっきりしていました。

それで、私たちも
スタート、中間、ゴールと
移動も真剣。

22:35 太陽はギラギラ

「あれじゃない?
 きたーーー!」

待ちに待って、
ゴールに向かってくる姿を見つけるや
興奮してくる。

ゴールインして
足がガクガクしているのを見て
胸熱くなる。

彼は、自分の記録を更新したそうです。

でも、とにかく完走したことに
拍手喝采です!!


トロムソ大聖堂の前が、ゴール。

彼はうちの息子と同年代。
全く、わが子のように
応援していましたわ。

えっ、私も走る!?

そして、なんと・・・

訳ありで、私も来年
参加することになってしまいました。

えー、本気!!?? 

でも、
4.4㎞です(#^.^#)。

ずっと他人事だったものが、
いきなり、ここまで、
自分事になろうとは!

ひざを痛めてから、ここ2年。
歩けることが嬉しい!
なんて言っていた私です。

「走る」なんて、
考えたこともなかったなあ。

でも、やってみようと思います。

この大会、
「歩いてもいい」そうです。
雨降って、寒かったら
やめてもいいし。

どなたか一緒に
いかがです?

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「解放感」の原点って、これやった?

2023-06-13 | ノルウェーの自然
こちらに帰ってきてから、
ずっと雨。
まるで梅雨のようでした。

しかも、6月前後は雪続き。
真っ白に積もるのには、
おい、おい、おい・・・。

6月1日

この週末はやっと晴れて、
しかも気温が16度!
ひゃっほお~~!
ジャケットにマフラーから、
いきなり半袖。

皆、たまっていた家の掃除、
(我が家は冬中の埃が積もってた!)
庭、畑仕事を始めたのでしょう。
家の窓も開け放たれ、
近所から人の声、物音が
賑やかに聞こえてきます。

私たちには、
ベランダ、庭での食事も今年初。

「解放感」の原点って
これやった?

なんて思うほどの変化です。

でも、自然界では、
スピードを落としたり、
休みながらも
淡々と移ろいでいますよね。
どんなに寒くても、異常でも。

新芽を吹き、
葉のしわを広げ、
つぼみをかたく膨らます。

そうそう、
なかなか大きくならない、
小さな小さな桜の木も
ちゃんと花をつけていました。



喜び飛び出す私たちを
いつも受け入れてくれるのです。

それに甘えまして、
畑の合間に弾いてみました。



小鳥も一緒に歌ってくれてる~。
(実は、うるさいぞクレーム?)。

風の仕業には、驚きました。
私の弾くハープを
風が一緒に奏でて、
ハモってくれるのです。

ありがたいなあ。

どういうことでしょう。

何かにつけて、
じわーと身に染みる6月です。


雨風に折れた時は、緑の固い蕾だったのに。
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「私たちは、いつもフラットでやってきました」

2023-06-07 | ノルウェーの文化
「Tone(トーネ)が、
Senja(セニヤ)で コンサートするよ。
ハルコ、いける?」

日本でバタバタの最中、
後回しにしていたメールを読んでびっくり。

「 
Kråkeslottet ・・・?
 これって・・・今週末やん!」
 Kråkeslottet :https://www.kulturslottet.no/
 英語はないんですが、アーティストは見れます!

しかし、行けたんです。
行きましたとも!

「ノルウェーに素敵なご夫婦が
いらっしゃるんです」
と、奈未さんから聞いていたのが、
ToneHans。

トロムソでのコンサートで
彼らに逢えたのが、
7、8年前でしょうか。

なんて独創的なんだ!
と感動しました。

その後、ハープのご縁で
Toneには数回会えたり、
彼らの素晴らしさは、
徐々にわかってきました。

Toneは、
一度消滅し復刻された
木製の「農民のハープ」と呼ばれる
「ノルウェーハープ」の
数少ない演奏者の一人。
父親がパイプオルガン奏者、
ピアノも習い、
もともとは歌手としても
民族音楽に関わってきた。


ノルウェーハープ

Hansは、
ギター、多種の笛、
いろいろな楽器をこなす
マルチ演奏者。
柳の笛を自分で作り、
演奏する希少な存在。
民族音楽の笛の奏者として
最も知られている一人。


Senja に来てから、Senjaの柳で作った柳の笛

Toneのノルウェーハープの音色と
Hansの多種の楽器演奏。
二人の創り出す音は
私たちが見そびれている世界に
連れていってくれるよう。


" Stifinner ” は、道なき森の中、探りながら歩くこと。
CD二枚。

ToneとHansは、高校で出逢い、
大学でも共に音楽を学び、
結婚する。
作曲も手掛ける二人は、
世界の民族音楽を訪ね、
ノルウェーの民族音楽に
新しい風を吹き込んできた。
小中学校での民族音楽の普及にも
積極的。
二人で、また各々のソロ活動で、
いくつか表彰されている。

この度は、
Tone、Hans
それぞれソロのコンサート、
さらに、
ファミリーオーケストラも。
HULBÆKMO & JACOBSEN FAMILIEORKESER)

彼らの二人の息子も
音楽家として成長し、
4人でもデビューしているのです。





Toneは、歌、語り、ハープ、リラとオルガン。
Hansは、ギター、多種の笛の他に、ブリンバウ
ソプラノサックス、ボタン式アコーディオン。
Alfが、ハーモニカ、ピアノ、ソプラノサックス、
Hans(息子の方)ドラム、パーカッション ムーンハルプ

3人の男声がToneの語りを盛り上げます。

若々しく熟練したリズム、アレンジ。
なぜか、心まで温かくなりました。

親子でこんなコラボができるなんて。
ToneとHans、
この二人の子どもは、どのように育ったのでしょう?

そんな彼らの姿勢を想像させてくれるのが、
Toneの言葉と 
4人のCDのタイトル “På Snei”。

「私たちは、家族と常に
 フラットにやってきました」。

“På Snei”は、
「ちょっと歪んだ」
「真面目だけでなく、
 面白がって」。
そんな意味でしょうか。

65歳、
常に感性を磨き続けているTone。
出逢った日から、
全く変わらぬ態度で
私と接してくれるTone。
私は大好きです。

が、その魅力の理由が、
もっとわかった気がしました。

メールをくれたのは、
Senjaから引っ越したハープ仲間。
初めて彼女と出逢ったのもSenja。

ハープの繋がりと年月。
感謝に浸りながら、思うのでした。

自分の感性、
今からでも、もっと磨こう!



赤い家、あそこが会場


使わなくなった漁師の家をイベントの場にして20年。


焼きたてワッフルは、いかが?


カフェで、食事もできる。


お天気は良くなかったが、浜辺まで歩いて、2、3分。


参加者は、ここでキャンプしている人もある
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