すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

第17回Nordic Harp Meeting より

2024-10-28 | 北欧民族音楽
先週は、
第17回Nordic Harp Meeting (NHM)に
参加してきました。
今年はスウェーデン。


Rachelの講座参加者 
Rachel撮影

これは、いつも一人旅、
私の世界、
未知なるものとの出逢いの場。

今年は、2年前に出逢った
Finland在住の
美琴さんと
コペンハーゲンで合流。
二人で行けたのは、
嬉しかったです!

今年はまた格別。
Steinさんの逝去で、
「皆さんに会いたい、
 いい場にしたい」
という想いが
暗黙で伝わってきました。

実り多くて、
何をお伝えしようか迷っていたら
一週間たってしまいました。

厳選したんですけど、まだ長文。
お許しを。

※今年のプログラムは、こちらから。

●気取らない フラットな場

私がNHMで最も好きな点は、
気取らずフラットな場であること。

例えば、
食事、休憩時を
一目見ただけでは、
誰が講師か、プロか、素人か、
全くわからない。
皆が、自由に話し行動しています。

今回はホテルまで遠く、
「車がない人は、会場で寝れます」というので、
私は、寝袋マット持参で参加
(宿泊費無料)。

プロが、隣で
ガーガーいびきかいてるという・・・

想像できます?(笑)


Anouk(オランダ)Erik(スェーデン)Andoriano(イタリア)
Rachel(スコットランド)
みんなで弾く時間。
むっちゃフレンドリーですが、
さすがに演奏の存在感はたっぷりです。

●スタッフの
 強力なチームワーク

NHMの参加費は、100EUR

(受講料、コンサート、食事含む)
その安さには、
スタッフ・友人の協力があります。

特に今年は、主催者のErikが
個人的にとてもハードな時期。

そこで、Erikだけでなく、
スタッフ、講師陣まで、
料理からコンサートの進行、準備、
できることは
誰でも、何でも手伝うという、
例年以上の「自主参加型」。

私も会場宿泊したお蔭で、
ちょっぴりだけど
手伝うことができて、
嬉しかったです。


メインスタッフに感謝を告げるErik

特に2回目参加の
Adoriano(イタリア)さん。

Erikと親しく、
自分の講座もコンサートも
強烈なインパクトで
私たちを楽しませてくれました。
その上、
他の人のコンサートの音響役、
ダンス、ダンスの演奏、
参加者が帰ってからの掃除まで、
フル活躍。
お茶目で気持ちのよい働きぶりに、
感心するばかりでした。





●「Harp」を通した広がり

「ハープ」にも多種あること、
消滅しそうな楽器を
愛し
守っている人がいること、
いつも感動します。

今回は、リラが、
ヴァイキングの時代を
物語る楽器として
印象に残りました。




異次元に感じていたアイスランドの伝統音楽も
今年は歌うことができて、
ぐっと親近感が増しました。

ハープの演奏技術を磨くだけでない
NHMの特徴です。

●Stein が残したもの

Stein の想い出の時間。
思い出深き人たちの語りと演奏、
Erik作のフィルムで、
涙と笑いに包まれました。

ノルウェーハープと
古き楽器ランゲレークの響き合い。
SteinとMarits のハーモニーは、
他に例えようがないものでした。

急遽前日にプログラム変更。
Steinを6週間前に失くした
Maritsが、
彼女を支える妹、友人と共に
参加することになったのです。

なんと、
このCD(1995発売)の
若きヒーロー6人のうち
成熟した4人の演奏でした。





ランゲレーク数台の演奏、
私は初めて聞きました。

電子音に溢れる時代、
この繊細な音色の楽器。

守るべき楽器だ、
とひしひしと実感。

今年は、
ランゲレイク誕生500年です。


ランゲレイクに 参加者も 挑戦

● 8か月ぶりハープ復活!

実は、私は手を痛めてから8か月、
ハープを弾いていませんでした。

奈未さんのレッスンも
10月から再開して頂いたものの、
まだ痛みがある。

「弾けなくてもいい」
と心駆られて参加したのです。

NHMでは、
私の弾く姿勢に
アドバイスをくださる方あり、
肩の力が抜けたプロの弾き方を
身近でまじまじ。
お陰で、帰ってきてから、
痛みなく
ハープを弾けるではないですか!

おまけに、
閉じていた蓋が開いたかのように、
したいことが浮かんできました。
久々の感覚です。

「人は独りでは、生きていけない」
「仲間がいると、自分が広がる」

あらためて、実感するNHMでした。
この場にいるって
何と恵まれてるのか。
一週間経って
ますます味わっています。

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こんなところに「日本」② 透かし芸者ヴィンテージ

2024-10-14 | 日本とノルウェー
●「日本」の印象って?

トロムソに来た頃、
「日本」と聞いて、
ノルウエー人から出てきた言葉:
かみかぜ、さむらい、すし、
すきやき、
あにめ、まんが、じぶり、
わんぴーす。。。

日本人は、
髪の毛結って漫画見てる、
とでも思ってる?
と驚いたものです。

「げいしゃ」は、
チョコレートやお米の名前に
なってたりするんですよ。

●日本発のヴィンテージ

先日、EDELで仕事の日。
ある男性(
見るだけ買わず喋って帰るが常)が、
人形を手に私に言う。
「これは、ペルシャ、
『げいしゃ』じゃないよ」。
(あんた、だ洒落言ってんの?)

「あはは。
 芸者知ってるんですか!?」
「もちろん!」
「じゃあ、
 これに気がついてます~?」
と、あるティーカップの
底を見せる。



「???」
「これ、芸者ですよ」
「おーーー!」

と、ここから、
得意気に話す私。



「これは、日本製。
『九谷』という有名な焼き物で
1960~70年代に作られた
海外輸出用です。
ヨーロッパで九谷を受け入れてもらうため、
高品質、高技術で、
日本らしく作られました。
絵は全部手描きです」。

「素晴らしい!
 もっとよく見せて」



「これは富士山。
日本で最も高く、美しく、
日本を象徴する山。
『ふじさん』と呼んで下さい」。

「なんて美しいんだ!
 おれ、いつか、
 このセット買いたい!」

「ありがとうございます」。

実は、この日
ちょうど調べたところだったんです!(えへっ。うれし)。

もう少し付け加えると、
当時、「貿易用絵描き職人」
という人たちがいたのだそうです。

●私の手元にも届いていた!

そう言えば・・・

「Harukoが持っていた方がいいわ」と
友人がくれた物があったんだった!







こちらも九谷、透かし芸者入り。
手描きもあれば、
プリントもあります。

当時は、
「海外向けだな、
日本人好みじゃない」
なんて軽く見ていたのです。

しかし!

九谷の職人の努力があり、
時を経て、
トロムソまで渡り、
日本人の私の手に届いたのかあ。

いきなり、
敬意と愛着の気持ちが
湧いてくるではないですか。

今度、このティーカップで、
彼女とお茶をしましょう。

当時は調べる気力もなかったの、
ごめんね。
今さらながら、
ありがとうって。

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こんなところに「日本」その① 来春いいことありそう

2024-10-07 | 日本とノルウェー
●また、今年もやっちまった…

10月に入りましたねえ。
我が家の外の気温は6度。
風が強くて、冷たい雨。
先週は嵐でした。

その前に
何とか間に合ったのが、
チューリップの球根を植えること。

「来年こそ、
もっと温かいうちに!」
いつも思うですが、
毎年忘れちゃうんです。

●松の木の下も、悪くない?

うちの庭、
日当たりがいい場所は
芝生が陣取ってる。
だけど、花を植えたい。
どこに植える?
松の木の下?

でも、
栄養は松に取られるだろうし、
雨に濡れにくいし、
松の根がぎっしりだし、
平らじゃないし、
日陰だし。
花によい環境とは思えない。

それでも
半日蔭でも大丈夫な花を選び、
ダメもとで植えてきました。

ところが、数年たって、
株は大きくなり、
花で賑わってきたんですよね。
意外ー。

ふと今年気づいたんです。

松の下だと
雪の重みが少ないかも。

もう一つ、
松の落ち葉が
雑草の繁殖を邪魔してるかも。

さらに、もう一つ。
ひょっとしたら、この落ち葉、
保温作用もあるんじゃない?

なーんだ、悪くないじゃん。

そこで、松の葉を集めて、
土を覆ってみました。
ただの気休めかもしれないけど。





●きっと来春、いいことある

チューリップの球根は、
すでに人気筋は売り切れ。
とりあえずパッパッと買いました。
よく見ると、その中の一つは
「AKEBONO」。





あけぼの?

調べてみると、
富山生まれですって!

ひゃっほー!

松の恩恵も受けているし、
こりゃ、来春、
いいことがありそうだ。





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