久しぶりのコロナ報告です。
ノルウェーでは、11月5日で
新感染者621人、死者合計284人。
トロムソは少なかったのですが、
先週高校で感染があり、全生徒がテストを受け
30人以上が陽性反応と判明。
外出はかなり慎重になっているところです。
極夜にも入るし、どう乗り切ろう、
と案ずるのは私だけでないはず。
幸いにも、私はハープに随分救われています。
● 会えなくても一緒に弾ける
3月、家籠りのお蔭で、
Arctic Harp Circleの相棒アンゲラと
毎週ZOOMで弾き始めました。
ネットでは音がずれるのをミュートの切り替えで補ったり、
パートを録音・送り合って練習したり。
7月、実際に会ってすぐ弾けた
あの達成感と心地よさは、
この時期に得た貴重な体験です。
(コロナが落ち着くと、時間が取れなくなった。)
● 恒例のNHMも オンライン参加型で。
もう一つ、ネットで会う回数が増えたのが、
NHM(ノールディック ハープミーティング)
今週は、年に一度のイベントがありました。
もちろん、オンラインで。
北欧の民族音楽のコンサート、レッスンはもちろん、
ハープ系の古楽器を通して、
音楽、歴史を自分たちで発掘、探求し合う姿が、
私にはとっても興味深いんです。
プロもアマチュアも一緒にやっているのも、面白い。
今年の主催者曰く、
「食事タイム、入れるのを忘れた!」
見事にぎゅうぎゅうのスケジュールで、
しかも中身は濃い。
今年は北欧周辺だけでなく、
アメリカからの参加もありました。
この大変な時期の創意工夫、その熱意に感心しました。
NHMの中心Erik Ask-Upmark(スウェーデン)ハープ以外に
夫婦で作るDråmでは、スウェーデンのバグパイプ、ニッケルハルプも聞ける
SteinVillaはノルウエーハープの復刻者で、楽譜の形でも継承に貢献している。
妻のMaritsは、ランゲレイクというハープを弾く。
ランゲレイクとノルウェーハープのコラボは、軽快な音色を生み出す。
トラブルが発生し、レクチャーを待っている時のこと。
「この絵でお話作ってくれる人いる?」
と誰かが言うと、
ユーモアたっぷりに話を始める人、
それに 誰かがハープを弾き始める。
じゃあ、これはどう?と別の人が始める。
こういう所で、日頃の姿・力が出るんですねえ。
なんて素敵な人たちなんでしょう。
自分のことで、意外だったのは、
英語が、以前より少し(!)わかるようになっていたこと。
日々ノルウェー語しか使っていないのに。
それにしても、英語だけって、疲れますわ。
(ノルウエー語だって疲れるー!)
おまけに、YoutubeやZOOMやFBや、
ヘッドホン?テレビ?いやステレオか、
とツールの使い分けにも疲れましたわ。
でも、
自分の姿を消して、お茶して適当に息抜きする。
この手も覚えました。
●日頃のオンラインレッスンに支えられ
この度、初見で指使いが楽になってる!と自覚。
ハープを弾き始めて8年というより、
今年5月から始めたオンラインレッスンの成果です。
先生は上原奈未さん。
昨年のNHMに参加され、
トロムソでコンサートをしてくださった
hatao & namiの奈未さん。
アイリッシュ・北欧音楽を演奏する数少ない日本人の一人です。
hatao & nami 4 枚目のCD「5分間の魔法」発売!オリジナル曲満載
どのCDにも 北欧の曲が入っている
シャナヒー:結成22年の奈未さんのもう一つのグループ
ハープ、フィドル、パーカッション、オルガンなどで、
北欧の昔話の世界が愉快に妖しく広がる
彼女がオンラインレッスンを始めると知り、
速攻、申し込みました。
「ノルウェーの曲を中心に」という注文までつけて。
日本語でノルウエーの曲を学べる。
さらに、奈未さんが発掘するノルウェーの歌の歌詞を訳したり、
私も一役買わせていただけるのです。
(私と相方さん、二人で一役)
こんな有難いことがありましょうか。
トロムソ図書館で借りた民族音楽の本から写す奈未さん(2019年我が家で)
●師走前のひとときに
6月、コロナ期に
奈未さんは、ハープのソロで初めてアルバムを出されました。
SØLVHARP Celtic &Nordic music for harp
アルバムのカバーデザインから
歌詞の訳、楽譜集、全て自作。
渾身の一枚です。
その中の一曲だけ、私たちに訳してほしいと言われ、
畏れ多くも引き受け、使って頂きました。
(Haruko & Torのデビュー作!)
「Jeg Vet Om En Kilde(いのちの泉)」。
ノルウェー中世の聖歌で、魅惑的です。
他には、子守歌、静かな曲から、
アイリッシュの小気味よいリズム曲、
北欧の優美なダンス曲と、
バリエーション豊かに、
しっとりとアレンジされています。
静かな夜長に 染みます・・・
ハープ、やっててよかったぁ。
日本もコロナが増えていますし、
師走が近づく時期。
どうぞ皆さん、
家のよき時間が増えますように。